つぶやき |
◆無内容 言いたいことは何もなく 情報量も乏しいのに何かを書かねばならない。 いわゆる原稿の締切が近い。 こむずかしい言い回しで無内容を隠すのは不得手。 しかし平易に書けばバカ丸出し。 |
◆大根の葉 学校の近くの八百屋で一束100円だった。 大根8本分の束だから、量は多い。 調理法を知らぬまま量と安さにひかれて買った。 残留農薬の問題はないだろうと勝手に解釈。 調理法はインターネットで調べる。 ゴマ油で炒め、砂糖と味噌で味つけ。 保存食の作り方らしいが、一回で食い尽くす。 |
◆意気軒高 隣室(キューバ研究)は国内留学中で不在 のはずが、研究室に灯がともっていた。 ベネズエラに行くのでパスポートを取りに来たのだと。 アジア・アフリカ連帯会議の一行に混じって チャベス大統領に会うのだそうだ。 左傾化する中南米の政権の代表格である。 「んじゃ帰ったらぜひ何か書いてね」というと 彼は大胆にも自分をスウィージーになぞらえる。 キューバを訪問し3週間すごしただけで 『キューバ』(岩波新書)を書いた経済学者のことだ。 その蛮勇を見習おうとするわが同僚を好ましく思う。 |
◆ヒッキー 街ではお祭りをやっているが行かず。 あの踊り(おはら祭り)は見るのも痛い。 ってんで朝から家に引きこもる。 買い込んだ食材をあれこれ組み合わせ 三食自炊したが、味はいずれもイマイチ。 生ゴミばかりが増えていく。 |
◆衛生委員会 うちの教職員の健康を守る委員会に組合代表で出る。 集団検診の結果などの表が示される。 受診者の数、要二次検診の数がわかる。 退出時間の遅い教員十名分も別表で出る。 学長によれば、遅くまで学内にいる者、泊まり込む者は 独身者や単身赴任者ゆえ、生活が不規則。 約半数が二次検診の対象者である。 しかし、職員全体の表を見ても半数は要二次検診だ。 県の産業医によれば、県庁職員全体でも割合は同じ。 ぼくは「有意差はないじゃないですか」とつっこんだ。 学長はそれでも「不規則な生活は不健康」とつぶやく。 |
◆テープデッキ 映画「社会学は格闘技だ」(2001、仏)は ブルデューを追ったドキュメンタリーである。 夜、久しぶりにそのビデオを観て、寝たら 翌朝、そのカセットが取り出せない。 何度スイッチをONにしてもすぐOFFになる。 買って1年半の機械だから保証期間がすぎている。 サンヨーの修理相談窓口(福岡)に電話すると その程度の故障なら無料で点検するとの答え。 鹿児島の窓口に電話し直すと 機械の本体をもってきなさい、といわれ いそいそとコード類を引き抜く。 家を出る前、試しにコンセントにつないだら あれれ、普通に作動し、テープも取り出せた。 |
◆SEX 夜間部のゼミ・コンパに出る。 一人の男子学生が「先生の講義、好きです」という。 「先生は講義でSex、Sexって連呼しますよね」 一瞬「そうかな」と思ったが(汗) ほかの連中は首をかしげて見せたので少し安心。 この学生は「ぼく、一年半Sexしてないんです」という。 すると女子が真顔で「じゃあ貯まってる?」と聞く。 彼の答えは「んぐっ」で、言葉にならず。 |
◆原稿書き 枚数制限のない論文を書いている。 自慢じゃないが、ぼくは長い文章が書けない。 それでも40枚(原稿用紙換算)は書かないとね。 経験上、努力しても一日7枚がやっとで 必死モードに入っても10枚が限度だ。 最終締切まで残り5日。 昨日は必死モードで、ひたすら字を埋めた。 あ、必死モードとは馬鹿モードと同義で 頭悪そうな文をスパゲッティ風に積み重ねること。 |
