2009年
 つぶやき

2/1
◆道楽商売?
 地元情報誌で近くに手打ちうどんの店ができたと知る。
 香川のうどん学校を卒業したというおやじが
 「讃岐風」うどんを1日30食限定で提供する。
 店といっても,自宅そのもの。
 6畳の畳部屋にちゃぶ台が3つ並ぶ。
 かけうどんを食す。(390円。味は悪くない)
 家の改装費はさほどかかってないかもしれんが
 この商売でその元がとれるかどうか,微妙。

2/2
◆国産のミステリー
 若手の人気作家の本で,なんかの賞ももらった本を読む。
 「つまんないですよ」と評した知人の眼力の方が正しい。
 その人から借りて読んだが,たしかにつまらん。
 和製ミステリーしか読まない別の知人もいる。
 彼によれば,登場人物の名前が覚えやすいから,だそうだ。
 ぼくに言わせりゃ,国産ものは垂れ流し的に出版されてる。
 外国産は多少ふるいにかけられて翻訳に到る。
 だから,その分ハズレが少ない(ような気がする)。
 じっさい日本語に翻訳されてないものを読むと
 あっちのものでもつまらないのが多いからね。

2/3
◆ワークブーツ
 出がけにヒモを結んでると,一日がんばろうって気になる。
 ブーツが気分を高揚させるのは昔の思い出とセットだ。
 4半世紀前,初めての海外生活を前に
 新大久保駅近くの登山用品店でリュックと靴を買った。
 靴は名品 Herman Survivor(現在の会社は別物)
 これ一足で1年余をフランスの田舎で過ごすのだ。
 現品見切り品でも3,4万円はしたなあ。
 しかし,じっさいに良い靴で,毎日気持ちよかった。
 この靴はその後も使い続けたが,あの大洪水で消失。

[注:ロバート・B・パーカーのシリーズ小説の主人公
 私立探偵スペンサーもこの Survivor を履いていた]


2/4
◆店名は秘す
 郊外の山中までランチを食べに行く。
 基本は居酒屋だが,昼間だけの定食も評判が良い。
 なるほど 800円の刺身定食はボリュームたっぷり。
 これなら客が呼べるだろう。
 ただし,とても歩いて行けるような場所ではない。
 て〜ことは,夜の客はみな飲酒運転で帰るのか?

2/5
◆昼メロ
 映画サークルの勉強会用に未公開の洋画を集めてる。
 いや,ネットからダウンロードしてるだけですがね。
 そのあれこれを仲間に見せようとするのだが
 集まりが悪くて,悲しい。
 作品の選定がゲージツに傾いてるせいか?
 そう反省して,いまは「泣かせもの」を集めてる。
 見ればすぐに泣けそうな感じのもの。
 これで女性会員の心をつかまえよう,って算段。

2/6
◆文は人なりか?
 論文だけ読んで人を判断するのは難しい。
 じっさいには「困ったやつ」だったりする。
 文章では頭悪そうでも,人柄のいいやつもいる。
 これが必ず逆相関なら簡単なのだが
 文も人も悪いってのがいるからねえ。

2/7
◆ご託
 辺見庸は好きな作家の一人ではある。
 彼のモノローグを1時間半にまとめたNHK特集を
 録画して,後でゆっくり鑑賞した。
 彼の説はほとんど正論である。
 ふつうの正論とは逆だったり,斜め方向だったりするが
 ぼくをうなずかせるという意味では正論である。
 しかし,正論を吐いていると自負しているかのような
 その口ぶりには,いささか閉口。

2/8
◆流麗
 山本兼一『利休にたずねよ』を読んでいる。
 図書館の新刊コーナーにあったので借りた。
 著者についても内容についても,予備知識なしである。
 ところが,これが読ませる。
 字を目で追ってるだけで気持ちいい。
 吹聴すると,あちこちからすでに読んだの声。
 巷で評判なのだともいう。
 己の蒙昧を恥じる。

2/9
◆石碑
 今月の自主上映会の作品は「幕末太陽傳」。
 主演のフランキー堺は鹿児島市の出身である。
 幼少時を過ごしただけだが,それでも記念碑がある。
 高野山最大乗院という怪しい寺の境内に
 きわめて目立たぬ姿で立っている。
 石の表には桂文楽の筆でこうある。
 「さまざまに かわり榮えする いい男」
 これだけじゃ,誰のための碑なのかわからん。
 後ろに回ればわかるが,蘇鉄がそれを妨げる。

