| つぶやき |
| ◆紙類 段ボールからチラシまで,けっこうなゴミがたまってる。 平らにして重ねてヒモで縛る――その作業がめんどい。 だもんで,放っておいたらゴミの山。 本日回収日と気づいて,えいっ,と片付ける。 おお,部屋の畳が見えるようになりました。 |
| ◆花田清輝(1909-74) ぼくの若い頃はまだかなり有名な人だった。 ただ,ぼくは彼の批評の芸がよくわからなかった。 先日,書店で『花田清輝評論集』(岩波文庫,1993)を見かけた。 すでに持ってる本のような気がしたが,読んでみる。 と,まったく覚えのない文章が並ぶ。 買ってじっくり読む――が,昔同様やはりイマイチ。 レトリックの達人と評される花田の文章も ぼくには「ゆるく」感じられ,その滋味がわからぬまま。 |
| ◆かさぶた 鼻のポリープを切除して1週間がたつ。 鼻の通りがよくなったのは最初の一日のみ。 二日目以後は,ときどき鼻がつまる。 取り残したポリープのせいかと思い,病院に行った。 先生いわく「それは《つ》のせいでしょう」 《つ》とは,血(ち)の変化形。 かさぶたを意味する方言だ。 福岡県でも使うけど,鹿児島県でも言うのね。 久しぶりに耳にし,ちょっとうれしい。 |
| ◆逃げ足 前に読んだ人生訓話本『ラクをしないと成果は出ない』で 日垣隆が「つまらないことはするな」とか言ってたな。 つまんないと思ったら,さっさと撤退すべし。 人生はそう長くないから,だそうだ。 |
| ◆見張り 入試業務では監督が一番つらい。 1時間半,ただそこにいるだけの仕事だが 居眠りも「内職」も許されない。 交響曲を反芻するとか,俳句その他の詩作とか 自分の脳内でできる技を持ってればよかった。 |
| ◆眼(がん)を付ける 敵意をもったまなざし。 こっちには身に覚えがないが あっちにはそれなりの理由があるのだろう。 一説によると,ぼくにバカにされたと思っているらしい。 人を小馬鹿にしたような言い方,って ぼくにすれば,フレンドリーなアプローチなんですがね。 |
| ◆こむら返り 5年おきぐらいの感じで再発する。 ぼくの場合,深夜,寝てる間に,ってのが通例だから 筋肉痛というより神経痛なのかもしれない。 痛みは 30分ほどで治まる――これも通例だが とても寝ていられず,泣きながら歩き回る。 |
| ◆清掃当番 今週は,団地のゴミ置き場の清掃を担当する。 2棟30戸なので,本来なら 30週に1度のはずが 前回(9月半ば)から3ヶ月弱で回ってきた。 空き部屋がかなり増えたからね。 いまの若い夫婦にはとても住めないとこらしい。 |
| ◆神之川温泉 鹿児島市の最北部にある銭湯。 家族湯がメインで,約40室。ほかに大浴場もある。 廃業したはずなのに,営業していた。 入口横にはウッドデッキと食堂がある。 330円で大浴場に入れば,中は狭いがきれいだ。 ただ,従業員の青年が,やたらマメに温度を測りに来る。 後で調べてみたら,正式名称は「就労継続支援A型事業所・神之川温泉」 障碍者が働く施設に替わっていたのだ。 青年の「ひたすらな」まじめさもそれで理解できた。 |
| ◆学生による授業評価 前期についての評価の数値にやや愕然とする。 教員全体の中で,ぼくはほとんど最下位に近い。 アンケートに学生が書き込んだコメントもすべて読む。 それには誉め言葉が並んでいるので,ますます奇妙。 つまり,二極分解しているのか? 夜間部のゼミで,学生に泣き言をいうと 「先生の良さがわからない者も多い」とまた泣かせる返答。 |
