2009年
 つぶやき

9/1
◆マシッソヨ
 国立市内で韓国料理を食べようという話になる。
 ネット検索で行き先を決める。
 ソウル家(や)は韓国人のオバサンが一人でやってる店。
 駅から歩いて 10分で,やや辺鄙なところ。
 若い客2人が韓国語で話してあってる。
 ぼくはじゃがいも鍋(カムジャタン)を注文した。
 ネットで「味は普通」と評されていたが,なかなかどうして。

9/2
◆「The ダイエット」
 帰鹿する前に,渋谷のミニシアターで映画を観る。
 シドニー在住の日本人映像作家が自分を撮ったドキュメンタリー。
 90キロまで肥満した女性がダイエットに励む話だ。
 そこそこ楽しめるが,ぼくが感心したのは2点。
 この女性,子どものころから肥満体で
 容貌も,いかにももてなさそうなタイプなのに
 オーストラリアに渡ったら,結婚できたこと。(のち離婚)
 彼女いわく「オーストラリアはデブの天国」だと。
 もう一つ,原タイトル「Fat Chance」は
 「見込み薄」を意味し,ちょっと掛詞ぽくて味がある。

9/3
◆少し夏やせ
 韓国土産のあかすりタオルを持参して銭湯に行く。
 安物のタオルだが「本場物」はさすがに違う(ような気がする)。
 風呂上がりに体重を測れば 68キロを割った。
 たしかに鹿児島を離れてるときのほうが
 体をよく動かしているみたいだからね。

9/4
◆虫嫌い
 夜,台所の電気をつけたらゴキブリが走る。
 さすがに悲鳴をあげたりはしないが,ゾッとする。
 じつはガキの頃から虫が苦手なのだ。
 田舎育ちなのに,カミキリムシにもセミにも触れない。
 自分に子どもができてからは「弱み」を隠してきた。
 しかし,年老いた今,ウブな弱虫に戻っている。

9/5
◆宿痾
 往年のスター大場久美子もパニック障害で悩んだそうだ。
 ネットでその記事を読む。
 彼女の症状はぼくが知っているものとまったく同一。
 だから,読みながら,あの不快な気分も思い出す。
 しかし,鬱病もそうだが,ぼくとは久しく疎遠の病。
 今後もこのまま生きてゆきたい。
 いや,発症しても年の功でやりすごせそうな気もする。

9/6
◆ケチ臭い
 60日用の液体蚊取を8月に買ったが,すでになくなった。
 スイッチを切り忘れて 20日ほど留守をしたからだ。
 30日用のボトルを買い足す。
 この500円程度の出費が痛い。
 千円以上の無駄遣いはあまり反省しないが
 小銭レベルの損には胸を掻きむしる。

9/7
◆トロい
 昼に入ったラーメン屋は,段取りの悪い店だった。
 本来なら具材や調味料を並べて,手際よく放り込むべきだが
 どれもタッパーに入れて,いちいち開け閉めする。
 見ていてイライラさせられる。
 4杯同時だと,時間がかかって麺も伸びる。
 しかし,鹿児島県民は柔らかい麺が好きみたいで
 こういう店にも客が次々に入ってくる。

9/8
◆不良志向
 上手な年の取り方のイメージがわかない。
 大先生のように「自分の研究」に没頭する,ってのも
 あまり自分らしくない。(つまり不適)
 やっぱり人と絡んで生きていきたいのだが
 相手してくれる人はいなさそう。
 ならば,周囲の顰蹙を買うような形で
 存在をアピールし,生きている手応えを得ようか。

9/9
◆パーベル・コルチャーギン
 中学生のころ読んだ小説の主人公の名前である。
 ふ,と頭の中に浮かんできた。
 ロシアの小説『鋼鉄はいかに鍛えられたか』は
 いまでは誰も読まないだろうが,昔は有名だった。
 なにしろ田舎の公立図書館に入ってたぐらいだ。
 蔵書が少ないので,こんな本まで読んじゃうのである。
 ただし,中学生の時点では社会思想への関心は生じなかった。
 そこが,ぼくが後に大学とかで知り合った早熟の人々との違いだね。

