2004年
 つぶやき

3/1
◆サークル活動のように
 おもしろそうなことをみんなで楽しくやろうぜ
 と,管理職として呼びかけると「命令」みたいになる。
 また管理職としては「動かぬヤツ」を動かせない自分が悲しい。
 お役所的に「良い管理職」は日々の仕事を淡々とこなせばよく
 ことさら新奇なことを企てる必要はない。
 というわけで,管理職を離れてからようやく面白主義に走れる。
 発言は単なる提言で,聞かぬ人は聞かなくてけっこう。
 ノリの悪い人は自分にとって無縁の人だから
 サクッと見捨てても,もはや心も痛まぬ。

3/2
◆風邪に負ける
 う〜,久しぶりに風邪にやられた。
 のどが痛い。鼻が詰まる。体が重い。
 そして,こういうときに限って会議が多い。

3/3
◆仏跳麺(ぶっちょうめん)
 鹿児島ラーメンのチェーン店である。
 ちょっとした苦情を、本部のホームページのご意見箱に書き込む。
 その文を以下に記す。

仏跳麺(草牟田店)で3月2日の夜9時、タンタン麺を食べました。
ついでに注文したライスについて苦情を言いたい。

ライスを口にしたら、石のようなものを噛んだので、吐き出すとそれは乾いて硬くなったご飯だった。
お茶碗に入ったご飯をよく見てみると、そうした硬い部分が一つながりになっている。
炊いてからかなり時間が経ったご飯のようだ。

仏跳麺は麺の低温熟成とか水とか、素材にこだわっているふりをしているが、じつはご飯の炊き方に見られるように、相当いい加減な店なんだなと思わされた。

店長(と思われる人)は「今後は厳重に注意いたします」と丁寧に謝っていたが、これは草牟田店だけの問題ではないと思われる。
炊飯器の性能も悪そうだし、炊く米の量や保存時間の管理など、それこそ本部に責任のあることがらばかりである。
とにかく、チェンジしてもらったご飯も、やはりパサパサで味は最悪であった。(チャーハン用か?)

店員が語尾上がりに叫ぶ「よろこんで」の挨拶も、意味不明で怪しいが、そういうことばかりマニュアル化してコントロールしている本部の姿勢がいちばん怪しい。

ついでに、もう一点。
カウンターに座ると、厨房のごみ箱が目の前にある。
ゴミが山盛り状態になっているのを見せながら食事させるのも、お客を大事にしてない証拠の一つ。

 [後記:翌日,常務さんから「申し訳ない」とのメールあり]

3/4
◆ラーメンライス
 鹿児島で一番古い中華料理店といわれる美華園にて
 日替わり麺(マーボー麺)を食べる。
 小ライスがサービスでつく。
 連日ラーメンライスを食べている形。

3/5
◆耳鼻咽喉科
 鼻づまりが続いているので耳鼻咽喉科の個人病院に行く。
 院長と娘と婿の3人が同科の医者という病院。
 院長のジーサンはぼくの鼻汁を顕微鏡で見て
 またぼく自身にも見させて、解説をする。
 しかし、むずかしい用語を並べ、かつ発音も不明瞭。
 これはコケオドシの手口か、たんなるモーロクか。
 モーロクといえば、ぼくも同罪で
 病歴説明で,高校生のとき久留米大学病院で鼻の手術をしたのを
 「昔、九州で手術したことがあります」と語ってしまった。
 鹿児島も九州の一部だった、と後で気づく。

3/6
◆ AirH"(エアエッヂ)
 iBook用のPHS端末を買った。(7800円)
 通信速度128K で「つなぎ放題」コース。(月額約9千円)
 これで都市圏ならどこにいてもインターネットに接続できる。
 今日,職場は停電でネットも停止されているが
 こういうとき AirH" が役立ってうれしい。

3/7
◆ AirH" の使用感
 ブロードバンドに慣れた身には128Kは遅すぎる。
 つまり、快適度は予想以上に低かった。
 これならメール送受信に特化して,32Kでよく
 「つなぎ放題」でなく「月25時間」コースでもよかったな。
 そういう基本コースなら料金も半額以下だったのに,と若干後悔。

3/8
◆ハヤシライス
 日曜日、本屋に行ったついでに街中で昼食をとる。
 買ったばかりの本を早く読みたい気持ちもあり
 コーヒー付きハヤシライス880円の店に入る。
 店内は若い女性でいっぱいだ。
 2時近いのに来店客は途絶えない。
 ぼくにはとても長居できない雰囲気で
 食後はそそくさと立ち去る。