◆座り仕事 三食とも自炊するため、そのつど家に帰る。 校務がなければ、ずっと家にいる方が便利だ。 寝仕事(=寝そべって読書)にはここが適する。 しかし、長時間の座り仕事には向かない。 家にはキャンバスチェアしかないからね。 一方、いま学校は学園祭の期間中。 研究室の上の階では学生たちが踊っている。 天井がギシギシと怪しい音をたてる。 |
◆蒸かし芋 こぶし二つ分ぐらいの大きなサツマ芋が 2個で100円だったので買い、これで朝食。 圧力鍋で蒸すだけだから調理は簡単だが 二日続けると、さすがにあきる。 |
◆地域活動 鹿児島商工会議所の人から電話がかかってきた。 お礼をいいに伺いたい、という。 何のお礼か、と聞けば、学生たちへのお礼だと。 天文館(繁華街)をウロウロする活動に ゼミの学生が4人ほど参加したのだが 学生から詳しい説明も報告も受けてない。 つまり、私は完全にカヤの外なのだ。 だから、お礼とかいわれる筋合いでもないが 断る理由をいうのも面倒なので、来週会う。 |
◆久しぶりに上京 13日の学会のために12日に上京する。 論文は11日までに必死に書き終えた。 12日、午後の東京行きの飛行機はいずれも満席で 午前中の便に乗るしかない。 したがって教授会も組合の会議も欠席し 卒業アルバム用の教員集合写真撮影からも外れる。 |
◆土曜の朝 朝8時すぎだというの誰も起きない。 ひとりぼっちで朝食をすませる。 なんだ、鹿児島にいるのと変わんないじゃん。 |
◆学友 昔、大学院でいっしょだった女性がようやく就職。 東北のFクラスの私大にポストを得た。 夫は東大教授だが、その妻というポジションより やはり自前の肩書きの方がうれしかろう。 |
◆「みなさん、さようなら」 というカナダ映画(昨年のアカデミー賞)を観た。 俳優たちの顔に見覚えがあると思ったら 86年の映画「アメリカ帝国の滅亡」の続編だった。 86年の映画は、大学の教員たちのSex話だったが 03年の映画はそのうちの一人が死ぬ話。 業績もなく、学生にも愛されぬ大学教員って あれれ、ぼくの姿そのものじゃない。 でも、ま、いい映画だったよ。 |
◆変節 わが家にはマックのノートパソコン iBookが4台もある。 初代は電源故障で物置にあり 2台目(奥さん用)はモニターが不調。 買い替えるなら「次はWidows?」と奥さんはいう。 職場でデータのやりとりに困ることがあるらしい。 上の息子も Windows があれば便利みたいなので ぼくも、一家に1台ぐらいはいいか、と思い始めた。 |
◆金の切れ目 フランスのクレディ・リヨネの口座を解約し 残金を鹿児島銀行に振り込んだ。 一ヶ月かかって、ようやく入金の知らせ。 長年のわだかまりが消え、それなりにうれしいが フランスとの縁まで切れたようでさびしい。 |
◆DTP 日仏社会学会の年報を編集している。 創刊以来ずっと引き受け、かつ楽しんできた。 過去13号までは PageMaker というソフトを使う。 簡単便利迅速で、優れたソフトだったが 製造元から次世代ソフトへの移行を促され この第14号はソフトを InDesign に変えて作業中だ。 唯々諾々、きわめて従順なユーザーである。 そのくせ、操作法を覚え切れず、旧を懐かしむ。 要するに、頭脳も老化している。 |
◆読み物 ふと気づけば小説のたぐいを久しく読んでない。 ほかに読まねばならぬものがあったせいだが 今月から心理的な縛りもなくなったのに いまだにミステリーさえ読んでない。 悪いことに、その飢餓感すら覚えなくなった。 |