9/10
◆最底辺
 無所属の鹿児島市議からメールが送られてくる。
 路上生活者への救援とかに力を入れている人だ。
 政党じゃないから,逆に動きが軽快な感じもする。
 現場に赴き,悩みを聞き取り,相談にのる。
 この夏だけで 10人を路上から「畳に上げた」そうだ。
 ただし,畳に上げても独居生活に伴う諸問題が出てくる。
 それも見捨てるわけにはいかない。
 てんで,このイシューだけでも活動は大変なのに
 この人はいつも楽しそうに笑っているのが偉い。

9/11
◆ a mess
 全国の大学で一般化している「決まり」だが
 研究室で女子学生と個人面談をしてはいけない。
 セクハラ騒ぎの口実を与えないためである。
 ということもあって,ぼくの部屋には久しく来客がない。
 すると,必然的に書類や本が室内に散らばる。
 ソファはもちろん,床の上にも積まれる。
 わずかに残る足の踏み場をたどって,奥の机に向かう毎日。

9/12
◆裸のつきあい
 銭湯の湯船のそばでオヤジどもが長話をしている。
 ああいう場では「愚にもつかぬ」話が望ましい。
 グダグダしゃべって互いに親しさを深め合う。
 ぼくはそれを見て,ちょっといいな〜と思ったりもする。
 と,そのとき,脱衣所に職場の同僚が入ってきた。
 同僚とは,会話はもちろん,挨拶するのも面倒くさいので
 タイミングを見計らって,顔を合わせずに退散した。

9/13
◆Jリーグ
 酔狂にも高い金を払って観に行きました。
 京都サンガの柳沢,FC東京の平山,石川,長友……
 有名な選手の姿を見て,ミーハーっぽく喜ぶ。
 でも,一人ぼっちはやっぱり寂しいね。
 まわりのカップルや家族連れは,個別に楽しんでる。
 チームのサポーターが密集する安い席に座るべきだったな。

9/14
◆南の楽園
 海外ミステリーで「定型的」に持ち出される話だが
 大金を手に入れたらカリブ海のどこかの島で
 のんびり暮らす,てな「成功図式」は嘘くさい。
 魚釣り三昧,ゴルフ三昧で楽しめる人間なら
 たしかに,そういう暮らしは理想かもしれん。
 しかし,そういう「たしなみ」を持たぬ人間は
 どこだろうと,ただヒマを持て余すことになる。
 そうした退屈な余生なら,鹿児島でも実現できるぞ。

9/15
◆ Publish, or Perish
 大学院生時代,噂でアメリカの流儀を聞いて
 ふ〜ん,そんなものか,とやっぱりよそ事だった。
 後に自分も,就活用に思想雑誌に投稿を企てたが
 相談した教官からは嘲笑われる。
 いわく,君は論文公害にまたゴミを一つ加えたいだけか,と。
 そんなことが平気で言える時代だった。
 ぼくの卒業後は,先生も態度を一変したとのことですがね。

9/16
◆サポート
 学会費3年間滞納の知らせが届いた。
 昔の友人たちが主軸になっている学会なので
 金銭的な援助は続けたく,3万円を納付する。
 大会にも参加して,旧交を温めたいような気もする。
 が,ときどき送られてくる彼らの論文を読むと
 難しすぎて,ついていけない。
 昔なら,難しそうに書くのは頭が悪いから,と揶揄しただろうが
 今では,芸風を変えず持続的にがんばってる方が偉いと思う。

9/17
◆舞台劇
 劇団新感線の芝居がそのまま映画として再現される。
 「五右衛門ロック」はそこそこ面白いと聞き,観に行く。
 うむ,意外にテンポも良くて,楽しませてもらった。
 撮る人,演ずる人,みんな楽しげにふざけてる感じが良い。
 2年ほど前,山田洋次が「文七元結」を映画化したのを観たが
 あれは監督の老いを感じさせただけだったな。

9/18
◆お色気サービス?
 定食屋のオネーサン,明るく元気なのはいいが
 お勘定で,お釣りの渡し方が怪しい。
 客の手を,両手でぎゅっと包む。
 出自が「お水系」なのだろうか。
 じっさい,オッサン客はまんざらでもない顔をして去る。
 でも,ぼくは気色悪いので,やめてほしい。

