2025年
 つぶやき

6/1
◆ よれよれ
 月が変わったら、とつぜん物覚えも悪くなった。
 ちょっとしたイベントは小さなメモ帳に短く記録しているが
 日が暮れると、その日のことがもう、ちゃんと思い出せない。

6/2
◆ 基本は一人暮らし
 家族と暮らすようになったのは65歳で退職してから。
 だから、ひとに頼るとか、頼られるとか、いまだに慣れてない。
 誰もがみんな遠慮がちに暮らしている。

6/3
◆ デイサービス
 リハビリ施設に週1回、通っている。
 むこうは商売だから当然だろうが、職員はみな明るく、元気だ。
 ぼくはその明るさにいつも感激してしまう。

6/4
◆「張込み」
 松本清張の短編小説を映画化したもの(野村芳太郎監督、1958年)。
 東京から佐賀まで、刑事二人が長時間、汽車で行く。
 ぼくも昔はあんなふうに汽車に乗ったなあ。
 映画もよかったが、映し出される昔の光景もなつかしかった。

6/5
◆ 地域を豊かに
 『ちいさな社会を愉しく生きる』(さくら舎。2024年12月)を読む。
 コミュニティづくりに燃えてるひとが書いた本だ。
 ぼくはすっかり燃え尽きているので、いまいち刺さらない。

6/6
◆ タオル・ギャザー
 床に置かれたタオルを、足の指だけでたぐり寄せる運動。
 週一のリハビリ施設で、毎回やらされるが、ぼくはそれが下手。
 なぜ、それができないのか不明。

6/7
◆ 旧友と飲む
 大学寮で一緒に暮らした男と半世紀ぶりに会う。
 もうひとりは先月、サークルのOB会で会ったばかり。
 が、とにかく3人でバカ話をして盛り上がる。
 名前も互いに呼び捨てで、こういう居心地のいい空間は久しぶり。

6/8
◆ 散髪
 駅前の錠前屋で合鍵をつくるついでに、近くの床屋で髪を切る。
 いや、主目的は散髪で。鍵づくりはついで、
 合鍵は660円、散髪はシルバー値段で1700円。どちらも安かった。

6/9
◆ 坂の階段
 多摩医療センター(かつての府中病院)の裏はちょっとした崖になってる。
 崖の下まで自転車で行き、そこで階段の登り降りをする。
 一往復するのがやっとだが、おかげで「がんばってる感じ」がする。

6/10
◆ リハビリ施設
 9時から5時まで過ごしている。
 運動をしない空き時間は、することがない。
 読む本や雑誌はないし、テレビもニュースか国会中継。
 昼食のときでさえ、ろくに世間話もしない。
 男女比は6対4で男が多いが、女性たちもあまりおしゃべりしない。

6/11
◆ イラン映画
 二人のイラン出身の監督の作品を続けざまに観る。
 どちらも傑作だったな。
 2021年の「英雄の証明」、2022年の「聖地には蜘蛛が巣を張る」

6/12
◆ スティーヴン・キング
 借りてきた『異能機関』(白石朗訳、2023)を冒頭部分のみ読む。
 まだ事件も何もおきないのに読ませる。
 その文章力、すごいなと思う。

6/13
◆ 貝原益軒
 江戸時代の儒学者が書いた「養生訓」を拾い読みしている。
 ぼくの父親が偉そうにぼくに諭していたようなことが書かれている。
 そういう意味ではなんだか懐かしい。

6/14
◆ 老人のサークル
 室内でもできる運動、なるべく体を動かそうというだけの集まりに加わってる。
 これまでの会場(福祉会館分室)が閉鎖となり、今度は都営住宅の集会室。
 畳の部屋で、足踏みをしたり、風船をトスしあったりの、ゆるい運動。

6/15
◆ チュニジア
 老夫婦が二人でゆるゆる旅をしているブログを見ている。
 毎日紹介される数枚の写真がどれもよく撮れてる。
 北アフリカの地方都市めぐり、うらやましいね。

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