新しい大学のサービス

新しい公立大学は教育を重視します。教育サービスの機関としては当然のことながら,学生の満足度を高めるよう,不断に努力します。
また,教員は頭脳集団でもありますから,その持てる力を十全に発揮して,地域経済の発展のためにつくします。

良質のサービスを保証するしかけ

@学生による授業評価

学期末にアンケートをとり,その結果はインターネット上で公開します。
この公開によって授業の質はかならず向上します。
すでに県立短期大学の商経学科が1996年から実施している授業評価公開の実績がそれを証明しています。(参考:http://biz.k-kentan.ac.jp)
新しい公立大学はさらに先へ進んで,授業評価の成績を教員の処遇に反映させるシステムを導入します。

A教員による自己点検

教員は教育者としての能力をふだんに向上させなければなりません。
そのためにファカルティ・ディベロプメント(教育能力向上のための研修)を定期的におこないます。

B外部者による点検

地域の各界(経済団体・教育機関・行政機関)の代表によって構成される大学評価委員会が,この大学のあり方について定期的にチェックし,助言を与えます。

実用性を保証するしかけ

@インターン制度

学生は地域の企業(商店を含む)で2ヶ月程度じっさいに働きながら(無報酬が原則ですが賃金をもらってもかまいません),経営のありようについて認識を深めます。
教室で学ぶ→現場で学ぶ→教室に持ち帰る,というサイクルで学習の内容がたしかに学生の身につくと期待されます。

Aイベントづくり

地域おこしの力量を身につけるために,学生は一定期間(2ヶ月ほど)市町村のイベントづくりに参加します。
斬新で魅力的なアイデアが出せるかどうか,それを具体化できるかどうか,……
学生は教室での学習成果をここで示さなければなりません。
自治体ばかりでなく,福祉施設や商店街などでのイベント企画に参加することも薦められます。
これらはいずれも単位として認定されます。

 

大学はインキュベーター(孵卵器)

@空き店舗を利用した商店経営

学生の商店開業を大学は支援します。
商店街と交渉して空き店舗を確保し,「商店経営実習」(仮称)の受講者に1年間貸与します。
科目履修生にも,その経営計画を審査した上で貸与しますので,アイデアと意欲をもった人は誰でも開業のチャンスを得ることができます。
したがって,若者はもちろん,家庭の主婦や転職をめざす社会人も,それほど大きなリスクなしに商店経営を「実習」することができます。

A起業家の育成

この大学は非製造部門でのベンチャービジネスの立ち上げを支援します。
たとえば,高齢化・過疎化などでの鹿児島の「先進性」を売り物にするビジネス,情報化社会で不可欠の「おもしろいコンテンツづくり」で勝負する感性ビジネスなど,辺境の地ならではの新商売がここから誕生します。
大学は起業のノウハウを伝授するばかりでなく,起業家の卵たちのネットワークを組織して,経験の相互交流を励まします。
この大学に来れば「やる気」が出ます。

 

大学もビジネスする

@NPO(非営利組織)

大学の教員を役員とした経営組織をつくります。
このNPOは利潤は追求せず,役員報酬も支払いませんが,実費や被雇用者の労賃はいただきます。
学生が教室で習得した情報技術などで地域に貢献する「人材派遣業」,零細な企業や団体の経営相談に応じる「コンサルタント業」などを営みます。
県立短大の学生・卒業生とともに大学ブランドの商品(高齢者・障害者用の衣服,新しい鹿児島ならではの食品・お土産もの)を開発し,販売します。
北埠頭近辺の空き倉庫を借りてリサイクル・ショップを開き,リタイアした技術者や衣服のリフォーム技術をそなえた主婦たちを雇用します。
自分史を印刷出版したい高齢者や,宣伝用パンフレットを出したい中小企業主のためにDTP入力・編集を支援し,印刷業者への仲介役をつとめます。

Aシンクタンク機能

このNPOは提言型のシンクタンクとしても機能します。
地域住民の利益になることを考え,それを設置者の耳に心地よい形で提言します。
また,鹿児島の海外進出にかかわることでも知恵を提供します。
とりわけ人口大国である中国・インドネシアに強い大学として,その方面へ進出したい企業に良質の情報を提供します。

B雇用の創出

人材派遣からシンクタンクにいたる種々の業務をはたすため,このNPOは職員を雇用します。
また,商店街の空き店舗利用など,大学のインキュベーション活動が成功して,大学の身に余るほどになれば,そのしごとはこのNPOが引き継ぎます。そのときはますます多くの職員が必要となりましょう。