◆やりにげ みうらじゅん『やりにげ』が復刊された(新潮社OH!文庫)。 最初(95年,ぶんか社)買いそびれたら,すぐ絶版になった本。 今日,本屋でみつけてすごくハッピーな気分。 この手のH話は好きです。
一方,同時に買ったジャック・デリダはいかんぞ。 『言葉にのって』(ちくま学芸文庫)とタイトルはいいが なんで翻訳はこうも難解な文章になるんだ! ラジオでの対談が元だから,ほんとうならスイスイ読めるはず。 いま私が訳を手がけている Daniel Bensaid との対談もあるので 買ったときはワクワクしたが,金返せ!と言いたい。 例えば,司会者が最初にデリダを紹介するときの発言: もし,私が,あなたの思索のあらゆる豊かさがあなたのテクストの中で光彩を放っているのを見るには,そのテクストのどんな一節でも読むだけで十分だと言うとすると,たとえあなたによって反復が哲学的価値を獲得したということがあるにせよ,四十年前から,あなたが同じことばかり繰り返し続けているという結論を私が引き出しているのだという答えが返ってくるかもしれません。 |
文字で読んでもよくわからん,こんな発言を司会者がするか? 訳者は三人いて,どの訳も全員でチェックしたんだと。 三人とも東大の仏文卒で,三人とも駿河台大学の教員だと。 |