2006年
 つぶやき

4/1
◆短期入所療養
 この週末,バーサンは介護療養専門の病院に入る。
 介護で疲れた家族を癒すための公的サービスである。
 たしかにうちの奥さんは昼間働き,夜は介護で
 そうとうへたばっているからな〜。

4/2
◆南紀白浜
 奥さんにつきあって,白浜温泉郷を訪れる。
 土曜日で,主だったホテル・旅館に空室なく
 エゲレス風にB&Bと称する安宿に泊まった。
 どの宿も満室のはずなのに通りには人の影なし。
 客たちはそれぞれのホテルに囲い込まれている。

4/3
◆本宮温泉郷
 微熱(36.9度)があって体調不良のまま旅する。
 紀伊山地の霊場,熊野神社近くの温泉郷をめぐる。
 雷まじりの土砂降りに遭遇し,びしょ濡れとなる。
 旅のはじめは奥さんだけ温泉を楽しんでいたが
 びしょ濡れ以後は,ぼくもやけくそ気味に入湯。

4/4
◆危険回避
 山手線で横に座ったオヤジの挙動が怪しい。
 気色が悪いので席を立って遠ざかる。
 気色悪いと思っちゃいけないのだろうか。
 一度,背後から跳び蹴りされた経験があるため
 それがトラウマとなって,むやみに警戒している。
 プラットホームに立つときも後ろを気にしちゃう。

4/5
◆ベルト
 ふだんジーンズゆえ,ベルトは1本しか持たない。
 それがヨレヨレとなり,スーツに合わなくなった。
 鹿児島にもどるさい浜松町で新しいのを買う。
 が,1本千円の安物で,やはり値段相応の品質。

4/6
◆転居先
 完全に引っ越すのは1ヶ月以上先のことだが
 部屋の下見を兼ね,カギを受け取りに行く。
 3階建て12戸の集合住宅。
 同棟の住人が班長みたいな形でカギを管理している。
 菓子折を差し出したが,フンってなもんだった。
 しかも,管理当番もまもなく交代するんだと。

4/7
◆去るも地獄,残るも地獄
 連日ながら転居先の下見に行く。
 実見すれば室内の広さはこれまでの半分。
 古くて汚い点は同程度だが,乾いた感じは良い。
 なにしろ,いまの家はジトジトと湿っている。
 4月なのに早くもナメクジが出てきた。

4/8
◆親和会
 職場の親睦団体の会長(任期1年)になった。
 教職員全体の集まり(忘年会や歓送迎会)の挨拶係である。
 いまやぼくも長老の部類なのだ。

4/9
◆木市
 甲突川沿いの公園で,5月まで木市が開かれている。
 通りがかりについフラフラと立ち寄った。
 鹿児島の名物行事だが,今まで中に入ったことがない。
 ぼくは田舎育ちのくせに花や木のことを知らぬ。
 だから,初めて知る名前,初めて見る花が多かった。
 奥の深い世界がここにもあるとわかった。

4/10
◆ソルロンタン(雪濃湯)
 鹿児島三越で韓国フェアをやってた。
 フロアの一角に食事コーナーが設けられ
 学園祭風の貧粗な店構えながら客は多い。
 ぼくは850円のソルロンタンを注文した。
 数年前のソウル旅行で本場の食べ方はマスター済みだ。
 つまり,添えられたご飯をスープの中に入れ
 ガシガシかき混ぜながら犬食いする。
 この作法を鹿児島三越で披露したら若干注目された。

4/11
◆奇々怪々
 夕食用の弁当を買って帰るとベッドの上になめくじ。
 どうしてそんなところにいるのだろうか?
 銀色に光る足跡がシーツの上にあるが
 途中で切れているので元をたどれない。
 まさか天井から落ちてきたわけでもあるまい。

