2007年
 つぶやき

3/1
◆トイレ掃除
 うちのトイレは床がタイル張りだから
 水をかけてタワシでゴシゴシやろうと企てる。
 まず大量の水をぶちまけて作業開始。
 ところが,よく見ると床には排水の穴がない。
 この水,どう除去したらよいのだろう。
 DIYショップに行き,スポンジワイパーを買う。
 夕方帰宅したら,すでにトイレの床は乾いていた。
 水はどこかから漏れて下に落ちたみたい。

3/2
◆自転車の故障
 軍手を後輪のスポークにはさんだまま走ったせいだ。
 後のディレイラー(変速装置)が付け根からもげた。
 ちょっと信じがたいような金属剥離である。
 帰宅途中,スーパーで買い物をした後の事件だ。
 修理のしようもなさそうな故障だが放置はできない。
 残り3キロほどの道,自転車を押して帰る。

3/3
◆模範ブログ
 ここを見よ→ tana-y.cocolog-nifty.com
 ぼくがかねてより範と仰ぐ Web日記である。
 毎日,短い記述ながらちゃんとオチがつく。
 提題→展開→オチの3段構えにも揺るぎがない。
 毎回添えられるイラストも味わい深い。
 作者は30代前半の女性のようだ。
 その日記は結婚後しばらく放置され,やがて消えた。
 が,じつは上記のアドレスで再開されていたのである。
 発見できてうれしい。
 ただ,結婚後(2005年5月〜)の日記は微温化してるね。
 20代,会社員時代の日記は鬱憤をはらす迫力があった。

3/4
◆団地の集団清掃
 冬季はお休みだったが3月になり再開された。
 朝7時開始なので,6時半に目覚ましをかける。
 いつもなら自然に起床するのだが念のため。
 ところが,その目覚ましが鳴らなかった。
 感心なことに,7時5分前に目が覚める。
 中州産業大学教授のような風体で作業に参加する。

3/5
◆戸外読書
 米映画 "Bobby"(2006)を観に郊外のシネコンへ行く。
 夕方の上映まで,桜島の見える海岸ですごす。
 いかにも休日らしい時間の楽しみ方に取り組む。
 ぼーっと無為のまま過ごせれば暇人として一流だが
 やっぱりダメで,読書なんかをしてしまった。
 『狼少年のパラドクス』(朝日新聞社,2007)
 内田樹の本はいつものように楽しく勉強になります。

3/6
◆オブジェ
 新しい自転車を買うことにしたので古いのを解体する。
 そんなことする必要はないが,ま,一種の気まぐれ。
 いったん始めると「最後」まで行きたくなる。
 分解の難所ほど作業が愉快になる。
 中級品の自転車なれど部品はどれも美しい。

3/7
◆不都合な真実
 米映画 "An Inconvenient Truth"(2006)を観る。
 評判のドキュメンタリーだが客席には老人が多い。
 途中でトイレに行く人もいた。
 ぼくも負けずに途中で少し眠った。

3/8
◆カレー
 ジャガイモ,人参など野菜を使い切るための献立。
 市販のルーを1箱分,全部ぶちまけた。
 箱の裏を読むと,それは十皿分にあたる。
 二日間(三食)カレーを食べ続けたが,まだ残る。
 このカレー,おいしくもないので自虐的な日々。

3/9
◆フレンチバルブ
 新しい自転車(Giant Escape R3-SE)を購入した。
 前のより高級だし,乗ってて気持ちがよい。
 部品のすべてが上等になったのはよいが
 バルブも仏式に変わり,手持ちの空気入れは使えない。
 と,こまかいところで残念がる。

3/10
◆アラブ映画
 羽田空港でイベント情報誌「ぴあ」を買う。
 「アラブ映画祭」が開かれていることを知る。
 場所は青山一丁目のドイツ文化会館である。
 ぼくが観たのは2本。
 イエメン映画「古きサナアの新しき日」(2005)と
 エジプト映画「ヤコービエン・ビルディング」(2006)
 後者は現代エジプトの風俗や社会問題を描いた力作だ。
 売春,ゲイ,セクハラ,政治腐敗,原理主義テロ……と
 内容盛りだくさんで,まあ勉強になりました。
 映画を観て客が拍手するのも異国風でした。

