2011年
 つぶやき

7/1
◆乗合バス
 雨の日,バスに乗ると美人(20代後半)に出会う。
 顔はすごく美人なのに体型が……という女性だった。
 服装もオシャレとは縁遠い。
 何でだろう?と眺めていたら,にらみ返された。
 自分としてはチラ見してるつもりだったが
 我知らず凝視する形になってたのか。
 下卑た目で若い女性を眺める怪しいジーサン。

7/2
◆羞恥心
 夜間部の学生と語り合う「哲学カフェ」。
 楽しみにしてくれている学生もいる。
 しかし、今回のテーマ=「はじらい」は失敗だった。
 発言しにくいテーマだったかもしれんが
 それよりも「はじらい」のツボの世代間格差の大きさ。
 それについてのぼくのおもしろがりは共有できず。

7/3
◆天文館シネコン
 凋落気味の繁華街を活性化するとの触れ込みだ。
 しかし,どう見ても成功はおぼつかない。
 10億円超の公費が注入されるので当然反対も多い。
 ぼくは傍観者として,成り行きそのものを楽しむ。
 シネコン推進側がいかにも厚顔で悪役っぽいのもよい。
 シネコンが失敗してもみんなを喜ばせるだろう。

7/4
◆ガストン・ボルデ Gaston Bordet
 今から30年ほど前,フランスのブザンソンで
 ボルデ先生(1933〜)の講義を聴いた。
 フランシュ・コンテ大学で近代思想史の講義をしてた。
 ふと名前を思い出したので検索したら
 Youtube でヴィクトル・ユーゴーを語る彼を見つける。
 80近いジーサンと思えぬ若さだ。
 肩書きは名誉准教授だから、教授にはなれなかったみたい。

7/5
◆鑑賞力
 川端康成の古美術愛好を紹介した番組を見る。
 気に入った水墨画を1時間眺めて飽きなかったという。
 偉いなあと思う。
 絵画にせよ音楽にせよ,細部まで鑑賞できるのは才能だ。
 ぼくなんか、どこの美術館に入っても必ず駆け足。

7/6
◆謀叛(むほん)
 大逆事件(1911年)で幸徳秋水たちが処刑された一週間後
 徳富蘆花が第一高校で「謀叛論」を弁じた。
諸君,謀叛を恐れてはならぬ。
謀反人を恐れてはならぬ。
自ら謀反人となるを恐れてはならぬ。
新しいものはすべて謀叛である。
 有名な演説である。
 ぼくは社会思想の講義でその抜粋を読み上げた。
 自分が演説してるみたいで気持ち良かった。
 意外や,学生からの評判も悪くなかったぞ。

7/7
◆中学校の同窓会
 この秋に開く、との連絡葉書が来た。
 準備委員4名のうち名前に覚えがあるのは一人だけ。
 小学校が同じだった男だ。
 特定郵便局の子だから後を継いだんだろう。
 田舎では名士なのかもしれん。

7/8
◆弛み(たるみ)
 目の前で,中年女性の二の腕がぷるぷる。
 自分が若いころはそんなものに心ひかれなかった。
 老いると審美眼の幅が広がったというべきか。
 シワシワの肌に美を感ずるまで,あと一歩。

7/9
◆川魚
 父親が釣り好きだった。
 自転車に二人乗りで,よく連れて行かれた。
 ぼくは釣りは好きじゃないので
 魚の名前もろくに覚えていない。
 ところが,いま、ふと変な名前だけ思い出す。
 セークリセーベー,っていうんだ。
 検索すると,筑後地方だけで通じる名前。
 正式名は「オヤニラミ」で絶滅危惧種だと。

7/10
◆筑後船小屋
 セークリセーベーで思い出した隣町。
 自転車に乗って川遊びをしに行った。
 そこの中州には、かつて廣松渉の一家が住んでいたという。
 うろ覚えだけど,彼はどこかでそう書いてたぞ。
 だから,この哲学者をちょっと好きになったのよ。

7/11
◆サッカー
 自分ではやりもしないが,テレビ観戦は好きだ。
 子どもが昔、サッカー少年団に入ってたので
 ぼくはテレビでルールや戦法を勉強した,その名残。

7/12
◆闖入(ちんにゅう)
 夜8時すぎ,夕食を作っているとノックの音。
 来客などありえないので無視していると
 勝手にドアを開けて,入ってきた。
 隣に住む大家のバーサンだ。
 施錠してない方も悪いが,勝手に開けちゃダメでしょ。
 辛子明太子をあげるという。
 履き物を脱いで,上がり込んできた。
 「あら,ベッドはそこなの」などとチェックされる。
 ぼくは夕食の準備中をアピールして,帰っていただいた。

7/13
◆ジーンズ
 リーバイスを愛用しているがボロボロだ。
 交互に履いている2着ともお尻が破けた。
 しかたなくラングラーとエドウィンを出して着る。
 ウェストのサイズは昔から29インチのままだけど
 ラングラーやエドウィンは少しゆるい。
 郊外店に走り,リーバイスを2着新調。

7/14
◆マイク
 この前,授業評価のアンケートをとると
 やっぱり「声が聞こえなかった」の回答が多い。
 スピーカーはぼくの近くにあるので
 自分としては拡声効果が出てると思っていた。
 しかし,後ろの席まで声が届くためには
 自分が恥ずかしいほどの大音量にしなければならない。

7/15
◆色に出にけり
 前にも書いたが,気になる女性をチラ見してても
 どうやらそれはすぐにバレるものらしい。
 今回は,近くにいた男性(知り合い)に見つけられた。
 もちろん彼は立派な人なので口には出さぬが
 ぼくを見るまなざしが「わかってるよ」と物語る。

