| つぶやき |
| ◆研究三昧 前の学長(堀田満先生)が南方熊楠賞を受賞した。 植物学者で,県内の絶滅危惧種の保護にも力を注いだ人。 退職前から西南日本植物情報研究所を開いている。 所員は本人のみだから道楽みたいなもの(と思われた)。 もちろん,今回,世間的に評価されたのはめでたいが 一人で勝手におもしろがってる姿にも味がある。 |
| ◆亀の子スタイル この時期,この家で暖房器具はコタツだけ。 なんだか寒いので,コタツにもぐりこみ,首だけ出す。 ほとんど終日この形で過ごす。 家には誰もおらず,「咳をしても ひとり」(尾崎放哉) |
| ◆『オシムの言葉』 評判の良い本が文庫になったので買う。 ユーゴ内戦のことなど,泣かせどころも多い。 半分読んで,奥さんに「良い本だ」といったら 奥さんはその本を職場に持って行ってしまった。 |
| ◆クリシェ もうすぐ学校で,ふたたび基礎演習を担当する。 これは学科の全教員が担当し,理念や方法も共有され…… という段取りだが,最近ちょっと違和感を覚える。 ぼくは「発想力を鍛える」のも演習の目的と考え なるべく「変なことを考える」訓練をしてきた。 ところが,よそでは「普通のことをきちんと」考えさせている。 環境その他の社会問題を「正しく」認識させる教育だ。 しつらえられた「正解」への到達を励まされる。 それってつまらんだろう,と思うのはぼくだけらしい。 じっさい,ぼくは学生からも嫌われている。 後期のゼミ選択で,斉藤ゼミを選ぶ者がいない。 それが3年続いているので,問題はぼくの方にある。 |
| ◆ iBook 娘のノートPCが不調らしい。 2002年のものだから,まあ,しかたないか。 iBookも G3から G4へ,さらに MacBookへと進化した。 買い換えればいいのに,と思うが 口を出すと,じゃあ買って!と,ねだられそう。 だから,黙って見ている。 |
| ◆バリケード ネット上でフラフラさまよっていたら YouTubeでいろいろ懐かしい歌に出会う。 驚いたのは「ワルシャワ労働歌」。 なんだかとてもポップな感じで歌われている。 スペイン経由で名前も「A Las Barricadas」と変わり もっぱらアナキストの歌になったせいだ。 それはそれでいい感じですけどね。 |
| ◆積ん読 10年以上前に買ったまま放置しておいた本を 鹿児島に戻る道々,読もうと企てた。 素材はルカーチ研究だから,哲学書だけど 講義録の形の「語りおろし」なので読みやすそうに見えた。 しかし,ちゃんと読むとやっぱり難解。 頁をめくり終えて読了したことにする。 中身で覚えているのは,ルカーチの女性関係の部分のみ。 |
| ◆湯加減 近所の銭湯に行けば,なぜかお湯がめちゃ熱い。 ゆったり体を浸したいのに,それもかなわぬ。 他の客たちは浴槽の外でプロ野球談義にふける。 そういう時間の過ごし方がうらやましい。 こっちは洗い場の鏡で自分の顔を眺めるばかり。 |
| ◆針仕事 入学式に着た背広のボタンがとれそうだ。 帰宅して裁縫箱を探す。 この背広,自分の持ち物のなかでは上等の方だから ボタンつけも素人仕事じゃ まずいかもしれん。 さりとてプロにお願いするほどのものでもない。 |
| ◆がんばろう 大牟田の炭鉱労働者,荒木栄が作曲した歌だ。 大牟田といえば,与論島が連想される。 与論出身者に対する差別のひどさは有名である。 いまは与論の音楽グループ「かりゆしバンド」が 独特の節回しで「がんばろう」を唄う。 ちょっと泣けてくる。 |
| ◆新参 団地(県職員住宅)の新入居者が手土産を配りに来た。 一人は,布巾とスポンジをきれいにラッピングしたもの。 3百円程度の安物だが,そうは見えず,ちょっと感心した。 もう一人は,乾麺の一束で「引越蕎麦」の代わり。 この人は若い女性で,付き添う夫は西洋系の外国人。 こんな団地には不似合いなカップルだった。 このごろの県職員は,なんか文化のグレードが高いぞ。 |
| ◆青線 50年前まで,警察が売春を公認していた地域を赤線という。 一方,表向き飲食店で,じつは売春している地域を青線という。 青線地帯は2階の軒が低いなど,外観に特徴がある。 鹿児島は,全国的にも珍しく,そういう建物が残っている。 市役所前の「名山堀」と呼ばれる一画だ。 全体がりっぱな文化遺産だ。(誰もアピールしないけど) いまも多くが飲み屋をやっているから中に入れる。 2階に上れば,ますます「情緒」に浸れるぞ。 |
| ◆塩加減 若者の客が多い飲み屋に入る。 2500円で飲み放題ですからね。 値段の安さは良いが,味の塩辛さがつらい。 |
| ◆俳句 萩原朔太郎の俳論『与謝蕪村』(岩波文庫)は 俳句もその本質は「叙情詩」であると断じ 蕪村こそ真の抒情詩人であると称揚する。 う〜む,なるほどな〜,と感心した。 まだやったことないけど,俳句実作への興味も湧く。 いよいよ老人クラブへの道を歩んでいる。 |
| ◆発声法を知らず 授業が一日3コマって日がある。 しゃべりっぱなしで,のどの調子が変になる。 学期が始まったばかりなので,こっちのテンションも高い。 いつまでたっても老熟の境地に入れぬ。 |