3/9
◆沖永良部島の China Town
 うちの学校の地域研究所が行う奄美研究の一環で
 今日から12日まで沖永良部島にて調査活動。
 知名町(島の南部)のホテルに泊まっている。
 知名町は観光パンフに英文で China Town と記され
 思わずチャイナタウンと読んでしまった。
 この島は鹿児島県だが,文化的にはむしろ沖縄に属す。
 観光標語も「めんしょうり・えらぶ」とうたう。
 いうまでもなく沖縄の「めんそーれ」と同義だ。

3/10
◆朝風呂
 1000円高い海側の部屋にいる。
 7時前に起床してカーテンを開けると
 海原と朝日が見え,「あらとうと」の気分。
 最上階の展望風呂にも行き.裸体を朝日にさらす。

3/11
◆野に賢人あり
 島内の二町(和泊・知名)の役場や商工会をまわる。
 夕方から知名町役場の労組の事務所にて
 沖永良部郷土研究会の面々と交流会を開く。
 自治労の大島地区本部執行委員長,前利潔さんは
 郷土研究会の中心的人物でもあるのだ。
 前利さんは「無国籍の奄美」「いくつもの奄美」を唱え
 中央の論壇でも旺盛に活躍している。
 月刊誌『論座』などの論文はぼくも読んでいた。
 町役場の職員という日常の姿と重ねあわせると
 彼の主張は一段と感動的だ。

3/12
◆観光不案内
 なかなか観光する余裕のない日程だが
 ちょっとした時間のスキをついてスポットを回る。
 しかし、観光協会のパンフはけっこう不正確だし
 道路の案内板もあまり充実していない。
 地元民に道を聞くと、みな親切に教えてくれるが
 もらった情報はどれも間違っていた。

3/13
◆自分用のおみやげ
 沖永良部の知名町立図書館は小さいが良い図書館だ。
 ぼくも借りたくなるような本やビデオが揃っていた。
 また、入口横の「本のリサイクル」コーナーの本は
 無断で持ち帰り可、返却不要とのこと。
 すてきな本が並んでいて、あれもこれもほしい。
 島外者が持ち出せば島の財産流出になるからな〜、と
 しばしためらわれたが、けっきょく1冊いただく。
 モードリス・エクスタインズ『春の祭典』(1992)
 20世紀初めに盛り上がったモダニズムをテーマに
 ナチズムもアバンギャルドの一変種なのだ、と説いた本。

3/14
◆新幹線
 部分開通ながら、鹿児島市の街中で祝賀行事をやってた。
 そういうイベントは、悪い意味で田舎臭く、恥ずかしい。

3/15
◆ゆきみし
 語源は不明ながら沖永良部島産独特の菓子の名。
 モチ米とうるち米と黒糖の粒をまぜた蒸し菓子。
 南洲堂(和泊町)の「ゆきみし」が最高である。
 鹿児島の「かるかん」より充実感=食べ応えがある。
 日持ちがしないので島外では販売されないようだ。
 島のAコープで買ったものは3週間大丈夫だが
 南洲堂のものと比べると味に雲泥の差!

◆アガリクスと生(なま)きくらげ
 いずれも島の製糖工場の副産物である。
 かなり安価で買えたのはいいが調理法がわからぬ。
 試みに豚肉とともに炒めて食す。
 おいしいような、おいしくないような。


3/16
◆街角芸術
 鹿児島の鶴丸城趾の堀に、蓮の花みたいな灯がともる。
 新幹線の開業記念イベントの一環のようだ。
 灯の数がやや少ないのは残念だが、けっこう趣がある。
 これを見ると、鹿児島も捨てたもんじゃないなと思う。
 夜、堀のあたりをそぞろ歩きしたくなる。
 しかし、昨夜はアマチュアカメラマンが一人いただけ。
 ブラブラ人口の少なさ、これが鹿児島なのである。

[後記:灯の容器は斜めに切った竹の筒だった]


3/17
◆知覧
 学生たちとともに知覧町へ調査に赴く。
 武家屋敷も特攻記念館も観光客であふれていた。
 この二つの観光スポットの間にある商店街も
 観光客を素通りさせまいと企む。
 その企てを批評するのが調査のねらいだ。

 →知覧町調査のレポート


3/18
◆足元を見られる?
 昨年、奥さんとその友人2名が鹿児島に来たとき
 わが家の掃除をしてくれたのはいいが
 玄関に並ぶボロ靴を見とがめられてしまった。
 「女は男の靴をみて男を値踏みするもの」なんだそうだ。
 そんな目つきの女性とはおつきあいしたくないが
 やはり「まともな靴」が1足もないのはまずい。
 卒業式(今日)に履く靴がないことに気づき
 昨夕あわててデパートに行って黒革靴を買った。