| ◆犯罪者 学生に対する懲戒の規定が作られつつある。 その案文を大勢の教員で議論し合う。 素人談義だから,絡むのも虚しい。 それよりも,そもそも懲戒が必要なのだろうか? 学内の秩序を乱すというならまだしも 学外における「違法」行為をも罰すべきか? 大麻にせよ飲酒運転にせよ,犯罪は時代の産物だ。 が,若者を社会の鋳型にはめるのが教育なら この種の懲罰も大学の責務かもしれん。 などと考えつつ,居眠りにふける。 |
| ◆学びの友 内田樹の新刊『日本辺境論』(新潮新書)を買って読む。 あいかわらず感心させられ,考えさせられ,楽しい。 しかし,思えば学生時代・院生時代の友人たちも 毎日,この種の刺激的な話でぼくを楽しませてくれた。 だから,できれば今のぼくも近くの人を楽しませたい。 んで,努めて「変なこと」を言い続けている。 ところが,この職場では誰からも相手にされない。 ぼくの発言をおもしろがる人間はいないのである。 語り合う相手はおろか,近寄る人すらいない。 |
| ◆粗食 この一週間,ほぼ毎日,目刺しを食べてます。 あとはご飯と味噌汁,そして頂き物の佃煮。 あ,お米も知人(半農半遊)からの貰い物。 |
| ◆頼りにされる 夜中,奧さんから電話でパソコンが不調だと。 最近のマックはほとんどフリーズなど起こさず 奧さんがSOSの電話をかけてくることもなくなった。 しかも,多少の不具合は,最近は息子が相談相手らしい。 ぼくに相談してくるのは珍しい。 |
| ◆理想像 じいさんが自分の店の前でひなたぼっこをしている。 日がな一日,人や車の往来を見て楽しむ。 顔見知りが通りかかると挨拶する。 それが昔の遊び仲間なら会話も弾む。 客もたまに来るからめでたい。 |
| ◆軽侮 路上で事務局長から「斉藤さん」と呼びとめられた。 ふだん,ぼくは人から「先生」と呼ばれたくないくせに この突然の呼びかけにはちょっと驚いた。 立ち話の口調もほとんどタメグチ。 昔は,教員は職員から一応「先生」扱いされたが このごろは県庁職員の方が偏差値が高いせいか? たしかに,こちらの地盤沈下も進んでるからなあ。 |
| ◆統一教会 仲正昌樹『Nの肖像』(双風舎)を読む。 仲正は思想史研究で著作も多く,有名だが 81年に東大入学以来 11年間,統一教会の信者だった。 本書で自らの入会から脱会の経緯を告白している。 入会は駒場寮の民青のせいだという。 迫害されて信仰がつのったという図式だ。 また,迫害は「信者」同士の近親憎悪と説明される。 共産主義も「信仰」として同型なんだと。 わかりやすいが,何だかねえ。 |
| ◆商売替え 佐川光晴『牛を屠る』(解放出版社』を読む。 出版社勤務から食肉処理業に転身した実話である。 転職の理由は,ものの弾み。 そのワケのわからなさに,むしろリアリティを覚える。 あ,これは仲正の統一教会入信と比較して,の話ね。 ◆ 16万アクセス |
| ◆談笑 奄美群島は琉球にも薩摩にも属さぬ「無国籍」地帯 というテーマで講演会を催し,その後,講師と飲む。 小難しいネタを肴に,バカを言い合って楽しむ。 うちの職場から消えて久しい光景である。 |
| ◆隠退 同僚で同世代の某はすでに退職後の計画ができてる。 故郷(島)に戻り,私設図書館を開くのだ。 利用者はあんた一人だろうと茶化せば それでもいい,と意に介さぬ。 立派なもんだ。 その点,ぼくはどこで暮らすかもノーアイデア。 |
| ◆ヤートコ 年末ゆえ,ってこともないが,散髪に行く。 外のクルクルは回っているのに,店主がいない。 床屋のバーサン,死んじゃったか? 数年前まで通っていたジーサン床屋に続き このバーサン床屋もアウトなのか? 人は順繰りに死んでいくのが世のならい。 ただ,新しい床屋を探すのが面倒だ。 なんて考えていたら,バーサン,買い物から戻る。 |
