つぶやき |
◆ 頭を使う 基本的に、もうむずかしいことは考えられない。 というか、もう何も考えられない。 足を動かすのに、自分で一二三四……と数を数える。 それを声に出していると、頭ん中はからっぽだ。 |
◆ ゆうちょダイレクト 居間の壁紙などリフォームしたのでその代金を業者に振り込む。 が、なぜかうまくいかない。 昨夜はあきらめて、朝からまた何度もトライ。 ぼくがモーロクしたせいでもない、と思うんだけどなあ。 |
◆ レターパック・ライト 人に書物1冊を送るために、自転車で郵便局へ行く。 宛名や自分の名前などは自分のペンで書かねばならない。 精一杯きれいに書こうとしたが、書いた文字のあまりの汚さに泣く。 |
◆ 体を動かす 作業療法士のおばさんが週1回(40分間)家まで来てくれる。 短時間だから、まあ、たいしたことはしてくれない。 でも、ぼくは文句など言わず、ありがたそうにふるまう。 |
◆ ぎっくり? 朝、咳払いをした拍子に少し腰を痛める。 で、以後は終日用心しながら歩く…… というより、はい、よぼよぼ歩きしかできないんですけど。 |
◆ この本は当たり! 津野海太郎『生きるための読書』新潮社、2024年。 ぼくもこんなふうに、すいすい読めて、しかもぐっとくるような文章が書ければ。 |
◆ デイサービス 通所リハビリを受けることになったので着替えなどを用意する。 入浴の援助を受けたら、下着などを替えねばならない。 下着にもバスタオル・フェースタオル、それぞれに氏名を書かねばならない。 何だか保育園といっしょだね。 |
◆ 入浴介助 大人になってからは、ひとに体を洗ってもらったことがない。 銭湯で友人と背中を流しあったこともない。 恥ずかしながら、風俗も利用したことがない。 だからデイサービスでの体験はことごとく新鮮。 |
◆ 耳が遠くなった ネット配信で映画「ある男」2022年、を見た。 評判どおりのいい映画だったが、ときどきセリフが聞き取れない。 ぼくの体はもう年相応に、全般的に劣化してるんだよね。 |
◆ 体力も低下 2日ぶりに自転車に乗ると、ハンドル操作も危うい。 なんだか「つぶやき」もこの手の話題ばかりだね。 スーパーの店内をよろよろ、よたよた、やっとの思いで歩き回る。 |
◆ ゼミ教官を囲む会はなくなった 先生が亡くなって2年ほどが経つ。 3年かもしれない。が、もうどうでもよい。 先生のことは折に触れて思い出せば、それが供養。 先生の教えはぼくの存在の中に溶け込んでいる。 |
◆ 昔のゼミ仲間 お勉強がよくできる女性で、料理も上手。 彼女はインスタグラムでその出来映えを披露している。 ぼくはご相伴にあずかったことがなく、ただただ羨ましいばかり。 ああいう腕前の人はどこでも豊かに生きていけるね。 |
◆ 津野海太郎には感心する 『最後の読書』(新潮文庫、2021)も良い本だ。 書かれていることのあれこれが、いまのぼくに突き刺さる。 |
◆ 無教養 ぼくはそこそこ有名な受験校の出身だ。(有名人ではホリエモン) ぼくの同期生の掲示板で「ルソーの翻訳をした」と書いて 「へー、すごいね」とかの反応を期待したが、あまかった。 「それ、だれだか分からないので調べてみました」なんて、元田舎の秀才が書く。 |
◆ それも教養 学生時代のサークル仲間の飲み会での話。 ぼくがルソーの名前を持ち出したら「それ、絵かきの人?」なんて言うやつがいた。 ルソーといえばアンリ・ルソーと思うやつもいるんだと知って驚く。 |
◆ 自己採点 体がだんだん不自由になってるのを嘆いたりしている。 そもそもそういう態度がまちがっている(ようだ)。 |
◆ イチジク浣腸 自転車で買い物に行けるときに、腸閉塞に備えて薬を買っておく。 イレウスでは3回入院したが、いずれも発症は予兆なしだった。 ピンポイントで効く薬はないので、いわば何となく気休めの措置。 |
◆ 健忘 動画配信サービスで、映画をもう毎日楽しんでいる。 見終わったあと、タイトルのほか、短いコメントをメモ帳に書く。 ところが、このごろはそれが難しくなった。 あらすじが追えなくなったりするのだ。 |
◆「ゲバルトの杜」 半分ドラマの映画(2024).副題は「彼は早稲田で死んだ」。 1972年、内ゲバで学生が殺された。 革命闘争ってなんだろう?と考えさせられた事件である。 |
◆ 体力の減退 自転車でスーパーに行った帰りに問題発生。 自転車にうまくまたがれない。足が上がらない。 通りがかりのおばさんに体を支えてもらった。 自転車にまたがれればOK、あとはヨロヨロしながら帰れる。 |
◆ 町田康 図書館から2冊借りているが、いずれもすでに予約あり。 『入門 山頭火』『俺の文章修行』 2冊目はまだ半分だが、なるほどどちらも読ませる本だね。 |
◆ 老人たちに囲まれて 朝から夕方までのデイサービス、利用するの3回目。 う〜む、だいぶん慣れてきたが、積極的には口をきかない。 ぼくはちょっと上品ぶってるわけだ。 |
◆ 寝る態勢 いつになく考え事してたら11時をすぎてしまった。 いつもなら、考え事してるのもわからぬうちに寝ちゃう。 |
◆ スケジュール管理 朝10時、ふと気づいたらCTの検査が9時半からだった。 病院にお詫びして、別の日に変えてもらった。 この家では、ボケ老人が自分の日程の管理を自分でやらねばならない。(いいえ、文句を言いたいのではありません) |
◆ 増田書店 立川の病院に行く用事があり、帰路に国立駅に寄る。 ついでに駅前の本屋に入り、ぼくの訳書が本棚にあるのを確認。 ほんの数分で退散したのは、疲れて足が上がらなくなったから。 |
◆ 老人のサークル 隣の福祉館に週1であつまり、足踏みやら腿上げなどをしている。 最近は、これにおもちゃのピアノで30分間、指の「体操」が加わる。 ぼくはヘ音記号が読めないので、左手がうまく使えない。 驚いたことに、おばさんたちもインテリっぽいのに鍵盤が弾けない。 |
◆ ホストファミリー うちの奥さんは趣味で留学生を家に招いて、国際交流の手伝いをしている。 ソウルの大学院生、シドニーの高校生、ミシガンの大学生と続く。 ぼくの出番はないにひとしいが、食事時は同席しなければならない。 英語とか使わないのが正しいので、ぼくはもっぱら沈黙している。 |
◆ てんやもん 裏の町中華から食べ物を取り寄せた。 チャーハンや鶏の唐揚げやニラレバ炒めなどだ。 住宅街にポツンと一軒の店だけど、ものどれもおいしい。 |
◆ 作文 2千字ほどの文章ふたつ、4月末が締め切りだ。 おい、おい、ぼんやりしてられないよ。 翻訳と違って、これには元ネタがないんだ。 |
◆ 自転車に乗るのも危うい 1キロほどの道のりは、歩くのはダメでもチャリに乗れば行ける。 近くのスーパーなら、なんとか自転車で買い物に行ける、はずだった。 それがだんだん心許なくなってきた。 一歩目というか、漕ぎ出しがうまくいかない。 |