2/10
◆それが取り柄かよ
 生ゴミがたくさん出るような生活はしてないが
 最近ポンカンをよく食べたので,ゴミ袋が一杯だ。
 朝,グズグズして,ゴミを出すタイミングが遅れた。
 つぎの収集日は三日後である。
 ぼくは鼻が悪いので,部屋の悪臭も割と平気です。

2/11
◆人生航路
 義理チョコを数年ぶりにいただいた。
 5年ほど前の卒業生が来訪のついでにくれた。
 まもなく仕事をやめて,県外に嫁ぐとの報告。
 卒業生からこういう報告を聞くのも,実は初めて。
 教員という仕事を長年やってるが
 人生相談のたぐいとは一切無縁のままで来た。
 人柄的に相談相手にはならんと思われているせいである。
 ここ数年,昼間部のゼミ生ゼロが続くのも
 やはりぼくの人柄に問題があるからだろう。
 初めて結婚の報告を聞かされたが,祝宴への参加は断る。
 人柄の悪さを貫きたい。

2/12
◆体が固い
 片腕をあげて背中にまわし
 もう一方の手と後ろで結ぶ。
 そんな技,昔はできたなあ,と思い出し
 久しぶりに試みたが,ダメ。
 悔しいので,銭湯に行き,再度試みる。
 なんとか両手の指先が触れたので安堵する。

2/13
◆怠慢
 今年は年賀状を出さなかった。
 しかし,いただいた分には返事を出さねばなるまい。
 中途半端に義理堅いのである。
 と思いつつ,すでに2月も半ば。
 いまさら寒中見舞いでもあるまい。
 じゃあ,どうする? と思案投首。

2/14
◆摩擦回避
 学内で出す研究誌の責任者をやってる。
 内容の校正・チェックは執筆者各自が行うので
 その全体を眺めて「承認」のサインをすればよい。
 ところが,論文ごとに書式・体裁がまちまち。
 執筆要領に従えば,そんなことは起こりえないはずだ。
 でも,体裁を整えると執筆者から文句が出るかもしれん。
 したがって,ほとんど手を加えず,そのまま承認。

2/15
◆自家製
 名刺を配りまくるような生活はしてない。
 それでも,ときには名刺が必要な場面もある。
 用事で上京し,家族宅でシコシコと数枚分をつくる。
 なるべく,あっさりと上品に仕上げました。

2/16
◆ miserabilisme
 昔,フランスで語学研修した田舎町は寒かった。
 ギリシャ人の青年が着ていたウグイス色のオーバーは
 いかにも貧乏くさくて,かっこいいと思った。
 帰国後,日本の量販店で似たような服を買った。
 いつかはと思いながら,いまだに着用せず。
 しかし,いま着たら,本当に貧乏っぽいジジイになっちゃう。
 その意味でも時期を失した。

2/17
◆深谷市
 市民による手作り映画館で有名な町へ行く。
 深谷シネマは,閉店した銀行を転用したものだ。
 ちょっと早く着いたので,町内見物をする。
 そこらへんの人に「繁華街はどこ?」と聞いたら
 郊外にあるイトーヨーカ堂を教えてくれた。
 駅前から出る無料送迎バス(30分おき)に乗る。
 イトーヨーカ堂の前にある大型パチンコ屋は潰れていた。
 鹿児島は名画座がなく,パチンコ屋が栄える。
 まるで逆じゃん。

2/18
◆日本資本主義の父
 深谷は渋沢栄一の生地である。
 深谷シネマ代表者(竹石さん)の年来の願望も
 渋沢栄一の伝記映画をつくることだという。
 おやおや,ぼくも城山三郎『失われた志』を読んだばかりだ。
 渋沢栄一を誉め称える個所があちこちにあった。
 この本は偶然,道中読み捨て用に古本屋で買ったものだ。
 鹿児島への帰路,今度は意識的に城山三郎『雄気堂々』を買う。
 これはまるごと渋沢栄一を賞賛する小説である。
 渋沢栄一と言えば,ぼくが学生時代に住んでいた寮
 中和寮の名付け親なんだよ。
 いや,そもそも一橋大学だって,今じゃ偉そうにしているが
 元は渋沢たちが鯛焼屋の2階で開いた商法講習所にすぎん。
 こういう独自の(自分なりの)因縁の後押しがあったので
 出来の悪い歴史小説『雄気堂々』も最後まで読んじゃいました。