4/12
◆記憶喪失
 旧友(大学の寮で同室)と30数年ぶりに再会した。
 とうぜん昔のことなども語り合えば
 いくつかの話はぼくの記憶から消えていた。
 彼の結婚披露宴でぼくはギターの二重奏をやったそうだ。
 ぼくの記憶にないのはよほど恥ずかしい過去だからか?
 ま,それに限らず,あの時代のことはなんだか白い霧の中。
 たしかに生き方自体もぼんやりしていた。

4/13
◆読書量
 職業柄というか,もともと速読には自信がある。
 頁をめくり終えた形での「読了」なら
 一日3冊は軽く読めちゃう。
 ところが最近その読書量が落ちた。
 いつも4〜5冊バッグに入れて持ち歩いているのに
 本を手にする機会が少ない。
 晴れた日には自転車にのって外をフラフラ。
 室内にいればパソコンのモニターを眺めてばかり。

4/14
◆そこつ
 新入生オリエンテーションが終わり,授業が始まった。
 いそいそと教室に行けばそこには誰もいない。
 ぼくが時間をまちがえ,1時間早すぎたのだ。
 てへへ,と一人赤面する。
 が,ぼくはまだ良い方だった。
 別の教員は学生を待たせたまま欠席。
 ぼくと逆向きに時間をまちがえ,のんびりしてたらしい。

4/15
◆担任制
 わが商経学科は1年次からのゼミが売りだ。
 しかし,夜間部にはその1年次ゼミがない。
 講師手当の予算化が認められないからだ。
 その代わりというんで,担任制を案出した。
 学生に「何かあったら」相談に乗るシステムだ。
 何もなければ何もしなくてよい。
 いちおう最初の顔合わせの行事に出る。
 すると,今年度の二部の新入生は元気がよい。
 不本意入学なんてのがいなくて
 この学校で目一杯楽しもうとする学生ばかり。
 なんだか期待に応えたくなっちゃうよ。

4/16
◆早起きの得
 どういうわけか朝4時に目が覚めてしまった。
 本でも読めばまた眠たくなるだろうと
 若田部昌澄『経済学者たちの闘い』(2003)を読む。
 と,これが存外おもしろく,読破しちゃったよ。

4/17
◆市来(いちき)の温泉
 日曜の昼,ふと温泉に入りたくなる。
 鹿児島市北端の郡山に車を走らせる。
 目当ては「甲突の湯」の竹炭入り「黒湯」だが
 こしゃくなことに定休日の札。
 引き返すのも業腹なので国道3号線を北上する。
 市来町は鹿児島市から35キロ,串木野の手前。
 浜辺に建つ温泉センターで露天風呂に入る。
 いい感じの温泉だが,鹿児島では並のレベルだね。
 露天風呂は柵がジャマで,立たなきゃ海が見えない。

4/18
◆瞼の母
 応募した覚えはないが試写会の券が送られてきた。
 んで,「佐賀のがばいばあちゃん」を観たのである。
 まるでベタな母恋し物語。
 あまりにもベタベタゆえ,これで泣くのも恥ずかしい。

4/19
◆職員間格差
 転居先の職員住宅には網戸が一枚しかない。
 3部屋あるので,網戸はもう二枚必要だ。
 県の庁舎管理課に電話したら,自前で入れろとの返事。
 これまで住んできた住宅とは大違いの対応だ。
 これまでは管理職向け住宅で,何かとサービスが良かった。
 要求もしないのにシャワー専用の給湯器がつけられたし
 網戸だって大小あわせて14枚(!)もある。
 どうせ解体するのだから寸法があえば移し替えよう。
 それについては「ご自由に」との返事だし。

4/20
◆ラーメン丼
 山奥にある看護専門学校に今年も非常勤で行く。
 行く途中で昼食をとろうと,ラーメン屋に入る。
 地元テレビ局のラーメン番組で紹介されていた店だ。
 そこのお勧めは「ラーメン丼」である。
 まず麺を食べ,その後,ご飯を入れて食べる。
 まずくはないが,この味ならカップ麺でも再現可能。
 というか,カップ麺でやった方がおいしいかも。

