2001年
 つぶやき

1/1

◆ちひろ
 トイレのなかのカレンダーも掛け替えた。
 今年もいわさきちひろ。
 絵のなかの女の子を見ると人が恋しくなる。


1/2

◆目の異常続く
 昨夜も就寝前に視野に「暗点」が出る。
 眼科医に「暗点が出ても脳の血管とは無関係」と聞いた。
 そう聞いたときは安心したが,不具合がこう続くとな〜。


1/3

◆バッテリー
 高1の息子とバイクで遠出をしようとしたらバッテリー切れ。
 近くの府中病院の坂道を利用して「押し掛け」を試みる。
 いったんエンジンが掛かってもすぐダメ。
 エンジンを「吹かせば」と思うが病棟のそばなので自粛。
 坂道を3度もバイクを押して登り,汗ダクとなる。
 結局,量販店「ダイクマ」で充電器を購入(2980円)。


1/4

◆ツーリング
 充電をすませたのでバイクのエンジン始動は快調。
 さっそく息子とタンデムで初乗り。
 天気快晴。寒風をついて東八道路を走る。


1/5

◆帰鹿
 昨夜遅く,ようやく年賀状を書き終え投函。
 鹿児島には昼過ぎに戻ったが,寒いぞ。


1/6

◆2部生と合宿
 星空がきれいだと評判の輝北町に来ている。
 町営のログハウスで2部生6名(女性3名を含む)と合宿。
 さきほど電気のブレーカーが落ちて一騒ぎ。
 いまから「もつ鍋」パーティーだ。

◆トイレットペーパー
 建物は新しくトイレもきれいなのに,紙がない。
 夜の10時すぎ,ペーパーを買うために下山する。
 一番近くの店(コンビニ)まで30分かかった。


1/7

◆合宿が済んで
 昨夜は曇って星空見物ができず,今朝は雨。
 ログハウスは思いのほか寝やすかった。
 同種の寝袋を自前で購入して研究室に常備したくなった。
 雨のなかを鹿児島に戻る途中,国分でボウリング。
 2回投げてスコアは128と137(学生から誉められた)。


1/8

◆節々が痛む
 ボウリングをしたせいであちこち痛いが,自転車に乗って職場へ。
 途中,繁華街(天文館)の本屋に寄り,昼食もそこらの店で,と
 あちこち眺めると,振り袖姿の女性が多いので,食欲も失せる。


1/9

◆怪しい物音
 深夜2時半ごろ,枕元でガサゴソ音がして目が覚めた。
 畳の上にフライドビーンズ(空豆)が落ちている。
 気持ちが悪いので寝る部屋を替えた。(我が家は3部屋)
 しばらくすると,さきほどの部屋でまたガサゴソ。
 起きるのは面倒くさいのでそのまま眠ってしまった。
 朝,チェックしてみると,空豆の位置が変わっている。
 しかも,中身はなくて殻だけ。――ネズミのしわざ?


1/10

◆Power Book
 マックの新製品が出た。
 インパクトの強かったCubeはパスしたが,今度は買いたい。


1/11

◆禁煙その後
 10月30日以来,ずっと禁煙を続けている。
 喫煙30年を経ての禁煙はさぞかし苦しかろうと思われたが
 ちっとも苦しくないので拍子抜け。
 また,禁煙をしても何らありがたい効果が見えず,これも拍子抜け。

◆ビーフン
 大学生協で売れ残りのビーフン炒めを夜食用に買う。
 夜おそく電子レンジでチンして取り出すとき
 細長の容器の端をつかんだせいで
 中身が全部床にこぼれ落ちてしまった。
 自分も泣きくずれたくなったよ。


1/12

◆20GBのHD
 使用しているパソコン(PowerMac 9500/150)の容量は2ギガ。
 さすがに容量不足,不自由を感じることが多くなったので
 外付ハードディスクを新たに購入した。(20ギガで20800円)
 SCSI対応(今となっては古めかしい仕組み)だから
 新しいマックには使えないが,とにかく今使いたいんだ。


1/13

◆礼状
 学部時代の恩師(都築忠七先生)から年賀状が届いた。
 「本の書評を手紙かハガキに書いてください」とある。
 そうだった。昨年秋に本をもらって,そのまま。礼状も出さず。
 うかつというか,礼儀知らずというか,とんだ失態。
 あわてて本を読もうとするが,その厚さにまた気おくれ。
 550頁もの英文の著書。字も小さいぞ。
 "The Pursuit of Power in Modern Japan", Oxford Univ. Press.
 読むの,つらいが,ちょっと学生気分になってます。


1/14

◆雪
 昨夜は電気毛布を引っ張り出し,今冬の使い初め。
 天気予報のとおり,今朝から鹿児島でも雪だ。
 大きなボタン雪のなか,車を走らせれば,怪しくも楽しい気分。


