2008年
 つぶやき

11/1
◆団欒
 3回シリーズの講演会「鹿児島の映画文化」が終了した。
 ぼくは裏方として,打ち上げの食事会に出る。
 ファミレスでスパゲッティ,という食事会である。
 鹿児島コミュニティシネマの仲間7人と楽しく語り合う。
 この種の空気は職場内から消えてすでに久しい。
 おかげで学外に知己を得たんで,まんざら不幸でもない。

11/2
◆銭失い
 3連休ってんで上京し,秋葉原を歩く。
 パソコンの周辺機器,大小6点,計3万円分を買う。
 けっこうな荷物を両手に抱えて電車に乗る。
 家族宅に着いて,いそいそとセッティング。
 お遊びで買った Webカメラ(2千円)だけが作動しない。
 調べてみると,これは Macでは使えないものだった。
 つまり,Windows専用。
 そういう「差別」は解消したと思っていたのだが。

11/3
◆天下市
 国立市の祭と一橋大の学園祭が同時開催なので
 11月の初め,まちは大賑わいである。
 かつては家族連れでこの祭を楽しんできた。
 いまは連れ立つ相手もいず,家に閉じこもる。
 だから,この時期に上京したのは単なる惰性。

11/4
◆収縮感
 本屋での立ち読みで,雑誌のなかに知人の顔写真を見かける。
 記事を読めば,なかなかいいことを言ってる。
 この人は社会的に発言する役割を担って生きてきたんだな〜。
 ぼくなんか,とてもああいうことは語れない。
 つまり,かなり「差」がついちゃった。
 ところが,この差はちっとも不快じゃない。
 これが「もともと」なんだと思う。
 人生の一時期,たまたま膨張感に囚われていただけ。

11/5
◆体調不良
 鹿児島に戻ればすぐに夜間の授業。
 しかし,なんだか寒気がするし,鼻づまりで呼吸も苦しい。
 文字どおり,息も絶え絶えのまま講義する。

11/6
◆リビドー
 夜間部のゼミでは楽しい討論が続く。
 少なくともぼくにとっては新発見が続く。
 いまの若者は淡泊,という思い込みが打ち破られる。
 意外にも,性的なエネルギーが充満しているのだ。
 性的な解放度が増せば(抑圧が減れば)
 ボルテージは下がるはずなのに,そうでもない。
 なぜか,みんな「やる気」満々なのである。

11/7
◆朝風呂
 帰宅が遅いと,近所の銭湯に行けない。
 で,朝,学校に行く途中で銭湯に入る。
 そこはあまり知られてないが,お湯が良い。
 ややぬるめなのもぼく好みだ。
 朝でも,すでに何人か客がいる。
 お湯につかって気持ちよく体を伸ばしていると
 どこかのジーサンが横でポコチンを洗う。
 浴槽内でたんねんに,しごくように洗っている。
 見なきゃよかった。

11/8
◆有能
 けっこうな数の学生が居眠りをする。
 はりきって講義しても,彼らは寝ちゃう。
 ま,目を開けてる学生も多いから
 そのまま講義を続けますけどね。
 最後に,全員に短いレポートを書かせる。
 出席カードの代わりである。
 読むと,寝てた学生もいいこと書いてる。
 おしなべて佳作だから感心しちゃう。

11/9
◆字幕
 映画サークルで「ある企て」を実行した。
 「本邦未公開の洋画を観る会」を開く。
 インターネットのおかげで
 未公開の作品でもだいたい見ることができる。
 字幕なしでも映画の良し悪しの見当はつく。
 来年の自主上映会の作品選定のためである。
 早めに選ばないと,鹿児島に来る前にDVD化されちゃう。
 観る会は内輪の陰謀だが,けっこう受けた。
 拙訳ながら日本語字幕を付けたからだ。
 和訳の作業よりもソフト操作の方に手こずったな。

11/10
◆薩摩芋
 意外にも鹿児島では焼き芋屋が稀少。
 地元デパート「山形屋」前に一軒あるぐらい。
 久しぶりに行ったら「安納芋」以外は売り切れ。
 安納芋は甘いので評判がいいけど
 ぼくはあのベチャベチャ感が嫌だな。
 昔風のホクホクした芋が食べたかった。