9/19
◆絵心
 デジカメは常時携帯しているが,撮ることがない。
 日常を記録するという習慣もなく
 おもしろい被写体探しの意欲もないからだ。
 まあ,ごくまれに撮ることもあるが
 絵を見れば,構図のあまりの凡庸さに落胆する。

9/20
◆コールセンター
 Yahoo BB に質問の電話をする。
 係の女性は何度も同じ言葉をくりかえす。
 「14時以降は……」「14時以降の説明は……」
 たしかに時間は15時を過ぎていたが
 意味がわからんので,こちらも何度も聞き直す。
 答え=彼女は「重要事項」の説明をしていたのである。

9/21
◆不従順
 鹿児島の駅ビル内をうろつくたびに不愉快に思う。
 エスカレーターで,鹿児島県民は脇に寄らない。
 右左の差はあれ「都会」では「礼儀」が定着しているのに
 この百姓どもめ! と,いらつきながら
 考え直せば,この田舎流儀こそがむしろ正しい。
 大和朝廷から「まつろわぬ民」とされた隼人族の
 誇らしい「文化的基層」がこういう形で表出している。

9/22
◆ゴミ当番
 今週は,団地のゴミ集積所の清掃当番だ。
 世の中は5連休とかで,団地も人が少ない。
 隣の棟も18戸のうち,夜,灯がつくのは3戸のみ。
 こういうときに清掃当番ってのは
 いかにも人助けになりそうで,うれしい。

9/23
◆スプラッタ splatter movie
 白土三平の「カムイ伝」は,名前を聞くだに懐かしい。
 それを崔洋一監督が映画化したので
 ひょっとしたらおもしろいかも,と思った。
 ところが,これがひどい愚作。
 手足がちぎれ飛ぶシーンが「みもの」ってのも,ね。
 5〜6才の子を連れて来ている親がいた。
 んなもの,子どもに見せていいのか!

9/24
◆阿修羅
 太宰府(九州国立博物館)での展覧会は
 いよいよ27日で終わりだが,たぶん行かない。
 像の全容鑑賞の最後のチャンスでしたけどね。
 そこで,行く必要性の無さをあれこれ考える。
 その1)他にも大事なもの,たくさん見逃して生きてきたから。

9/25
◆肩書き
 学生(+同僚)以外の人から「先生」と呼ばれると
 面映ゆいというより,やや不快である。
 先生と呼ばれるほどのバカでなし,の心もあるが
 人とバカ話に興ずるのに邪魔。

9/26
◆記憶力
 Photographic memory なんて能力とは無縁だ。
 この光景を目に焼き付けて……,と思ったこともあるが
 ほとんど覚えちゃいない。
 このごろは思い出に生きるって感じなので
 じっと目をつぶったりしても,イメージはすべて茫漠。

9/27
◆幸せ
 このごろはウツとはほとんど無縁だが
 生の充実を感じる場面もほとんどない。
 まあ,日常で不快なことは多々ある。
 それらを除去したら幸せになれるだろうか?
 脳内でシュミレートしてみたりする。

9/28
◆バイク
 原チャリに乗って,そこらを走れば
 ひどく気分が良いぞ。
 うーむ,鹿児島の田舎道を走り回りたくなる。
 思えば赴任当時,授業時間以外はもっぱらバイクだった。
 あんときは250ccのオフロード,今度は 90cc程度のスクーターがいいな。

9/29
◆万年筆
 文房具屋に並ぶ外国産のペンをひとしきり眺める。
 ああいう高級品で字を気持ちよく書きたいなと思う。
 が,最近ペンを手にしたのはいつだろう。
 使うとすれば手紙ぐらいだから
 ずいぶん長いこと誰にも手紙を書いてないわけだ。

9/30
◆キャノンのプリンター
 個人用としては大きすぎるぐらいの LBP-1510を使ってる。
 5〜6年ほど前の製品,白黒のレーザープリンターである。
 しかし,マックの新しいOS(Snow Leopard)では動かない。
 キャノンは対応努力を放棄したのである。
 エプソンとかは,普通に対応しているのに,ね。
 というわけで,研究室のパソコンのOSは古いまま。

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