1/15

◆同窓
 2軒隣は日銀鹿児島支店長の屋敷。(ちなみに隣は鹿児島銀行頭取)
 支店長は私と同姓で,番地の末尾も11と16でよく似てる。
 年賀状の誤配が数枚あったので,あちらのポストに入れてやった。
 よせばよいのに,大学も同窓であると書いたメモまで添えた。
 私あての手紙があちらに誤配された場合,親切な対応を期待してのこと。
 こちらが「先輩」だと知れば,ゴミ箱に捨てたりはすまい。
 しかし,まあ,当然のことながら,何のリアクションもない。
 そりゃ,そうだ。私が日銀支店長なら,そんなメモは無視する。
 同窓を口実ににじりよる輩には警戒が必要だから。


1/16

◆しばれる
 夜わずかに積もった雪も朝には消えていた。
 それでも道路はあちこち渋滞しているらしい。
 こちらは自転車なので,専用道路をスイスイと快走するが
 空気は痛いほど冷たく,ちょっと吐き気すら覚える。


1/17

◆いたずら
 朝,自転車に乗ろうとしたら空気が抜けていた。
 パンクではなく,バルブの部分(虫ゴム,金輪など)が抜き取られていた。
 昨夜の帰宅は11時半だったので,やられたのは深夜か早朝。
 なんだか誰かにうらまれているのだろうか。


1/18

◆自転車
 同僚が自慢している電動自転車に試乗する。
 HONDA製の折りたたみ式で,かっこうもよろしいが
 この値段ならフランスのプジョー製の自転車にするかな。
 近くの自転車屋で売っており,昨日から心を引かれている。


1/19

◆同窓会
 20日に学会の用事があるので,夕方の便で上京の予定だったが
 大学の同窓会(鹿児島支部)に出るため,上京は明日に延ばした。
 鹿児島に来て20年になるが,同窓会に出るのは初めてだ。
 鹿児島の経済界に知りあいを作ろうと近頃思うようになり
 同窓会への参加は人脈づくりが目当て。
 2軒隣の日銀支店長とも初めて顔を合わせた。
 名簿を見ると,あれれ,隣のビルの所有者も会員じゃないか。
 しかも,後輩だ。よ〜し,電波障害の文句を言いに行こうかな。

◆朝風呂
 ふと気が向いて,朝,銭湯に行く。
 職場の近くにやや大きい銭湯(芦刈温泉)がある。
 おどろいたことに,朝でもけっこう入湯客がいる。
 洗い場の3分の2はふさがっていた。
 青空と冬木立を眺めながら露天風呂に入る。
 う〜む,なかなか良い気分だ。


1/20

◆東京は雪
 恵比寿で学会の用事を済ませたころ雪が降り始めた。
 横メシ(横文字で会話しながらの食事)をする気分になれず
 すぐJRに乗って帰ったが,これは正解。
 国立の街はすでにかなり雪が積もっていた。
 ところが家では灯油が切れており,すぐさま使い走りをやらされる。


1/21

◆雪かき
 都心の積雪は1cmでも,郊外では10cmも積もった。
 んで,玄関前の道路の雪かきをして汗を流す。


1/22

◆自愛
 娘は38度の熱を出しながらも,期末テストのため登校。
 吉祥寺まで車で送ってゆく父親の愛。
 それをした以外はずっとコタツで読書。
 ミステリー2冊と評論を1冊なので肩は凝らない。


1/23

◆ITと地方
 森谷正規『IT革命の虚妄』(文春新書,2000年1月)を読む。
 IT騒ぎに水をかけただけの本じゃなく,品が良い。
 先日の同窓会で,何人かはIT騒ぎを賢しらに冷笑してみせたが
 この本はそういう「わかった風な」傾向とも無縁で
 バランスの取れた叙述を展開する。
 ただ,「ITで地域おこし」の可能性はまだ残っていると私は思うので
 その点の記述がないのは「もっけの幸い」であった。
 ふふふ,大事なことを人々はまだ気づいてないってこと。


1/24

◆Workshop
 上野健爾ほか『学力が危ない』(岩波新書,2001年1月)
 中野民夫『ワークショップ』(同上)を続けざまに読む。
 前者はフムフムってな気分で読んだが
 後者の方はなかなかお勉強になりました。
 うちの学科も全教員がその手法に習熟し(Facilitatorになり)
 教室の内外でそれを展開すれば評判になるだろう。
 同僚に呼びかけよう,とも思うが,例によって無視されるだろう。

◆報告書の作成
 昨秋,屋久島その他の地域をゼミ学生とともにまわったが
 その事業の総括文書に,私も少し書かねばならぬ。
 親切にも,「感想文のようなもの2000字程度でけっこう」と言われた。
 コタツでシコシコ書いたら倍近くの字数になった。
→コレ