11/11
◆おでん
 あちこちのコンビニで始まった。
 恥ずかしながら,おいしいと思う。
 化学調味料のおかげなんでしょうけどね。
 「本物の」おいしさを知らないから
 これで十分満足しています。

11/12
◆歯医者
 もう20年ほど同じ歯科医にかかっている。
 痛くしない丁寧さが気に入って,通っている。
 しかし,このごろ少し「過剰診療」気味。
 いろいろ医療器具を新調したせいだろう。
 意味なくレントゲンとったり
 同じ個所を何度も検査したり。
 また,やたら歯石を取りたがるのはいいが
 かつてなら1回で済んだのを3回以上に分ける。
 もはや丁寧というより「さもしい」感じ。

11/13
◆回向
 わが家では,ぼくは器用だと思われている。
 たしかに日曜大工っぽい作業はこなせる。
 いつのまにやら上達したわけだ。
 器用だった自分の父に近づいた感じ。
 しかし,リンゴの皮むきはあいかわらず下手。
 それは母が上手で,その手先に見惚れたもんだ。
 いま,自分で不器用に皮をむきながら
 亡き母を偲ぶ。(なむあみだぶつ)

11/14
◆車検
 個人経営の修理工場に車をもっていく。
 母ちゃん受付,父ちゃん作業,の店だ。
 やたら融通がきく感じなのもいい。
 互いを信用し合って,商売が展開される。
 これが田舎の良さだけど
 田舎の重たさも,同じところから生じる。

11/15
◆居酒屋
 管理職を離れて以来,学長と話す機会も減った。
 教授会でたまたま目が合ったため
 終了後,電話が来て「飲み」に誘われる。
 飲みの相手はぼく一人で,もっぱら聞き役。
 しかし,例によって,ものの10分で学長はできあがる。
 酩酊状態で,言語不明。
 ぼくは天丼を含め,出てきた料理をひたすら食う。

11/16
◆自然食
 人に誘われてエコ系の食堂に入る。
 店の人の身なりも店内の装飾も「それ」らしい。
 はまる人ははまるんだなあ。
 定食は,玄米に野菜の煮物など,いずれも少量。
 味も格段うまいとは思わないが
 それはこちらの舌に問題があるのかもしれない。
 また,あの量で千円,ってのも痛いが
 それもエコ系の客にとっては無問題みたい。

11/17
◆責め苦
 うちの学園祭にも毎年プロの芸人(漫才)が来る。
 体育館だが,客が多いので今年は入れ替え制。
 いったん入るとショーが終わるまで出られない。
 漫才の前に,学生の弾き語りがあった。
 耳を覆いたくなる音痴ぶりに加えての大音量。
 それを無理に聞かされる地獄。

11/18
◆リハーサル
 全国一斉の共通テストの監督係を今年もやる。
 全国共通ゆえ,係の「せりふ」も定められている。
 それをマニュアルどおり読み上げねばならぬ。
 予行演習の日,ぼくが壇上に立たされた。
 滑舌が悪い上に,読み間違いも多く
 恥ずかしいような,申し訳ないような。

11/19
◆警戒心
 通り魔とか,ひきにげとかのニュースが続く。
 ぼんやりしてちゃいけない,と思う。
 駅のホームや横断歩道では,背後に注意しよう。
 無人の公衆トイレに入るのも避けたい。
 研究室も,突然の襲撃に備えてロックしておこうか。
 と,妄想も昂進する。

11/20
◆ブレスト
 夜間部のゼミがだんだん白けてきた。
 毎回テーマを変えて「楽しくおしゃべり」してたが
 学生から「学びの手応えがない」との不満が出た。
 発想力を鍛える,という狙いは良くても
 頭の柔軟体操ばかり続けてちゃいけないみたい。

11/21
◆不入り
 映画サークルの自主上映会を開いた。
 平日の夜に開催するのは初めてだ。
 どちらかといえば男性向けの作品だから
 平日の方が都合がよい向きもあろう,と踏んだ。
 この読みは大きく外れた。
 作品そのものもすでにDVD化されてるし,ね。
 2日前,朝のテレビ(地元情報番組)で紹介されたが
 効果なく,当日券はほとんど売れず。
 上映を強く求めたメンバーは恐縮していた。
 でも,ま,世話人全員が甘かったというべき。