3/19
◆早起きの弊
 ここ数日は早朝6時頃に目覚め、そのまま起床。
 早起きすると朝のうち一仕事できるはずだが
 じっさいには9時頃とても眠たくなり
 午前中は働く意欲がわかず、昼食後はうたた寝。

3/20
◆なんこつラーメン
 さびれはてたJR鹿児島駅もそれなりに味わい。
 夜、さらに人気のない駅前の藤屋食堂に入る。
 タウン誌がいう「評判のなんこつラーメン」を注文した。
 めったに客が来ない店らしく
 注文すると小鍋でお湯をわかす作業から始まる。
 軟骨は冷凍されたのをレンジでチン。
 そのプロセスを見て、味には期待できないと思ったが
 それがけっこういけるのである。
 麺はシコシコ、軟骨もなかなかの味。

3/21
◆炭水化物
 街中にあった定食屋「めしや丼」は2軒とも消えていた。
 三越地下で菓子パン2個、コロッケ2個、芋天2枚
 そして「ひじきの煮物」一皿を買い、これが夕食。
 夜8時近かったので、こういうのしか選べなかったのだ。
 さすがデパ地下の食品で、どれもおいしくいただいたが
 炭水化物の大量摂取がひびいて少し胸焼け。

3/22
◆八女・黒木の大藤
 鹿児島発バスツアーの新聞広告で八女の名を見る。
 樹齢600年の黒木の大藤を観る日帰りツアーだ。
 (黒木は女優の黒木瞳の里である)
 八女の観光施設「べんがら村」は地ビールと温泉で売る。
 わがふるさと八女に温泉があるとは知らなかった。
 八女方面のホームページをみてみたら、どこもおもしろい。
 市も観光協会も自己アピールに熱心だ。
 3セクの「べんがら村」は損益計算書まで公開している。
 八女はさびれていると聞くが Web上では元気だぞ。
 愛郷心 patriotism がムクムクと湧いてきた。

3/23
◆上京
 入試がらみの校務もほぼ完了したので上京する。
 鹿児島にもどるのは4月4日の予定だ。
 春休み中は遅れに遅れた翻訳の仕事に没頭せねば。

3/24
◆延滞
 レンタルビデオで映画「刑務所の中」を観る。
 原作(漫画)もよかったし映画もなかなかよい。
 ビデオを借りたのは二男だが、返却が遅れ、すでに延滞。
 真夜中、父親が原チャリを飛ばして返しに行く。

3/25
◆散歩
 日中はずっとコタツのなかにいた。
 夜、犬の散歩でようやく体を動かす。

3/26
◆大御所
 深夜のコンビニで竹内啓一先生を見かけた。
 地理学会の大御所が、一人黙々とコピー作業をしている。
 よれよれのコートを着た大柄の老人という姿だが
 かつてダンディーでならしただけに、それなりに味がある。
 老教授が深夜のコンビニでコピーにいそしむのも
 ひとつの生き方として味わい深い。

3/27
◆枯淡
 上京すると朝刊の折り込み広告も分厚い。
 それをめくりながら気づいたが
 なんだかちっとも物欲が刺激されないぞ。
 いつのまにやら、ほんとに知足の境地に達したのか。
 しかし、それもジジむさくって、ちょっとヤだな。

3/28
◆留守番
 奥さんも子どもたちも用事で外出し
 昨夜は、バーサンと二人で夕食だった。
 今日も(日曜なのに)朝から人がいない。
 デイケアも休みだから、終日バーサンと二人か。
 イスに座って眠りこけるバーサンを横目に
 コタツトップパソコンで仕事に励む。

3/29
◆だから何?
 学科長を辞めたので学科の Web サイト管理も交代した。
 新しい管理者が少しずつ動き始めている。
 ところがいくつかのBBSを誤って削除したという。
 ぼくの過去のBBS「だから何?」の3代目はもはや跡形もない。
 しかし、4代目である現在の「だから何?」には影響ないし
 また新人に Web 管理の全権を委ねたこともあり
 自分としてはほとんど痛痒を感じない。

3/30
◆底浅
 学会の用事で日大文理学部(下高井戸)に行く。
 理事会の終了後も、駅前の喫茶店に集う。
 例によって、こういうときのみ張り切ってしまい
 ひたすら話題を連射するが、どれもこける。
 どうも話の底の浅さがばれているような気がする。

3/31
◆バースデーケーキ
 30日は娘の誕生日(22)。
 とはいえ、家には父親と母親のほか誰もいない。
 冷蔵庫には娘がどこかでもらったケーキが入っていた。
 少しかじった跡があるので、残りをいただく。
 父母二人で黙々と食す。

過去の記事
1998年
1999年
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2001年---------10-11-12
2002年---------10-11-12
2003年---------10-11-12
2004年-

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