| ◆マルセル・パニョル 古本屋で『少年時代1・2』を見かけ,懐かしくて買う。 別名『マルセルの夏』と『マルセルのお城』 二つとも映画化され,90〜91年,それはパリで観た。 おもしろかったので,原作を文庫本で買った。 (流れで,滞在中に彼の戯曲なども 10冊ほど読んだよ) いま初めて翻訳を読むと,これが実に読みやすい。 ぼくは原書を読んでいるのに,だいぶん印象が違う。 あのときはただ字を目で追って それで読んだつもりになってただけ? |
| ◆ソンタグ 『死の海を泳いで』(岩波)を読む。 副題「スーザン・ソンタグ最期の日々」 政治評論家のデイヴィッド・リーンが母の死を描く。 さすがにソンタグ,死に方も立派である。 リーンは,ソンタグが19才で産んだ一人息子だそうだ。 ソンタグは17才で結婚している。 ぼくがふだん接している学生たちより若い。 |
| ◆過客(かかく) 行きかふ年もまた旅人なり。 忘年会で,県庁職員の楽しみ方をみて感心する。 どうせ最長3年で配置換えだから その場その場で小さな幸せを見つける技に長ける。 重たい絡みは野暮の極みらしい。 ぼくの方がよほど田舎者なのだと悟る。 |
| ◆ Ensemble NHKのニュースでこのごろ「相……」が流行ってるという。 タクシーの相乗り,酒場の相席,ツアーの相部屋など。 今は人々の間に,ふれあい志向があるらしい。 本当かしら? 鹿児島で暮らすぼくの印象では逆だな。 職場でもゼミでも「ふれあい」は忌避される傾向がある。 映画愛好者の集まりですら,そうなのだ。 語り合う会を催しても,一向に人は集まらぬ。 |
| ◆電気街 上京したので秋葉原に立ち寄る。 買いたいものはなく,ただうろついただけ。 電気街としては凋落傾向だと察した。 大人の玩具ショップが目立つところにある。 老人になったおかげで,そういう店にも平気で入れちゃう。 |
| ◆土産 鹿児島から送ったポンカンが届く。 しかし,それも東京で買えないものではない。 芋焼酎にいたっては鹿児島より多くの銘柄が酒屋に並ぶ。 以前は喜ばれた明石家の軽羹も近所で買える。 こういうのを差し出すと,相手は申し訳なさそうに笑う。 |
| ◆ INPUT 教育研究職についたことによる弊害は 本を読んでもアウトプットを意識しちゃうこと。 業績が「産出量」で測られるご時世,自らの不毛を恥じる。 以前は純粋に読書を楽しみ,学びを楽しんでいた。 この初心の回復には,一種のリハビリが必要だ。 |
| ◆異端 年末,夜の中央線は乗客が少ない。 見渡せば10人ほどの客はみなケータイを見ている。 本を読む者も,居眠りする者もいない。 それを異様と思うのは時代遅れ? |
| ◆ゴミ屋敷 NHKのニュースで,鹿児島市のテロップが出た。 自宅でゴミをためる近所迷惑のジーサンがいるらしい。 話は全国に飛び,どこにも同様の人間がいると紹介された。 退職教員,医師,看護師,公務員など,さまざまだ。 孤独感と虚無感がつのれば,ああなる。 あの〜,あれに比べれば,うちはきちんと整頓されてます。 ご心配なく。(って誰に言ってる?) |
| ◆不義理 昨年に続いて今年も年賀状を書かないでいる。 賀状は,自分が生きてることを知らせる仕掛けだが そういうことをアピールする必要もない。 |
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