2011年
 つぶやき

6/1
◆ BYOB(Bring Your Own Booze)
 酒肴持ち寄りでの宴会を企画したが失敗。
 この宴会,奄美では「一重一瓶」と呼ばれる方式で
 奄美出身の同僚がいたころ,しばしば催してきた。
 ところが今や,参加希望者ゼロとなる。
 語り合うことを興ずる空気も消えた。

6/2
◆フローリング
 大袋で買った殻付き落花生をつぎつぎに食べる。
 殻の破片があちこちに飛び散る。
 立って歩けば足の裏がチクチク。

6/3
◆悪口
 昔の雑誌『噂の真相』が懐かしい。
 ストレートで毒々しい批判は読んでて楽しかった。
 去年出た小谷野敦の本も下品で良い。
 『能は死ぬほど退屈だ』(論創社)
 演劇界、文学界の著名人がつぎつぎ罵倒される。
 他人事だと罵詈讒謗は激烈なほど爽快である。

6/4
◆片山杜秀
 NHKーBSの歴史番組で初めて存在を知った。
 しゃべりの下手なオヤジだった。
 でも,図書館で本を借りたら,おもしろい人だった。
 『続・クラシック迷宮図書館』(2010, ARTES)
 ぼくは根が田舎の受験生気質のままなので
 こういう博覧強記型の人間をすぐ尊敬しちゃう。

6/5
◆ Euphoria
 ぼくのこと好きだと言えない女性も多いだろう。
 ぼくもあえて女性には冷たくする。
 姐さん,こんな渡世人に惚れちゃいけねえよ。

6/6
◆身をやつす
 鷲田清一と永江朗の対談による哲学入門を読む。
 『てつがくこじんじゅぎょう』(2008、バジリコ)
 対談の途中,編集者が割って入ったりする。
 意外にいいことをいうので鷲田が
 「あんた,哲学者やわ」と誉めると
 「そうなんです。編集者というのは《やつし》ですわ」
 ぼくはこの「やつし」という言葉にしびれた。

6/7
◆昭和スタイル
 台所に小蠅が出るようになった。
 殺虫剤を噴霧するよりいいだろうと
 昔の魚屋でよく見た「ハエ取り紙」をぶらさげる。
 なるほど 1930年以来のロングセラーだそうだ。
 予想以上に効果があるが,やはりかなり見苦しい。

6/8
◆大学らしさ
 有斐閣のPR誌『書斎の窓』を毎月読んでいる。
 苅谷剛彦(教育社会学者)が巻頭随筆を連載し
 オックスフォード大学のシステムを紹介している。
 そこのカレッジでは食事などでの交流も大事にされる。
 対面的な会話の機会が重視されているのだ。
 そういうことなら,ぼくも大学・大学院の寮で味わった。
 じっさい,ぼくはそこで成長したと言ってよい。
 だから,鹿児島に来ても,そういう場面を作ろうとした。
 かつては多少成功したときもある。
 いまは気配もない。
 終わったな,と思う。

6/9
◆斉藤エッチ
 名前に悦の字がつくので学生時代はそう呼ばれた。
 しかし,昔のぼくは人畜無害の草食系だったんだよ。
 女友達はたくさんいたが,友達は友達。
 部屋で二人っきりになろうと、夜を明かそうと
 ただひたすら語るばかりだった。
 今のぼくは普通のエロジジイになりはてましたがね。

6/10
◆上野千鶴子
 昔は講演を聴きに行くほどヒイキにしていた。
 概念を武器に諸現象をさばく手先の器用さ。
 口喧嘩も強そうなので,うらやましかった。
 その上野がNHKで爆笑問題と対談した。
 「爆笑学問」という番組だ。
 上野は二人の蒙を啓く(もうをひらく)態度で臨んでいる。
 ところが「差別の何が悪い」といったレベルの反論に答えられない。
 上野は「自分を賢いと思ってる馬鹿」にしか見えなくなる。
 自分を「先生」と呼んでくれる人だけを相手にしてると
 ああいうふうに劣化し,老醜をさらすことになる。(教訓)

6/11
◆完全自炊
 3合の玄米を炊き,4回にわけて食う。
 一日三食だから,炊飯のタイミングは日々後ろにずれる。

6/12
◆日々の暮らし
 昨年度もそうだったが,朝一の授業があるので
 夜更かしを避ける生活のスタイルになってる。
 おかげでジーサンらしい早起きの体質になった。
 んが,食後はかならず眠たくなる。
 三食を作る時間と毎食後のうたた寝を
 差し引けば,一日の「活動」時間はごく少ない。

6/13
◆単調
 部屋にこもっている。
 本を読んだりモニターを眺めるだけで日が暮れる。
 電話もメールも来ない。
 こちらから電話をかける相手もいない。
 家族にかけても誰も出ない。

6/14
◆懸想(けそう)
 70過ぎてもストーカー,なんて事件が報道される。
 なんか他人事じゃないな。
 心がヒリヒリすること,あるもんね。

6/15
◆ Reaction Paper
 講義の最後に,毎回「感想文」を書かせる。
 最近は「話がよくわかりませんでした」の声が多い感じ。
 責任はもちろん講義する側にあるんだろうが
 ここは「踏ん張って」学生のほうにも問題ありといいたい。
 「よくわかった」の声も混じるからだ。
 というより,ぼくはもう反省するのも面倒になったのよ。

