| つぶやき |
| ◆小話 それがけっこう気に入ってるネタなのは確かだが 講義中に何度もしゃべってるとは知らなかった。 受講生の一人(2年生)が「それは去年も聞きました」という。 だから今度で3回目,だと。 学期の初めに,「つかみ」のつもりでしゃべる小話。 |
| ◆腕をふるう 上京して家族宅に帰ると夕食作りが期待されている。 あわててネットでレシピを調べ,材料買いに走る。 期待されているうちが華との思いがあるからだ。 |
| ◆役立たず 奥さんの勤務先(中学校)に行く。 校内LANでプリンターを使えるようにして,と 奥さんから頼まれ,同行したのだ。 休日なのに,職員室にはけっこう人がいる。 書類つくりなどの諸雑務があるらしい。 中学校の教員ってのは大変だね。 あ,プリンターは,あれこれ手を尽くし,やはり使えぬまま。 |
| ◆ミステリー文庫 読みたいと思いながら,すでに絶版になった本がある。 2002年の本だから,文庫ってのは消えるのが早いね。 鹿児島市内の図書館(大学図書館を含む)にはない。 県内では,わずかに日置市立図書館にあるのみ。 しかし,取り寄せて読むほどの本でもないしなあ。 国立市立図書館は,この手の文庫本に強い。 さっそく借りて,半日で上下2巻を読んじゃいました。 ちなみに,それはハーラン・コーベン『唇を閉ざせ』です。 |
| ◆パレスチナ イスラエル兵士たちが占領地での加害行為を証言する。 そのドキュメンタリー映画「沈黙を破る」を観に行った。 東中野ポレポレはそれらしい雰囲気の,小さい劇場だ。 地味な映画でも,けっこうたくさん客が来てる。 さすが東京だね。 |
| ◆ヤン・フス 佐藤優はいまや思想家。宗教改革の歴史も論じる。 読んでて勉強になります。 ヤン・フスは15世紀チェコの思想家で,焚刑に処せられた。 フス派の人々はカトリック教会と戦うなかで 言語と信仰を同じくする人々=国民という発想を導く。 近代的民族や国民国家の源泉はフス派にある…… なんて叙述で自分の過去が思い出され,心がざわつく。 大学院の入試でフスを論ぜよとの問いに泣いた。 自分の無教養に泣いたのである。 当時の大学院膨張政策のおかげで合格はしたが……。 |
| ◆ダニ 白い MacBook の上を赤い小さな虫が動く。 ヒエ〜ッと驚いて調べると,これはタカラダニ。 別に悪さはしないらしいが,気持ちは悪い。 |
| ◆宮台節 東京駅構内の本屋は朝から人であふれる。 鹿児島に戻る道中で読むための本を買った。 宮台真司『日本の難点』(幻冬舎新書)は あいかわらずの曲芸的な技を披露する。 相対主義でおもしろがりを追求してきた宮台が 普遍主義をあえて選択してみせるのがツボだ。 家族愛を臆面もなく吐露するあたりは ゆるい。 |
| ◆『超訳・資本論』 著者の的場昭弘さんはいちおう知り合いだ。 彼の最近の本は,どこの書店でも山積み。 つまり,すっかり著名人である。 彼が大衆啓蒙的な本を書き始めたころは ご祝儀のつもりで買ったが,もうそんな配慮は不要みたい。 |
| ◆デパ地下 鹿児島の老舗デパート山形屋の地下に行く。 コロッケ2種,ピーマンの肉詰めを買ったが 食べると,どれもおいしくない。 食材の良さを活かせぬ鹿児島クオリティ(涙目) |
| ◆「荒野の決闘」 誘われて,西部劇大好きオジサン宅に同行する。 レーザーディスクのコレクションを拝見する。 20年前まで喫茶店をやってたとかで 得意の「みつまめ」をふるまっていただいた。 他の面々は「この味,この味」と懐かしがる。 オジサンも,次回は「OK牧場の決闘」を観ましょう,と上機嫌。 |
| ◆忌野清志郎 テレビで追悼番組が続く。 ぼくの知るキヨシローは売れない頃のキヨシロー。 一度「ぼくの好きな先生」で売れたが その後,不遇の時をすごしていた。 1970年代の中頃,国立の街をうろついていた。 ぼくの裏のアパートに彼女がいたからだ。 隣室にはぼくの友人がいたので,まあ,顔見知り。 道端であえば挨拶ぐらいはしたよ。(えへん) |
| ◆ Lover's Lane このごろは,ものに感動しても,語る相手がいない。 それで再び懐旧モードに入る。 大学2年のころ,ある本を読んで感動した。 話を聞いてくれそうな女友だちを呼び出す。 恋人とかじゃなく,サークル仲間で,頭のいい人。 津田塾大の近く,玉川上水ぞいの道で 5月の新緑の下,ぼくはひたすらしゃべりまくる。 彼女とは,卒業後はまったく交流なし。 最近ようやく知ったが,彼女は脳卒中で倒れ いまは札幌に戻って,リハビリ中。 キーボードが打てるまでに回復し,翻訳を続けている。 |
| ◆いらだち 人を思いきり罵りたいが,できない。 長老(高齢者)になったせいである。 罵れば,どうしても上から頭ごなしの形になる。 その姿はどうも美しくない,と思うのが一つ。 もう一つは,打撃的に罵る自信があるから その効き目が強すぎるのを自ら恐れてしまう。 だもんで,けっこうセーブしてるのよ。 |
