2005年
 つぶやき

9/1
◆光ファイバー
 8月24日の申し込みで9月15日が工事日。
 NTT東日本のなかなか迅速な対応ぶりである。
 話が決まった後に、東京電力からも勧誘の電話が来た。
 工事日は?と尋ねると2ヶ月以上も先だという。
 ちょっとうれしい。

9/2
◆ポン引き
 ホテル1泊付きの往復チケットで鹿児島にもどる。
 正規の片道料金より安いし、10日にまた上京するからだ。
 ホテル(ブルーウェーブイン)は繁華街の近くにあった。
 観光客になったつもりで夜の街を徘徊したが
 ちまたにあふれる客引きの誰からも声がかからない。
 彼らは何を基準に客を選別しているのだろう?

9/3
◆ Transvestite
 朝、ミスタードーナッツで「おかゆ」を食べた。
 すると、超ミニのワンピースを着た老婆が入ってきた。
 色黒の細い体に、白の網タイツ。
 しかし、顔と髪の毛は小澤征爾である。
 鹿児島にも、おぞましいぐらいハデな人がいる。
 後で聞いたら、この人は男性らしい。
 共産党のビラを配ったりしているという。
 それが本当なら、共産党もなかなか懐が深い。

9/4
◆潜水
 露天風呂つきの銭湯に行く。
 秋の風に吹かれながら森の木々を眺める。
 4〜5才のジャリたちは風呂に潜って遊んでいる。
 そういえば、ぼくも初めて水に潜れたときは感動したな。
 てなことを思い出すと、連中の水しぶきも気にならぬ。

9/5
◆食料確保
 台風が近づき風雨強まる。
 ニューオーリンズ水害を教訓に非常時に備える。
 雨が小降りのとき食料の買い出しをすませた。
 食材を冷蔵庫にしまいながら気づいたが
 買ったものの多くは生じゃ食べられない。
 ライフラインがとまればお手上げだ。
 非常用は乾きものを中心にしなきゃ。

9/6
◆台風14号の被害
 玄関横の自転車置き場の壁が壊れた。
 朝、雨が一時小降りになったときに画像記録。
 官舎なので修理要請の証拠として必要だ。
 道路では外人青年二人が両手を拡げて遊んでいる。
 強風で体が飛ばされそうになるのがうれしいらしい。

9/7
◆草刈り
 裏の家に住人がいたころは庭の草を刈っていた。
 放置しているとヤブ蚊が出ると苦情が来るからだ。
 しかし、1年前から裏は空き家。
 んで、雑草も伸び放題で、高いものは2mを超えた。
 昨日、台風の後始末のついでに草を刈る。
 たわむれに草刈り鎌の切れ味を試すつもりが
 あまりの調子良さに、つい奥地まで刈り進む。

9/8
◆蕎麦
 この夏の信州旅行でざる蕎麦のおいしさを知った。
 生きる喜びが一つ増えたような気がした。
 実は鹿児島もひそかに蕎麦どころなのだ。
 昼、ざる蕎麦を求め、チャリンコでさまよう。
 しばらく走って手打ち蕎麦の看板を見つけた。
 駐車場に車があふれるのも吉兆。
 しかし、食べてみると「普通レベル」の味だった。
 あの感動は旅の感興とセットだったのか?

9/9
◆いくじなし
 夕方、鹿児島大学に行く用事があった。
 帰りは繁華街を通る。
 さてどこで夕食を、と自転車を押して歩いた。
 いままで足を踏み入れたことのない路地も歩く。
 ここまで来たら未知の店に入ってみなきゃ。
 と思いつつ、どこも素通りしてしまった。

9/10
◆カード社会
 鹿児島市内のバス共通乗車カードを買った。
 空港行きのリムジンバスにも使える。
 鹿児島もだんだん文明化してきた。
 財布の中のカードも増える。
 近所のスーパーのポイントカードは持ってないので
 このさい、ついでにそれも作っちゃおうか。