6/16
◆フェラ・クティ Fela Kuti
 ナイジェリアの音楽家で,アフロビートの創始者だ。
 反体制の運動家でもある。
 ぼくは去年アメリカ映画「扉をたたく人」でその名を知った。
 代表CD「Zombie」を取り寄せたり,しばらくマイブームだった。
 けど,彼の生涯を描いたミュージカルがあるのは知らなかったな。
 ぼんやりNHK-BSを観てたら「フェラ」はフェラ・クティのことだぜ。
 あわててイスに座り直して鑑賞モードに入る。
 体制批判,社会批判もひねりが効いてておもしろい。
 ところが豪雨により途中から受信不能になりました。

6/17
◆ Francophile
 19世紀半ばの英語を読む。
 長くてパズルのような構文に往生する。
 英国人はこれを耳で聞いても理解できたんだろうか?
 ぼくには幸い仏訳本がそばにある。
 それを読むと先のパズルがすいすい解けちゃう。
 ああ、ありがたや。(かしわ手)
 Ce qui n'est pas claire, n'est pas francais.
 (明晰でなきゃフランス語ではない)てなもんだ。

6/18
◆哲学カフェ
 その看板を掲げて、夜間部の学生と語り合ってる。
 ただし,ぼくは「本物」の哲学カフェは未経験だ。
 いわば無免許ゆえ自宅の庭で車に乗ってる形。
 その「本物」が鹿児島でも開かれてると知る。
 哲学好きの若者2名がネットで呼びかけていた。
 さっそく参加し,匿名のまましゃべり散らす。
 鏡を見れば、そこらによくいる迷惑ジーサンの姿が映る。

6/19
◆おまけ
 デジカメ用の三脚を付録にした雑誌が売れている。
 ネット上の書き込みによれば売り切れ店続出だ。
 学校近くの本屋に行けば,まだ2冊もあった。
 つい買ってしまいました。
 三脚を使う場面はなさそうなんですけどね。

6/20
◆スピード床屋
 思春期の一時期を除き,髪型は気にしない。
 だから,千円均一の床屋は気に入ってる。
 10分で済んじゃうのがいい。
 ただ,客にはバーサンも多いのが気になる。
 女を捨ててる感じがして悲しい。

6/21
◆便箋
 用があって昔の恩人に手紙を書く。
 太字用の万年筆を使う。
 便箋は「丸善」鹿児島店で買ったものだ。
 ところが,これが妙に書きづらい。
 しばしば字がかすれるので,二度書きする。
 読み返すと,すご〜く下手っぽい字だ。
 それは便箋だけのせいではないのかもしれない。

6/22
◆グループ交際
 妙齢の婦人を昼食に誘ったら「他の方がご一緒なら」と断られた。
 清純派なのか(?),2年前も同じ文句で断られた。

6/23
◆農業大学校
 市内から50キロほど離れた山中にある。
 県立の,新しくて立派な施設だ。
 視察に行ったら、本当にすてきな所だった。
 全寮制ながら,部屋はバス・トイレ付きの個室。
 年間の授業料・寮費,あわせて50万円。
 しかも,それにはドイツ研修の費用全額も含まれる。
 特殊車両の免許も取らせてもらえる。
 就職は大手企業から引く手あまた。
 やだな〜,言うことなしじゃん。

6/24
◆上京
 夜には着く、と知らせていたのに
 夕食などの用意は一切なし。
 しかたなく駅前の吉野家で牛丼。

6/25
◆買い出し
 ぼくにとっての常備品が家にはない。
 インスタントコーヒー、ヨーグルト、バナナ、納豆……
 原チャリに乗ってスーパーに向かう。
 こちらは鹿児島より暑いが、走れば気持ちよい。

6/26
◆アップルストア銀座店
 三年半前に買った MacBook のバッテリーが変だ。
 先月あたりからだんだん膨張してきた。
 上京したついでにアップルストアに行く。
 4階の Genius Bar という相談コーナーに予約しておいた。
 バッテリー膨張は頻発している症状らしく
 ホイホイってなもんで新品と交換された。
 消耗品というので9千円とられた。
 ただし,キーボードやモニター周辺の外装は無料で交換。
 見た目はすっかり新品同様となり,大満足。

◆国立近代美術館
 パウル・クレー展をやっていた。
 昔は画集をもってたほど好きな画家だった。
 実物を見たのは初めてだ。
 作品はどれも,サイズ的にも風格の点でもチマチマとしてる。
 印刷物のほうがよほど感動を誘うね。


6/27
◆フランケンシュタイン
 告白するのも恥ずかしいが原作を初めて読む。
 小林章夫訳の光文社古典新訳文庫だ。
 誰でも知ってることかもしれんが
 映画とかで見る怪物話とは全然違った。
 原作者、さすがゴドウィンの娘だね。

6/28
◆芋
 鹿児島に戻ったが昼食をつくる元気がない。
 山形屋デパート横で焼き芋2本を買う。
 これと 500 mlの牛乳でお昼をすます。

6/29
◆引退準備
 ホームページを縮小する。
 教育関係とか地域活動関係とかを省く。
 もはやそんなことをアピールする相手もいないからね。

6/30
◆翻訳
 毎日しこしこと古典を訳している。
 自分で言うのも何だが、良い訳である。
 ただし,陽の目を見るかどうか,それはやや不安。
 出版社と契約しているわけではない。
 編集者との口約束がすべて。
 昨年の夏に訳した本は,ようやく7月に出るらしい。
 が,じっさいにブツを手にするまでは安心できない。

過去の記事
2010年---------10-11-12
2011年----

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