1/25

◆やりにげ
 みうらじゅん『やりにげ』が復刊された(新潮社OH!文庫)。
 最初(95年,ぶんか社)買いそびれたら,すぐ絶版になった本。
 今日,本屋でみつけてすごくハッピーな気分。
 この手のH話は好きです。

 一方,同時に買ったジャック・デリダはいかんぞ。
 『言葉にのって』(ちくま学芸文庫)とタイトルはいいが
 なんで翻訳はこうも難解な文章になるんだ!
 ラジオでの対談が元だから,ほんとうならスイスイ読めるはず。
 いま私が訳を手がけている Daniel Bensaid との対談もあるので
 買ったときはワクワクしたが,金返せ!と言いたい。
 例えば,司会者が最初にデリダを紹介するときの発言:

もし,私が,あなたの思索のあらゆる豊かさがあなたのテクストの中で光彩を放っているのを見るには,そのテクストのどんな一節でも読むだけで十分だと言うとすると,たとえあなたによって反復が哲学的価値を獲得したということがあるにせよ,四十年前から,あなたが同じことばかり繰り返し続けているという結論を私が引き出しているのだという答えが返ってくるかもしれません。

 文字で読んでもよくわからん,こんな発言を司会者がするか?
 訳者は三人いて,どの訳も全員でチェックしたんだと。
 三人とも東大の仏文卒で,三人とも駿河台大学の教員だと。


1/26

◆This is a ...
 近刊の岩波新書『学力があぶない』では寺脇研が名指しで批判されている。
 文部省の寺脇研が「This is a penのpenは覚えなくてもよいが,
 This is a は暗記してほしい」というのは「暴論」だとの批判。
 んで,今日は寺脇の新刊本を読んだ。
 『21世紀の学校はこうなる』(新潮OH!文庫)で寺脇はこう言う。
 「文部省は,いままで金科玉条のごとく言ってきた学校教育体系を
  今回大きく柔軟化した。……
  いよいよ文部省もはっきりいままでのことをご破算にし……」。
 文部省はそう言っても,鹿児島の方まで届いてないぞ。
 しかし,ま,この本も自伝のあたりはおもしろかった。

 映画評論家としても知られる寺脇だが,映画好きになるきっかけは
 修学旅行先で観た「若者たち」(森川時久監督)だそうだ。
 さらに,いまの学校のあり方を考えるさいのモデルとして
 山田洋次監督の「学校」シリーズを薦めたりするし
 コミュニケーション教育に関して
 「わらび座」での研修のすぐれた効果を紹介してもいる。
 そうか,そういう趣味の人なのね。

 地域社会のなかでの高等教育のあり方について
 セイフティネットという概念で教育インフラの整備が語られていた。
 これは今日読んだ別の本の中身とも響きあう。
 財政学者の神野直彦が書いた『希望の島への改革』。
 ちょっと良いお勉強になる本(NHKブックス,2001年1月)だった。
 競争原理から協力原理への移行を説き(お説教ですけど)
 地方における新産業創出に果たすべき大学の役割を語る。
 う〜む,このアイデアもいただいちゃおう。


1/27

◆セントー的労働者
 最近ふたたび「階級闘争」論がブームになりつつあるようだ。
 社会主義がダサかったのは昔,いまは階級闘争を語るのがオシャレ。
 矢部史郎・山の手緑『無産大衆神髄』(河出書房新社,1月新刊)は
 銭労協(銭湯的労働者協会)の流れを汲み
 ラディカルな物言いをして楽しんでいる。
 高円寺ネグリ系と自称するあたりもおもしろい。(ネグリ: Antonio NEGRI 1933〜)
 それにしても,この本でも寺脇研は批判されてるぞ。


1/28

◆明日は鹿児島
 昨日は大雪が積もったが,もうだいぶん溶けた。
 ここしばらく連日コタツのなかで過ごしてきたので
 鹿児島にもどったら元気に騒げそうな気分。


1/29

◆マネジメント
 このごろはけっこうビジネス書を読んでいる。
 NPOを立ち上げて冒険を楽しもうと思うからだ。
 鹿児島に帰る機中でR・ファースンを読む。(ハヤカワ文庫)
 『パラドックス系マネージャーがビジネスを変える』
 来年度のゼミのテーマを探す上でも参考になった。
 たとえば,「大きいは小さい」「愛は憎しみ」など
 対立しあう概念を等号で結んで,その意味を語り合うとか,ね。


1/30

◆寄贈
 たてつづけに2冊,本が送られてきた。
 いずれも大学院時代の友人で,本が出るたびにいただいてる。
 何のお返しもできずにいるのが恥ずかしいけど
 こういう一方的な贈与関係もうるわしいような気もする。


1/31

◆一段落
 地域研究所の機関誌『くろしお』の編集終了。まもなく刊行へ。
 これで今年度の仕事をあらかた済ませた気分。


過去の記事:
2000年---------10-11-12月
1999年
1998年

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