9/11
◆おのぼりさん
 学会の用事でふたたび上京した。
 恵比寿の駅近くで昼食をとる。
 以前から目をつけていた店に入った。
 外見は鉄工所。錆びたトタン板で覆われる。
 中はゆったり広々で、床や内壁の安っぽさもオシャレ。
 ランチの客は3階の屋根裏に通される。
 メキシコ料理っぽいが名も知れぬ皿が出る。
 この、わけのわからなさがメトロポリタン。

9/12
◆PC離れ
 ゼミの学生あてに出したメールが文字化け。
 別の学生にはきちんと届く。
 だから不具合の原因はよくわからない。
 それより大問題は誰もパソコンを使わぬこと。
 ケータイで読める程度の短文しか送れない。
 インターネットでの情報収集という風潮も薄れた。
 ケータイの機能向上が情報難民を増やす逆説。

9/13
◆駄本の誘惑
 本屋に寄って、あてどなく店内をさまようのが好きだ。
 数冊買って外に出るときも高揚感が残る。
 じつは図書館に行っても同じ気分になる。
 しかし、このごろ町の図書館はとんと御無沙汰。
 その結果、駄本が家にたまる。

9/14
◆老犬
 夜の散歩で山口瞳(故人)宅の前に来たとき
 犬の胴輪(8の字型)が外れてしまった。
 うちのバカ犬はその場でただうずくまる。
 昔だったら一目散に逃げていたはずだ。
 年老いて、相手するのが楽になった反面
 そのおだやかさが妙に切ない。

9/15
◆胃瘻(いろう)
 バーサンの肺炎は治ったが、嚥下(えんげ)障害は続く。
 口からの栄養摂取は不可能な状態である。
 点滴も応急で短期的な措置にすぎない。
 医者から胃瘻(PEG)手術を勧められた。
 お腹のピアスのようなもので手術は簡単。
 その後の介護も楽になるらしい。
 ネットで調べると、なるほどかなりポピュラー。
 これでバーサンはますます長生きしそうだね。

9/16
◆光ファイバー設置
 家に上がりこんでの工事なので留守にできない。
 午前中の工事のはずなのに、誰も来ず。
 116に電話すると「折り返し連絡させます」の返事。
 正午近くになってようやく「返事」が来た。
 午後イチでやります、という。
 なるほど午後1時、工事人が来てケーブルを家に通した。
 ケーブルをパソコンにつなぐのは住人自身の仕事。
 こうしてわが家の光化はあっけなく完了した。
 しかし、通信の速度は10メガを超えず、以前と大差なし。

9/17
◆上腕部の痛み
 夜間部のゼミ合宿のために帰鹿した。
 夜10時すぎ、左の腕に少し痛みを覚える。
 腕を回したりブルブルさせると
 痛みが増して、「こりゃいかん」という状態に。
 寝ても疼痛は治まらぬ。
 一人悶々(もんもん)とする。
 しかし、10〜20分ほどで痛みは消えた。
 この症状は中学生のときが初発で
 以後、まれに(数年に一度)あらわれる。
 神経痛の一種だろうと思っている。
 ただ、いつもは左肩の裏なので、ちょっと勝手が違った。

9/18
◆ゼミ合宿
 大隅半島、山中のバンガローで合宿をした。
 往路で龍門の滝(加治木町)や上野原遺跡を見学。
 コースはぼくが決めた。
 学生たちは鹿児島県民ながら、どこも知らない。
 しかし、思えばぼくは彼らが生まれる前から鹿児島にいる。
 彼らより土地に詳しくて当然なのに
 つい、今なおヨソ者気分で学生を責めたくなる。

9/19
◆認識不足
 合宿を終え、桜島を経由して帰る。
 ところがフェリー乗り場まで車が長蛇の列をなす。
 1時間近く待ってようやく乗船できた。
 連休とはいえ、鹿児島に来る観光客の多さに驚く。
 観光地鹿児島を少しなめていた。