| ◆親身の指導 「何かあったら相談に来なさい」という教員がいる。 偉いなあ,と思う。 ぼくには決して言えない言葉だ。 いや,そもそも人から相談されたことがない。 相談し甲斐のある人間かどうか,人はよく見ている。 |
| ◆粉末コーヒー 緑茶の葉を買うようになり,コーヒー豆は買わなくなった。 家で,むしょーにコーヒーが飲みたくなり コンビニに走って,インスタントを買う。 これ,案外おいしいぞ。 粉はお湯によく溶け,技術の進歩をうかがわせる。 |
| ◆立食パーティー 夜間部の新入生歓迎会に出る。 昔と違ってアルコール類はなく 卓上にはもっぱらおにぎりやお稲荷が並ぶ。 乾杯の合図のあとは,ひたすら食うのみ。 という姿を,学生にじっと見られていた。 「先生,よく食べますね」の一言で我に返る。 |
| ◆科学の子 反原発の映画上映会を手伝う。 映画サークル仲間のつきあいである。 たしかに原発に反対する気持ちはわかる。 賛成派は金に転んで,見苦しいとも思う。 しかし,ぼくは鉄腕アトムとともに育ってきたので 原子力の平和利用という思想にも親和する。 反原発を叫ぶ人々ほど,一途にはなれない。 |
| ◆らせん状スロープ 行ったことないけどNYのグッゲンハイム美術館は なかなかすてきな建物だと聞く。 映画「ザ・バンク」(原題 The International)は その館内での派手な銃撃シーンで評判だ。 観れば,鹿児島市のメルヘン館に似ているので驚く。 メルヘン館は鹿児島の文化水準の低さを象徴する建物だが 設計も有名建築のパクリだったのね。 もちろん規模も質もかなり劣化したコピー。 |
| ◆怨霊退散 生き霊に取り憑かれて苦しんでる人がいる。 そんな話,すんごい久しぶりに聞いたなあ。 ガキの頃,近所のオヤジが語った怪談を思い出す。 今でも生き霊とかを信じている人がいるので驚く。 その人,けっこう「インテリ」だから,なおさらだ。 ちなみに,生き霊は元ラグビー選手で,やたらパワフルなんだと(笑) |
| ◆一筋 小林信彦『おかしな男 渥美清』(新潮文庫)の中の 本筋とは関係ないフレーズに心を動かされた。 日本人は,非常に狭い範囲内で 一つの小さな穴を掘り続ける人を高く評価する…… この言葉は,小林秀雄についての評らしいが,出所不明。 したがって,ぼくにとっては又聞きの又聞きだが ちょっと唸りたい気持ちになりました。 |
| ◆単調 山奥の看護学校での非常勤講師,今年は無し。 誰も聴いてくれない授業で,毎週つらかったが 行ったついでに温泉巡りができるのは良かったな。 この4月から,そうした遠出をする機会がない。 つまり,がらりと気分を変える場面がない。 |
| ◆風の便り 幼稚園から中学まで一緒だった男が死んだ。 車に撥ねられたんだそうだ。 小学校時代は「お誕生会」仲間だった。 中学以降はほとんど付き合いがないから 思い出に残るのはガキの時代の顔のみ。 昔の田舎のあれやこれやを,いっぺんに思い出す。 |
| ◆エロ話 開高健『人とこの世界』(ちくま文庫)では 高名な文化人同士の「くだけた」対話が読める。 一言でいえば猥談だ。 ただし,それなりに奥行きがあり,味わいもある。 ところで,ぼくは最近その手の話をしてないな。 笑いあえる仲間がいないせいですね。 |
| ◆ギョッ テレビに「膣カンジダ」という字が大きく出た。 製薬会社のCMである。 文字だけで興奮して,我ながら恥ずかしい。 調べてみたら,このCMは1年前から評判だ。 一文字だけで注目させるのは効率が良い。 と言いながら,商品名は覚えていない。 |
| ◆身を委ねる ときどき開店するバーサン床屋に行く。 ここは終始無言でコトが済むので良い。 まずドアを開ければ鈴が鳴り,バーサンが出てくる。 イスに座れば,ぼくはたちまち眠っちゃう。 目を開ければ,仕事は終わってる。 千円札2枚を差し出して店を出る。 |
| ◆実盛 小学5年のとき,担任の先生からアダナをつけられた。 サイトー・ベットー・サネモリ。 小学生には意味不明ゆえ,クラスの誰も使わず。 ぼく自身にも,ただ音だけが記憶に残る。 長じて,斉藤別当実盛のことだと知るが 特段の感慨もわかず,知識はそのまま放置した。 この明け方,突然その名前が頭に浮かぶ。 調べてみると,戦前は木曾義仲がらみで有名な人物だった。 歌舞伎に「実盛物語」,謡曲に「実盛」がある。 いまではその名を知るだけでもかなりの教養人だね。 |
| ◆レイト・レイトショー 休日前夜,映画館では11時過ぎの回もある。 案外,客も多いので驚いた。 さらに驚いたのは帰りのエレベーター。 男女が激しく抱擁しあっている。 ぼくを含め3人だけの空間だから,邪魔者はぼくでした。 |
| ◆魚料理 昼,街なかに出て,定食屋に入る。 魚のアラ煮定食を注文した。 魚なんてガキのころは好んで食べなかったな。 それに対し,父は魚の骨をよけて上手に食べ しかも,最後は茶をかけ「骨湯」にして飲んだな。 と,思わず父を偲んだりしました。 |
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