11/22
◆家族湯
 鹿児島では,あちこちの銭湯に併設されている。
 家族湯のみ,ってとこもある。
 地元テレビの情報番組で紹介されていた。
 入ってみたいが,人をうかつに誘えない。
 テレビでは「健康」な場所みたいに語られても
 やっぱ,カップルで入るのが基本ですからね。

11/23
◆ウォーキング
 ぶらぶら歩くことを「さるく」というのは九州全体の方言。
 さびれた商業地区を歩きましょうという鹿児島市の企画
 「鹿駅周辺さるっきんぐ」に参加する。
 ふだん行かない路地裏などを覗いてみたかったからだ。
 少人数に分けられ,ボランティアのガイドがつく。
 コースのあちこちに茶菓が用意されていた。
 「我は海の子」の碑の前では唄を歌わされる。
 ハーモニカの伴奏で,はい,ちゃんと歌いました。
 2時間ほどのコースを歩き終えると台所洗剤がもらえた。

11/24
◆赤壁の戦い
 最近は若い女性も知っているという『三国志』だが
 ぼくは漫画すら読んだことがない。
 漢文とかで習った成句や故事の断片を知るのみ。
 ジョン・ウー監督が映画化し,ちょっと話題になってる。
 その「レッドクリフ」を観に行けば,さすがに客が多い。
 動く紙芝居の超豪華版といった映画で
 物語を平易に絵解きしてくれる。
 が,まあ,それだけ。

11/25
◆ノーチェ・クバーナ
 隣の研究室は鹿児島キューバクラブの本部である。
 そのクラブがコンサートを催した。
 会場は街中の貸しホールだ。
 キューバ音楽らしく,聴衆の大半がホールで踊る。
 ぼくも壁際に立ち,ひそかに腰を振る。

◆ 14万アクセス
 13万が 5月17日だから,ま,普通のペース。


11/26
◆独居
 大学・大学院と8年間,寮で暮らしたんで
 人とつるむ楽しさを覚え,かつ,それを善とした。
 サロン的な雰囲気には研究を刺激する効果がある
 と思って,いまの職場でもサロンづくりに励んだ。
 ところが,最近は人づきあいを好まぬ手合いが増えた。
 友だちがいないタイプのように見える。
 しかし,そういう人にこそ生き方を学びたい。
 孤独が思考と感性を鋭敏化させ,生を充実させる,かもしれないじゃん。

11/27
◆分別違反
 団地のゴミ置き場の清掃当番が回ってきた。
 いつもほどじゃないが,やはり違反のゴミがある。
 もえないゴミの日に「紙おむつ」が出てる。
 しかも,袋からこぼれている。
 雨の中,拾って別のポリ袋に入れる。

11/28
◆人形展
 鹿児島三越で「斎藤由美子創作人形展」をやってる。
 地元テレビで知って,こりゃ,ぜひとも行かねばと思った。
 昭和の子どもを素材にした人形 35点は
 じっさい,ひたすら懐かしさを誘う。
 この三越は来年早々に閉店するが
 店内のゴースト化はそれに先んじ,哀愁もひとしお。

11/29
◆街頭インタビュー
 麻生首相と小沢一郎の党首討論があった日
 夜のNHKニュースに,知った人の顔が出る。
 停年退職した早稲田の先生だ。
 銀座の歩行者として,登場した。
 名前も肩書きも出ないから本当の通りがかりだろう。
 ま,発言内容はごく凡庸だったから,匿名で正解。

11/30
◆たこ足配線
 上京したが,案の定,家には誰もいない。
 灯油ストーブはあるが,コタツがない。
 帰宅した奥さんにコタツを所望した。
 すると「コンセントがないのよ」という。
 数少ないコンセントの一つがダメになり
 残りのコンセントに部屋中の電気製品が群がる。
 コタツをつないでもいいが
 やっぱし「ヤバイでしょ」との判断である。

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