3/11
◆目障り
 視野に黒い糸くずのようなものが浮かぶ。
 これが噂に聞く飛蚊症(ひぶんしょう)か。
 ネットで調べると,たしかにそうみたい。
 飛蚊症の大半は老化に伴う生理現象だそうで
 治しようがなく「慣れるしかない」のは辛い。
 別の病気の前兆ってこともあるんで病院に行こう。

3/12
◆ハードディスク
 古いパソコンに入っていた HD が3台も遊んでいる。
 容量はいずれも 80ギガだから,合計 240ギガ。
 これらを一つにまとめて外付 HD に変身させるには
 専用のボックスが必要だが,その値段は2万円。
 しかし,出来合いの外付 HD(320 GB)でも1万8千円だ。
 自分で 240 GBの HD を組み立てるより安い。

3/13
◆眼科
 病院に行く前に,国立市内の眼科をネットで調べた。
 新しいクリニックは2軒とも医者の学歴を載せている。
 北大医学部とか,東北大医学部とか。
 ま,学歴で選んでも,じっさいは運まかせ。

 [後記]診断結果は「とくに異状なし」でした。


3/14
◆大衆批判
 米映画「摩天楼」("Fountainhead", 1949)を DVD で観た。
 リバータリアンとして知られるアイン・ランドの
 思想小説『水源』を彼女自身が脚色した映画。
 建築家フランク・ロイド・ライトがモデルらしい。
 主演はゲーリー・クーパーだ。
 恋愛物語と生硬な演説が混ざりあう。
 ウェブで調べると,この映画に感動した人も多いので驚く。
 ほとんどむき出しの思想映画なんですけどね。

3/15
◆蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)
 なんだかやたら評判のよい台湾の映画監督である。
 彼の作品:「西瓜」2005と「楽日」2003 を DVDで観た。
 う〜む,とうなっちゃう。
 とくに「楽日」は商業映画とも思えぬ陰気さだ。
 金を払ってこれを観た台湾の人々はレベルが高いぞ。

3/16
◆現代美術
 六本木にできた国立新美術館に行く。
 その企画展「20世紀美術探検」を観る。
 2時間あれば一回りできると思ったのは甘かった。
 さすが開館記念展で,点数も多く,中身も濃かった。
 鹿児島行きの飛行機に乗り遅れぬために
 だんだん駆け足になり,後半はほとんど観てない。

3/17
◆バーサンが死んだ
 16日の夜だった。
 いつのまにか,という感じだったらしい。
 ぼくはふたたびトンボ返りで上京する。
 鹿児島には卒業式のためにのみ戻った形。

3/18
◆遺体
 死んだのは16日なのに火葬は22日だと。
 納棺も,業者の都合で19日になった。
 なぜかこの時期,死ぬ人が多いみたい。
 春のお彼岸と重なり,お寺も忙しそうだ。
 というわけで,バーサンはまだしばらく家で「寝る」。
 かなりブラックなシチュエーションである。

3/19
◆地域力
 パラパラと弔問客が来る。
 ご近所の人や奥さんの知り合いである。
 ぼくの知らない人が多いが,神妙に挨拶だけはする。
 隣家のおばさんの言葉が印象に残った。
 隣家でもぼくにはほとんど初対面の,そのおばさんは言う。
 この界隈も,子どもたちが育ち上がって離れ
 老いた親のみが残り,高齢化が進んだ。
 しばらく顔を見ないと死んだんじゃないかと気になる。
 家に上がり込むようなお付きあいをしてないので
 気にはなっても,何もできない……。
 う〜む,もとはそのクールさがこの辺の売りだったけどね。

3/20
◆いつもは怖がり
 人が出払って,家にはぼくとバーサンが残る。
 ぼくはバーサンが「寝ている」部屋でパソコンに向かう。
 20年前の家族ビデオを DVD 化するためだ。
 バーサンの「存在」は全然気にならない。
 が,ふと,平気でいるのも変かなと思う。