| ◆街角の言葉 日替わりで,短文のメッセージのようなものを 自分の店の前に貼り出す人がいる。 通りかかって,ときどき感心する。 その一つ。 「後では言えなくなるかもしれないから いま言っておくね『ありがとう』」 そう,ぼくも言いそびれてそのままだ。 言わずに疎遠になった,あの人,この人。 |
| ◆距離感 うかうかしてると学校の存続も危うい,と 本気で心配している人がいる。 ぼくはそれを少し遠目で見ている。 だから,戦線離脱と叱られた。 |
| ◆若世帯 この狭い官舎に住むのは若い夫婦ばかりだ。 子どもも,赤ちゃんか就学前の児童ばかりだね。 集団清掃の日,ぼくの傍らで親子が草をむしる。 子どもは少ない語彙で一生懸命しゃべってる。 ぼくは聞いてて,泣いちゃいそうになる。 |
| ◆小言幸兵衛 数年前に退職した教員を囲んでの飲み会。 彼が一人で研究を続けているのは立派だが 大人しく心静かに暮らせない性格もそのままだ。 世の中に対する不平不満がいっそう募っている。 隠退生活のデザインってのも難しいね。 |
| ◆悶々 夜中の3時頃,足の裏が「つって」目が覚めた。 子どものころから,そういうことはままある。 起きて,そこらを少し歩けば治る。 が,4時頃また「つった」。 電気もつけず,暗がりの中,よたよた歩く。 |
| ◆夜の授業 10人強の学生が,広い教室に分散して座る。 教壇でしゃべると,一人さびしい感じがするので 教壇を降り,学生数人の近くでしゃべる。 と,反対側の学生たちは眠ってる。 そちらに移動すれば,今度はさっきの学生たちが眠る。 |
| ◆ぐやぐや また夜半に浮かんだ言葉。 虞や虞や若(なんじ)を奈何(いかん)せん。 高校時代,漢文教師が大声で吟じた。 カイザー髭が自慢の大石亀次郎先生。 毎日,髭の先を卵の白身で尖らせていた。 |
| ◆人間関係 出入り自由だからこそ楽しいサークル活動だが 突然やめると言う人が出ると,やはり困惑する。 ま,それで内部にイヤな空気が生じるのも やめると宣告した人の狙いではあるが。 |
| ◆因果は巡る 燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや,なんて せいぜい自分で魂を慰撫するしかない。 若輩の幼い発言を「上から」諭しても 相手は長幼の序もわきまえないから虚しい。 ま,ぼくの昔の姿もそれに近かったかもしれんが。 |
| ◆焼き芋 個人的にはホクホクしたのが好きだが 鹿児島県民はベチャベチャしたのが好きみたい。 かつて「にんじん芋」と称されたベチャベチャ系が 最近は改良され「安納芋」の名で売られる。 なるほど糖度が高く 東京では1本千円で売られてるとの噂。 その噂を信じれば,100g=74円はメチャ安い。 鹿児島の山形屋百貨店前の芋屋は立派だ。 |
| ◆薫風 自転車でうろつくのは楽しい。 健康を損ねた人の話を聞いた後だから 余計そのありがたみを覚えつつ走る。 高校生みたいに,併走者とバカを言いながら なんて形だったら,もっと楽しかろう。 |
| ◆ Google Map Street View という機能で,パリの裏通りを眺める。 1990年から1年間暮らしたところだが ほとんど覚えていない。 景観が激変したわけでもないから自分の問題だ。 朝夕ほとんどソソクサと行き帰りした道で 犬の糞には気をつけたが,建物は見上げたこともない。 そもそもぼくにとってパリは懐かしい街でもない。 |
| ◆手書き文字 キーボードばかりで,字はめったに書かない 今年は年賀状も書かなかった。 だから最近は,字を3行以上書いたことがない。 字を書くと,ひどく汚いので,愕然とする。 味のある字,なんて言われた時代も今は昔。 |
| ◆逆張り まちづくりに興味があるという卒業生に会う。 何か良いアイデアはないか,と問われたので 持論=「人を寄せ付けないまちづくり」を語る。 来街者を増やす企ては,たいていありきたりだ。 成功事例集を読むのは楽しいが,模倣はつまらん。 絶対よそがやってなさそうなことをしたい。 それは衰退の促進,交流の拒絶だ。 ぼくの予感によれば,新鎖国政策にこそ光明がある。 ただし,これに肯いてくれる関係者はゼロ。 ぼくが会った卒業生もやはり首を傾げた。 |
| ◆音読 枕頭に積み上げた文庫本の山が崩れる。 積み直すついでに読みさしの本を引き抜く。 正岡子規『飯待つ間』所収の「従軍紀事」は 新聞記者として日清戦争に従軍したルポだが 終始,食事と宿についてのグチばかり。 ただ,文章は流麗だから声に出して読みたくなる。 |
| ◆デパート斜陽 夕方,JR立川駅は人であふれる。 ところが駅前の伊勢丹百貨店はガラガラだ。 鹿児島の山形屋より人影が少ないので驚く。 |
| ◆和製英語 若手研究者が書いた論文の「評価」を頼まれる。 冒頭の英文サマリーを読んで力が抜けた。 liberalist なんて文字がある。 自由主義者の意なら liberals(仏語 liberaux)と書かなきゃ。 これは昔ぼくの指導教官が言ってた文句。 あの水田洋でさえ間違うんだからな,と続く。 てな具合に,先生たちあれこれの思い出も同時にわく。 |
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