7/16
◆幸せですか?
 鹿児島哲学カフェの今回のテーマである。
 ぼくは前回しゃべりすぎた反省から控え目にする。
 幸せとは何か,の定義のようなものから話は始まる。
 不幸でない状態,欲がない状態などと続くが
 偉そうなジーサンの言葉にぼくは反発した。
 このジーサン,参加者の数人からセンセーと呼ばれ
 本人もそれらしい口調で、横文字を並べる。
 Happiness, well-being とかの講釈をし
 Self-esteem の欠如が不幸だという。
 誰かが「セルフなんちゃら,って何?」と小声でもらす。
 ジーサンは「自分を評価する人が一人でもいるといい」と結論する。
 ぼくは「幸せになるために他者が必要ってことですか」と質問した。
 ジーサンは「一人でもいればいいんです」とトンチンカン。
 ぼくはさらに質問を重ねたが,これは余計だったね。
 ぼくは平たく話したつもりだが,やはり空中戦っぽくなった。

7/17
◆学会
 経済学史学会・西南部会(at 鹿大)に出る。
 三つの報告を全部まじめに聴く。
 どの報告も「だから何?」という印象だが
 それはこの学会の昔からの伝統だ。

7/18
◆厠の神様
 バザーで購入した陶器焼の人形。(2千円)
 高さは6センチで、手に乗る大きさだ。
 作者はヤマグチ・アキコ。
 鹿児島県日置市で陶房かおりん を開いているという。
 ゆるい系の作品が多い。

7/19
◆台風接近
 強風の中,リュックを背負って食料を買いに行く。
 このごろは水まで買うのでけっこう重たい。
 ま,ウォーキングを兼ねて,せっせと出かける。

7/20
◆熱発
 夜,寒けがするので体温を測れば38度。
 薬飲むより寝るにかぎると早々に就床。
 窓を全部閉め,長袖のパジャマを着る。
 夜の2時ごろ,暑くて目を覚ます。

7/21
◆自己宣伝
 マルサス『人口論』の翻訳を出版した。
 光文社の古典新訳文庫のひとつだ。
 旧訳より読みやすくなっているのが「売り」。
 じっさい,読めばマルサスのイメージも一変するよ。
 よろしく。

7/22
◆出世頭
 一橋大は Captains of Industry を育てるのが校是。
 だが、出身者で社長とかになれる人はごく少ない。
 つまり,番頭どまりが相場である。
 それでも大手企業から系列会社に「下る」と
 それなりに立派な肩書きがつく。
 その一人に会いに行った。
 彼とはついタメ口(ためぐち)で話してしまう。
 高校の同窓生でもあるから許してもらってる。

7/23
◆古本
 学内の夏祭りへの協力を頼まれる。
 テント下で自分の蔵書を売るオヤジと化す。
 あらかじめ怪しい下品系ばかり選んだが
 直前になって「自制心」が働く。
 急遽方針変更し「普通の」本を並べる。
 売上9百円。

7/24
◆自己宣伝(2)
 趣味じゃないが,高校の同窓会のMLを利用する。
 同期生のみのメーリングリストだ。
 新刊案内の短文メール(4行ほど)を出す。
 が,直後に別人の長文メールが続き,影が薄くなった。
 同窓会長(たまたま同期生)の娘の声楽リサイタルの案内だ。
 同窓会で家族自慢はルール違反だと思うけどね。

7/25
◆パンツ
 ジーンズに続いて下着も次々にヘタってきた。
 インドネシアに行くたびに現地で買ったものだ。
 2週間ほどの滞在なら パンツは現地調達する。
 それを日本に持ち帰り,使い続ける。
 それらが順番にヘタって残りが少ない。
 久しぶりに国内で買うことになったけど
 ユニクロでもインドネシアよりメチャ高い。

7/26
◆能吏タイプ
 「あの人は深みがない」と批判してはいけない。
 そんなこと言えば、たいていの人がそうだからだ。
 まじめで賢ければそれで十分。
 いや、じつはそういう人もかなり稀なのだよ。

7/27
◆アートは偉いか?
 大野左紀子『アーティスト症候群』(2011,河出文庫)を読む。
 電車のなかで読むのにちょうどよい。
 「アーティストをやめてただの理屈っぽいおばさんになった」人の
 ルサンチマンたっぷりの文章を楽しんだ。

7/28
◆花形記者
 毎日新聞の井上卓弥さんはイラク戦争のとき
 現地からの報道で活躍した。
 サンデー毎日に移ってからはトヨタ過労死訴訟などでの
 鋭い論説が「ジャーナリズムの新しい芽」として評価された。
 しかし、いまは新聞の学芸部に属して,目立たない。
 ぼくはたまたま取材される側として出会ったが
 逆に質問したくてしょうがなかった。
 「井上さん,何かでしくじったのですか?」

7/29
◆善人たち
 そういう人をおちょくってはいけない。
 いけないとわかっているからムズムズする。

7/30
◆非モテ系
 つねづね女性にモテたいと思っている。
 が,モテ方の理想型はイメージできない。
 誘蛾灯のような寄せ付け方はむしろ地獄だ。
 てなことを考えて,さびしさをこらえている。

7/31
◆翻訳
 今もほとんど毎日シコシコ続けている。
 何を訳しているかは,内緒だけど
 自分で思うに「革命的なぐらい」上等な出来だ。
 見方によっては「ひんしゅくもの」のレベル。

過去の記事
2010年---------10-11-12
2011年-----

Back to Home