2011年
 つぶやき

4/1
◆死の灰
 小学生のとき放射能の怖さをテーマにした記録映画を観た。
 「世界は恐怖する」(1957年)
 監督は亀井文夫,ナレーターは徳川夢声である。
 幼いぼくを大いにビビらせた。

4/2
◆足腰
 電車のなかでは立ち続けても平気だ。
 必死で空席を探したりしない姿は美しいと思う。
 んでも,たまたま目の前の席が空けば座る。
 そして寝汚く(いぎたなく)眠りこける。

4/3
◆行列
 東京ではヨーグルトや納豆が品薄になってる。
 計画停電のせいで製造が難しいらしい。
 入手するにはスーパーの開店前から列に並ばねばならぬ。
 ぼくはどうしてもヨーグルトがほしいわけではないが
 何だか血が騒ぎ,朝,そそくさとスーパーに足を運ぶ。

4/4
◆ K's Cinema
 新宿のミニシアターで香港映画を観た。
 一部で評判の「Mad 探偵」(原題「神探」2007)であるが
 ぼくの印象では,大学の映研の自主製作映画レベル。
 デジタル上映だが画質は最悪だった。
 VHSビデオ並みで,字もぼやける。
 マイナーな作品だから上映されるだけマシ,てこと?

4/5
◆社会科学古典資料センター
 一橋大学図書館に併設された貴重書図書館である。
 いわゆる稀覯(きこう)の古書がごまんと入ってる。
 その方面では世界でもトップレベルである。
 1978年に建てられたが,そのころからぼくの「遊び場」だった。
 館員のティータイムには手招きされて,茶菓をいただいた。
 今はもう,そのお姉さん方はみな退職され
 ぼくは「一般の」閲覧者として本を読む。

4/6
◆スイス・アーミーナイフ
 鹿児島にもどるとき,羽田空港での検査で引っかかった。
 X線でバッグにナイフが入ってるのが見えたのだ。
 ああ,そうだ,入れてるのを忘れてた。
 鹿児島から上京するときには,なぜか発見されなかった。

4/7
◆鹿児島の図書館
 大学を含む県内の図書館の蔵書はネットで「横断検索」ができる。
 ぼくの読みたい本は市立図書館にあった。
 市立図書館は遠いので,車を飛ばす。
 あ,本の返却ボックスは市役所にある。
 これはうちの近くだから便利だ。

4/8
◆就職支援
 今年のゼミでは作文の指導をしようと思った。
 企業の採用試験で「一味違う」文章を書かせたい。
 学生課で,県内企業の過去問を調べてみた。
 すると,作文のテーマは軒並み凡庸だ。
 てーことは,「おもしろいこと」書いちゃダメみたい。
 普通のことを普通に考える人が求められている。
 ぼくの指導は効き目があればますます裏目に出そう。

4/9
◆セレモニー
 長々と演説ができるってのは才能だね。
 自己批評気質の人間にはとてもできない技だ。
 また,滑舌の悪い司会者にも弱っちゃう。
 発声に障碍のある人かもしれないので冷やかすこともできぬ。

4/10
◆見苦しい
 差別論みたいで言いにくいのだが
 できる人は努力とかしなくてもできる。
 ぼくはそれを形だけマネしようと思った。
 できる人は努力はしないが,おもしろそうにしてる。
 ものごとは「おもしろがる」のがポイントらしい。
 だから,ぼくはおもしろがり方を習得すべく秘かに努力した。

4/11
◆闇雲
 減塩の効果のほどはわからぬが続けている。
 おいしそうなものは食べないようにしている。
 しかし,半年一年続けて何の成果もなければ
 また不摂生に回帰して,楽しく暮らそう。

4/12
◆ユーミン
 松任谷由美ってのは好きなタイプじゃなかった。
 テレビで昔の歌が10曲もメドレーで流れてる。
 あれ,全部知ってるぞ。
 やだな〜,どれもけっこういいじゃん。

4/13
◆支援物資
 暖かくなったので夜は毛布一枚で足りる。
 この毛布は 1993年の大洪水のとき支給されたやつだ。
 家財道具を一切流されたのでいただいた。
 それ以来ずっと愛用しとります。
 あ,友人がくれた時計とか食器とか洋服とか
 どれもちゃんと使っております。

4/14
◆昼飯
 ほとんど意地みたいに,3食とも自炊だ。
 だから,昼どきには車でアパートにもどる。
 周囲はお役所なので車はそこらに駐められる。

4/15
◆空振り
 ぼくは「慕われるタイプ」の教員じゃないが
 例外的に一人だけ卒業後も年賀状をくれる人がいる。
 20年以上前の卒業生だ。
 その娘もいま在学し,ぼくの講義を受けるかも,という。
 んで,名簿をみたら,その学生は受講してない。
 ぼくは親子の会話に役立てないわけだ。

4/16
◆県民
 福岡県民という出自を誇りにしてきた。
 互いに相手にバカにして楽しむ文化がすてきだ。
 ところが,バカっていうと怒る人に出会った。
 びっくりした。
 以後,相手が福岡県民でも警戒しちゃう。