2/19
◆美人女優
 留守中に録画しておいたNHK単発ドラマ「お買い物」を観る。
 中古カメラへの愛で晩年一瞬元気になる老人の話。
 久米明はやっぱり味があるなあ。
 渡辺美佐子も いつもの臭さがやや取れて,ちょっと良い。
 この女優,嫌いなんだけど好きなんです。
 ぼくが小学生だったころ,姉が愛読していた雑誌
 「ジュニアそれいゆ」で見た渡辺美佐子のグラビア,忘れられない。
 子供心に,美人だなあと思った。
 その後,あれこれの役でことさら熱演する姿を見ても
 この人,美人臭さが邪魔をして「役」になりきれないんだなと感じる。

2/20
◆お手当
 町内会の班長手当2千円をいただく。
 12戸(うち4戸は空き)の県職員住宅で
 毎月,町内会報を配っております。
 その「仕事」でお金がいただけるとは思ってなかった。
 だもんで,正直,ちょっとうれしい。

2/21
◆いい加減
 鹿児島弁でいう「てげてげ」=「大概」はそう悪いもんじゃない。
 ものごとをアバウトに処理することも大事だ。
 J・S・ミルも half truth の概念で,そう言ってる。
 ところが田舎の優等生を集めたような空間では
 ものごとを「きちんと」処理することが大事とされる。
 それってむしろ浅はかだとは思うが,口には出さぬ。

2/22
◆五木寛之
 同郷人(八女)ゆえ,あのすかしたような臭みも許せる。
 その五木が最近あちこちで吹聴しているのが
 「口笛を吹きながら夜を往け」というフレーズ。
 コリン・ウィルソンの言葉だそうだ。
 いい言葉だから,ぼくも何かの決めゼリフに使いたいな。

2/23
◆エンジョイ・エイジング
 これも五木寛之の言葉だ。
 たしかに,年をとることで楽しくなったこともある。
 人びとの前で平気で質問ができるようになった。
 これは恥じらいの消失とセットだから
 端から見れば随分な迷惑行為だろう。
 事実,ぼくも人が平気で質問してるのを見ると
 そいつの「ゆるさ」加減にイライラしちゃうからね。
 質問する連中(ぼくを含む)はだいたい頭が悪い。

2/24
◆異音
 ノートパソコン MacBook がやや不調だ。
 経験的に,これは内蔵ハードディスクが臨終寸前ってこと。
 泣きを見る前に(早いうちに)交換しなければならない。

[後記:Amazon に注文した内蔵HDが,26日に届いた。
 MacBook だと,入れ替え作業は簡単に自分でできちゃう。
 容量は 120 GBから 500 GBにアップし,快調ざます。
 これで1万円は安かったな]


2/25
◆バッグ
 小学館のビジネス雑誌「Dime」がユニクロと組んで
 デザインしたメッセンジャーバッグを買う。
 3980円と安価だが,けっこう当たりだね,これ。
 以前にも同様のコラボ製品(旅行用バッグ)を買ったが
 あれは1年ほどでファスナー部分が壊れた。
 壊れても安物ゆえあまり後悔の念なし。

2/26
◆いびり
 自分のことを棚上げにしていえば
 作業(事務)がのろいといって人をいじめちゃいけない。
 見てるとつらいし,さりとて,適正なふるまい方もわからない。
 全員,中年以上のオッサン,オバサンだからね。
 ぼくは等距離外交に努めてきたので
 誰の肩も持てず,ニュートラルな顔つきでやりすごす。

2/27
◆鹿児島クオリティ
 中央公民館で開かれた「まちづくり」フォーラムに行く。
 パネリストは福岡,熊本,宮崎,鹿児島の商店街の代表。
 それぞれの会名は,まず先輩格の福岡が「We love 天神」と名乗った。
 鹿児島はそのままパクって「We love 天文館」と称する。
 熊本は,模倣は恥ずかしいと明言し
 少し色を変えて「すきたい熊本」と名づけた。
 宮崎は独自に「Do まんなか」と名乗る。
 フォーラムでの発言も鹿児島のみがスカスカだった。
 自分の言葉でなく,どこかからか拝借してきた文句の羅列。
 恥ずかしいといえば,このフォーラムの名前も恥ずかしい。
 「まちをつくろう! Yes We Can」だもんね。

2/28
◆ヴェローナ
 秋に開かれる国際学会の案内があった。
 イタリア北東部の町(人口25万人)なんだが
 場所的に,あまり心惹かれるものがない。
 一人で外国の町をうろつくのも,そろそろ飽きた。
 学会だって,人の発表を聞くだけだしね。

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