3/21
◆仏具
 仏前に供えるご飯の容器を台所の流しで見かける。
 真鍮製のその小さな器がみょうに懐かしい。
 ぼくの父親は信心深く,毎日仏壇に手を合わせていた。
 あのころの田舎じゃ一般的な光景なのかもしれんが
 ぼくにとっては父親の姿だけが浮かび上がる。
 久々に仏具を見て,父親の供養まで済ませた気分。
 [故人を思い出してあげるのがぼくなりの供養]

3/22
◆通夜
 奥さんは着物の喪服で走り回っている。
 食事は百人分注文したとかで,やたら余った。
 たいていの弔問客は食べずに帰るからね。
 で,ぼくがひたすら食べる係。

3/23
◆精進落とし
 火葬のあと,お寺に戻って昼食。
 奥さんは昼食の数にぼくを算入してなかった。
 ぼくは夕方の便で鹿児島に戻るからだ。
 お昼を食べる時間はあったんですけどね。
 みながお膳につくのを横目に退散した。

3/24
◆スピーチ
 鹿児島に戻り,職場の歓送迎会に出る。
 ぼくは親睦会の会長なので,冒頭の挨拶を担当する。
 自慢じゃないが,ぼくはそういう挨拶って〜のができない。
 定型句をモゴモゴ言ってりゃいいんだろうけど
 その決まり文句についての常識がない。
 ほとんど与太郎だ。
 で,「これから会を始めます」の一言のみ。

3/25
◆食い倒れ
 鹿児島では一泊したのみで,大阪へ学会出張。
 そして,これはあくまでもついでなんですけど
 なんば花月で漫才や吉本新喜劇を楽しむ。
 その界隈で食事も楽しむ。
 ねぎ焼きちゅうのは有名店「福太郎」で食べた。
 ラーメンも2軒(いずれもそこそこ有名店)で食べた。
 もちろんすべて時間差をつけての食事だが
 なんでここまで熱心にならなきゃいけないんだ?

3/26
◆学会の理事会で
 阪急梅田駅近くの超高層ビル(アプローズタワー)に登る。
 その14階に関西学院大学の梅田キャンパスがある。
 私学も商売は大変だね。
 関西の有名私大は膨張戦略に血道をあげてるんだと。

3/27
◆老い先
 上京すれば犬の散歩が待っている。
 新学期前ゆえ,学生の街,国立は静かである。
 人通りの少ない夜道を老犬と歩く。
 ほのかに白い夜桜の下で
 こいつの寿命も,残りはいかほどかと考える。

3/28
◆風邪気味
 昼食の材料を買いに原チャリで走り回った。
 それがたたったのか,午後,体調が変だ。
 熱も出てきたような気がする。(37度だった)
 奥さんの慰労で,28日には温泉旅行に行こうと
 ホテルの予約をしたばかりなのにこれだ。
 前日キャンセルだと 70%も違約金をとられるので
 何としても体を治すべく,早寝する。

3/29
◆土肥(とい)温泉
 西伊豆ってのは伊豆半島でも辺鄙な方なのに
 予約した旅館はほぼ満室だった。
 ほかのホテルも,窓の灯りで客の入りがよいとわかる。
 ところが,道路は人影まばらで,ときどき車が走るのみ。
 客は宿に入ったら外に出るな,ということらしい。

3/30
◆伊豆フリーQキップ
 伊豆半島の私鉄・バスに乗り放題なのがうれしい。
 4日間有効なので,1泊旅行にはもったいないが
 行き先を決めずにうろつくには便利だった。
 薩摩半島や大隅半島でもマネたらどうだろう,と
 考えちゃったりする自分にも感心した。

3/31
◆朝聞道 夕死可矣
 家のトイレにはカレンダーがかかっている。
 月ごとに何かしらの標語が読める。
 しゃがんで読んでいたら父のことを思い出す。
 (なんだかこのごろ父の供養が続くね)
 父は日めくりの標語を居間にかけていた。
 論語の名言が漢文のままで並ぶ。
 意味を尋ねると父は,まず読み下してみせる。
 無学歴ながら勉強好きのオヤジであった。

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