9/20
◆ビンボー家族
 息子の黒ズボンが見つからない、という。
 二つしかない黒ズボンのより良い方がない。
 父親が持ち去ったのではないかと疑われている。
 ちょっと探してみてよ、といわれる。
 自慢じゃないが、父親も黒ズボンは二つしか持たない。
 おかげで探すのも容易だ。
 息子のズボンは見つからなかった。
 そのかわり、自分の黒ズボンに虫食いの穴を発見した。

9/21
◆おはぎ
 大好物なんだけど、食べるのを控えている。
 太りそうだし、塩分も多そうだ。
 しかし、いまはお彼岸で、おはぎの季節。
 近くの生協の店にもたくさん並んでいる。
 買うのをぐっとこらえたのも一日かぎり。
 翌日の夜遅く、「半額」の表示にやられた。
 2個買って、しみじみと食す。

9/22
◆ readable
 早朝4時に目が覚めたついでに本を読む。
 読みさしの小説を読み終えたいと思ったからだ。
 村上龍『半島を出よ』を学校の図書館から借りている。
 政治経済通ぶりの底浅、という批判もあるようだが
 上下二巻をすいすい読ませる筆力はさすが。
 ベストセラーになるだけのことはあるわい、と感心した。

9/23
◆鹿児島市民のたしなみ
 午前中、床屋に行く。(洗髪なし=1800円)
 頭を洗うために銭湯に行こうとしたとき
 同僚(♀)から昼食にさそわれる。
 彼女は長期海外研修からもどってきたばかりだ。
 大型銭湯の中の食堂は、と提案したら
 お風呂セットをもってないからダメ、という。
 鹿児島市民ならお風呂セットは常備してなきゃ。

9/24
◆ロンリー
 さびしくても平気ってのが常態に近い。
 ま、修練のたまものかな。
 人との距離が保てれば、たしかに平穏無事。
 しかし、人生の妙味はその分だけ乏しくなる。

9/25
◆厄
 包丁でジャガイモを切ろうとして指先を切る。
 左手小指の先だ。
 先日の合宿のときは左足の親指をケガした。
 風呂場で滑ってスノコに足をぶつけたのだ。
 ムチャをしているわけでもないのに災難が続く。

9/26
◆もの忘れ
 帰宅後に財布やカギを置く場所は決まっている。
 日常反復される行動は定型化される。
 ノートパソコンの収納や携帯についても同様だ。
 ところが、今朝、バッグの中にパソコンがない。
 学校(研究室)に置き忘れていた。
 若いときにもこういうポカをやらかしたが
 年をとると「病気か?」と不安を覚える。

9/27
◆無教養
 鈴懸=プラタナスと知ったのはつい最近である。
 ことほど左様に、草木の名を知らぬ。
 田舎生まれの田舎育ちなのに植物には親しまぬ。
 「花」とか「草」とかの総称で済ませてきた。

9/28
◆人生夢の如し
 通勤は川沿いの道を自転車で走る。
 走りながら、ふと昔覚えた歌を思い出す。
  Row, row, row your boat
  Gently down the stream.
  Merrily, merrily, merrily, merrily,
  Life is but a dream.
 童謡にしては妙に虚無的な歌だなぁ。
 最後の2行を反芻しつつ、ペダルをこぐ。

9/29
◆「木綿のハンカチーフ」
 夜、近くの生協で半額になった弁当を買う。
 帰ってテレビで「昭和の名曲」なる特番を観る。
 すっかりオバサン顔になった太田裕美が
 30年前(1975年)のヒット曲を歌っている。
 ぼくはその歌に何の思い入れもないくせに
 聞いていてなぜか泣きそうな気分になった。
 これって単なるモーロクか?

9/30
◆ご用聞き
 数年前までは県の商工会連合会からの依頼で
 県内各地へ学生たちを「派遣」してきた。
 商店街活性化のために聞き取り調査をさせた。
 学生にとってはお金がもらえて旅行ができ
 しかも、人と接する「力」まで身につく。
 つまり、その教育的な効果もありがたかった。
 ところが最近はとんと話が来ない。
 そこで、こちらから出向いてみた。
 よろしくお願いします、と頭を下げた。
 国からお金が降りなくなりましたからね、との返事。

過去の記事
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1999年
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2005年-------

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