4/17
◆ Comfortable
 高級品でもないが安物でもないイスに座っている。
 そのまま居眠りすることもできる。
 おかげで,ずっと家に居ても平気だ。
 しかし,楽チンさを覚えると後戻りがむずかしい。
 安楽な環境でないと仕事ができないのは堕落。

4/18
◆「めし」
 成瀬巳喜男監督の往年の名画(1951年)をテレビで観た。
 夫はただ「めし」とだけ言えばいいが
 妻は毎日の単調な反復作業に鬱屈している。
 ぼくはその点りっぱだね。
 毎日,朝食から自分で作っている。
 いそいそとご飯を炊き,味噌汁まで作る。
 味噌汁まで,と力説したのは
 ぼくにとって味噌汁は過剰な一品だからである。

4/19
◆フツーのバカ
 むずかしい話ができる人間になりたかった。
 教員になってからは,やさしく話せるようになりたかった。
 どちらの道でも挫折した。

4/20
◆筋肉痙攣?
 夜10時過ぎ,太股の裏あたりに痛みが走る。
 動けなくなる前に部屋を出よう。
 路上で倒れて,救急車を呼んでもらおう。
 なんてことを考えたが,いちおう痛み止めの薬を飲む。
 と,あら不思議,飲んだ瞬間に痛みが消えた。

4/21
◆笛吹きケトル
 ガステーブルの下にいつも水がたまってる。
 調べてみたら,ヤカンから水がもれている。
 そういえば,前に空焚きしたことがある。
 あわてて冷やしたときにヒビが入ったのだろう。
 安物はこれだから困る,と思いつつ
 また前と同じ店で同じ安物(千円)を購入。

4/22
◆憑依(ひょうい)
 翻訳は空き時間を利用してできる,ってもんでもない。
 著者になりかわって文章を組み立てるわけだから
 力の入れ加減,抜き加減も合わせねばならん。
 いわば呼吸までシンクロさせる必要がある。
 てなことを考えると,ますます仕事が進まぬ。
 毎回,作業の始めに,前回までの部分を読み直す。
 この呼吸を整える作業で日が暮れたりする。

4/23
◆仏訳
 英語の原典を読みながら,その仏訳本も眺める。
 たいてい仏訳のほうがわかりやすい。
 ドイツの哲学の仏訳についても同じことがいえるなあ。
 20年前,パリで一人暮らしをしていたころ
 アメリカのミステリーを仏訳で読みあさった。
 セリー・ノワールなどポケット版の古本だ。
 50円均一みたいな感じで古本屋の軒先に並んでいた。
 散歩のたびに買い,アパートのバスタブの中で読んだ。

4/24
◆木村栄文
 福岡のRKB毎日放送のディレクターで
 良質のドキュメント番組をたくさん作った。
 その追悼番組をNHKでやってた。
 退職後,病気で体が不自由になったのを
 奧さんが支える、ってのはまあ普通といえば普通。
 しかし,そういうのが期待できない場合
 つまり,ぼくなんかはどうする?

4/25
◆足元を見られる
 いい靴を履いてますね,といわれた。
 たしかに新品ではあるが安物だ。
 靴なんかをほめられて驚いた。
 社交辞令だろうが,話題が靴とは,ね。
 どう返事していいか,わからなかった。

4/26
◆罪作り
 1年生ゼミで「奇抜な募金活動」のアイデアをひねる。
 普通の街頭募金の「いやったらしさ」を話題にした。
 すると,半分泣きそうな学生がいる。
 聞けば高校時代、赤い羽根でがんばった子で
 その「まっすぐな」善意がからかわれたからだ。
 そういう「まともな」心を「ゆがめる」のが
 このゼミの目的なのだが,さすがに弱っちゃう。

4/27
◆箴言(しんげん)
 子どものころは家に日めくりの格言カレンダーがあった。
 また『菜根譚』なんてのもおもしろがって読んだ。
 だから,その種のフレーズ,けっこう好きなんだけど
 おっさんが説教のさい用いるのは勘弁してほしい。
 ところが,いまじゃ自分がその立場。
 良さげな寸言を見かけると,どこかで使いたくなる。

4/28
◆マイク
 教室の後ろまで声が届かないらしい。
 細長い教室だから,マイクを使っているが
 その使い方が下手くそなのである。
 カラオケが苦手なことも関係してると思う。

4/29
◆読書
 read は「大学で専攻する」の意もある。
 ある映画で "You read history at Cambridge."てなセリフがある。
 なるほど,イギリスでも普通に知識人=読書人のイメージなのだ。
 ちなみに,この映画 "Made in Dagenham"(2010)は
 1968年、英国で男女同一賃金を求めた女性の闘いを描く。

4/30
◆問題点
 コーヒーのCMで交わされる会話
 A:"Excuse me, are you Sir George Clooney?"
 B:"No. You must be mistaken."
 あちこちのサイトで,Bの発言が問題になってる。
 mistaken を受身形と誤解する人が多いのだ。
 一方,英語圏のサイトでは Aの方が問題とされる。
 Sir なんて付けちゃいけない,という。

過去の記事
2010年---------10-11-12
2011年--

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