4/21
◆オヤジの感性
 若者ならどういう服装・風体でもかまわない,と
 自分が若い頃はとくにそう思った。
 このごろは自分が少し変わってきたような気がする。
 学生が多少派手めな服を着ているのは許せても
 学生がサンダルをペタペタさせながら歩くのはイヤだ。
 ピテカントロプスみたいに膝を曲げて歩くのもイヤだ。
 そいつに膝カックンをくらわせてやりたくなる。

4/22
◆独行
 転居先の室内を掃除する。
 狭い住宅なので,雑巾がけもすぐに終わった。
 引っ越す品物は一人で少しずつ運ぶ予定だ。
 手伝ってくれる人はいない。
 (重たい物は業者に頼もう)
 思い返せば,引っ越しはそのつど独力でやってきた。
 人の引っ越しの手伝いは何度かしたが
 自分のときには人に助けを求めた覚えがない。
 ちょっとした美意識の問題(嫌われ者の美学)。

4/23
◆田舎者
 駅ビル内の映画館に傘を忘れた。
 すぐに戻ったが,すでに次の回が始まっていた。
 上映中は中に入れず,2時間待てと言われる。
 紀伊國屋書店で新書を1冊買って
 1階のスターバックスで時間をつぶす。
 俗に,このスタバのおかげで鹿児島も都会になったとされる。
 それはともかく,ぼくにはスタバそのものが初体験。
 注文するときドギマギした。

4/24
◆学生との距離
 日曜の夕方,校庭に貸切バスが入ってきた。
 学生自治会主催の新歓合宿からの帰りらしい。
 参加した学生の数は多いが,教員の姿はない。
 思えばぼくも最近は参加してないな〜。
 商経学科は学生との親密な交流を売りにし
 新歓合宿などにも多くの教員が参加してきた。
 いまや課外時間での交流は個々の教員の趣味に属する。
 そして若手教員はさらに一昔前の「たこつぼ」型に回帰。

4/25
◆人体実験
 夕方から寒気がすると思ったら38.5度。
 必死の思いで自転車をこぎ帰宅した。
 日本の俗信で「風邪の時は入浴厳禁」というが
 西洋にはそんな説がないらしい。
 ものは試し,と自宅の風呂に入ってから就床。
 すると,あら不思議,朝起きたら熱はない。

4/26
◆客商売
 サービス業者は客をえり好みしてはいけない。
 教員には学生という客が目の前にいる。
 態度の悪い客はつまみ出したくなるが
 お客様至上主義ではそんなことは許されない。
 客が自ら立ち去りたくなるよう誘導するしかない。
 「あなたが求めるものはこの授業では得られない」とほのめかす。
 しかし,そういう客に限ってこちらの気持ちが伝わらない。

4/27
◆漢文
 図書館から加藤徹『漢文力』(2004)を借りて読む。
 広島大学での講義がベースらしいが
 一つのテーマにつき1回は感心させられる。
 ぼくもそういう授業ができたらいいな。
 毎回受講して良かったと学生に感じさせるような。

4/28
◆熊本の工場見学
 よそのゼミのイベントながら勝手に参加する。
 今年はユニバーサル造船とサントリーの工場見学。
 県庁の小型バスに乗って行くのだ。
 よそのゼミゆえ,学生たちの嬌声はうるさく感じられる。

4/29
◆熊本の美味
 熊本市の繁華街をふらつき,横丁の店に入る。
 肥後名物料理のセットを注文した。
 辛し蓮根,馬刺し,だご汁などである。
 これがいずれも美味なので困っちゃう。
 鹿児島ではこれほど感動的な味には出会えない。
 鹿児島では「甘〜い」のが一般に美味とされる。
 一方,熊本は甘さも塩加減もちょうどよい。
 負けたね。

4/30
◆おのぼりさん
 学会の用事で上京し,恵比寿の街をうろつく。
 駅前で遭遇した知人もついてくる。
 彼は土地不案内というが,こちらも似たようなもの。
 恵比寿はラーメン激戦区との評判を信じ
 それらしい店を求めて,ふたりで右往左往。

過去の記事
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