◆組合交渉 県職員の労働組合の対県交渉に参加する。 昔は、交渉は徹夜で、県庁の廊下に組合員があふれていた。 いま(県庁移転後)は、座り込みもなくなり 交渉も1時間半で終る。 それでも、それなりに熱いやりとりがあり 久しぶりに「生の闘い」の雰囲気を味わう。 [後記:今年の山場は25日だそうで、その日は徹夜かも] |
◆面とり 男爵イモは煮くずれするからイヤだといったら 八百屋のおばさんが「面とりすればよい」という。 いわれるままに角を少し切り取る。 たしかに煮くずれはしなかったが 面とりの作業はめんどくさいぞ。 |
◆トレードオフ 3食自炊とは、昼食のため帰宅することを意味する。 車だと簡単だが自転車だと大変だ。 一方、片道6キロを自転車で走るのは体によい。 雨の日なら、車を使うしかないので悩みもない。 天気が良いと話がむずかしい。 |
◆銭失い 地域研究所の用事で沖永良部島に行かねばならない。 商工会を介して聞き取り調査をする。 年末近くになるとあちらも大忙しだろうから 12月2日でアポをとり、安売り航空券を購入した。 正規料金より1万円ほど安い。 ところが12月3日は入試の日だった。 スケジュール表にそれを書き忘れていた。 あわてて航空券をキャンセルしたが キャンセル料その他で1万円以上の損。 |
◆料理本 夕食のためレシピ集を立ち読みすべく本屋に行く。 料理研究家ケンタロウの本にひかれる。 さすが小林カツ代の息子だ。 料理は簡単そうで、おいしそう。 つい買ってしまった。 |
◆あばらや うちの近所に住む昔のゼミ生にいわれた。 「先生の家は日に日にボロになっていますね」 前を通りがかるたびに、そう感じるのだそうだ。 その感想は当たっている。 老朽化はもちろん家の内部にもおよぶ。 いや、その家に住む人にもおよぶ、ってか。 |
◆徹夜交渉 組合の団体交渉は昼の1時から翌朝に及ぶ。 われわれの組合も県庁内に小会議室を借り 交渉が中断するごとに戻って休む。 ほかの組合は毛布や敷物を準備していたが われわれはそこまで頭が回らなかったうえに 動員力不足で、狭い部屋すら広く、寒々しい。 |
◆教えられたり教えたり トン トン トンカラリ と隣組…… という戦争中の国民歌謡の一節だ。 戦後も、ぼくの母は家の中でよく歌っていた。 今日、ぼくは午前中、公開講座で話をし 午後はよその公開講座を聴きに行く。 教えられたり教えたりの一日だな、と 朝食のとき、ふと、この歌と母のことを思い出す。 |
◆コミュニティ・ビジネス 地域ビジネスを育てようというセミナーに行く。 受講生の多さとその多様性に驚く。 夜の懇親会にも出、二次会にもつきあった。 自分でビジネスを立ち上げようとする人々は さすがにけっこうわけありの人生を歩んでいる。 |
◆県民交流センター 二日間のセミナーの会場だ。 立派な建物の最上階まで登ってみた。 土曜・日曜なのに人影もまばら。 しずかに孤独を楽しむのによい場所を発見した。 DVD鑑賞ブースも立派だが、新着リストは4月分まで。 ソフトは年度初めに1度購入するだけのようだ。 リクエストを受け付ける仕組みもないとのこと。 全体に利用者が少ないのでそれでよいのだろう。 |
◆パッチ 数年前に蘇州で買ったパジャマがボロボロになり 冬に備えて新しい寝間着をユニクロで買う。 タイツと長袖シャツの組み合わせを選んだ。 着てみたら、タイツとは昔の言葉でいえばパッチだね。 あるいは股引ともいう。 パッチなんて小学生のとき着たのが最後。 なつかしいというより恥ずかしい。 鏡に映る姿は江頭2:50である。 |
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