2012年
 つぶやき

2/1
◆最後の授業
 最終講義なんて大げさなものじゃなく
 普通の授業を普通にこなして終わりました。
 この先 もう二度と人前で「講義」をすることは ないだろう。
 人にものを教えるほどの中身がないと承知してるんで
 そうした「天ぷら教師」生活を終えて,むしろ安堵。

2/2
◆読書人
 これまでは本を読んで授業のネタを仕込んできた。
 (仕込みはバイプロダクト by-product ですけどね)
 今後はもうネタなんか仕込んでも使う場がない。
 読書の原点回帰だが,なんとなくさびしい。

2/3
◆あぶな絵
 県立図書館の雑誌コーナーで『芸術新潮』を読む。
 春画特集だ。
 掲載された絵が無修正なのは時代の進化。
 それを見てドキドキしなくなった自分も進化?

2/4
◆ピロートーク
 高田純次じゃないが,ジーサンだって睦言を交わしたい。
 でも,たぶん話の途中で先に眠っちゃうな。
 ムダに寝つきがいいもんで。

2/5
◆老境
 むずかしい本を読んでると,すぐ眠たくなる。
 本を膝にのせたまま眠っちゃう。
 一日中 本を読んでるので,一日の大半 眠ってる計算。

2/6
◆孤老(2)
 スパムや職場通達を除けば メールはめったに来ない。
 退職すればさらに減少するだろう。
 電話で長話するような相手もいない。
 老人会とかに入るしかないのだろうか。

2/7
◆長髪
 ヒゲをやめたんで,今度は髪を伸ばそうかな。
 というより,これも不精の延長なんですけどね。
 で,いまは長さが何とも中途半端な段階。

2/8
◆名士
 鹿児島に赴任する直前、恩師から戒めを受けた。
 地方名士にだけはなるな,といわれた。
 田舎でちやほやされて喜んでいると
 地道な研究などできなくなるからだ。
 その心配は余計だった。
 この 30年,どこからもお声はかからぬまま。

2/9
◆潮時(しおどき)
 若い教員から異な発言があった。
 大学教員も俸給生活者らしくふるまわねばならない,という。
 つまり,いろいろな掟に従わねばならない。
 昔の学者のように自由人っぽいふるまいは許されない。
 このことを苦にする人間は大学を去るべし。

2/10
◆川中島
 小学生のころ運動会のメインイベントは騎馬戦だった。
 その入場歌を歌う係をやらされたことがある。
 ♪ サイジョーザンは霧深し
 ♪ チクマの川は波荒らし……という歌。
 意味もわからぬまま頭の奥に残った。
 あれから 50数年たって ようやく意味が判明。
 テレビで戦国時代の歴史解説を観たおかげだ。
 サイジョーザンは妻女山と書くのね。

2/11
◆研究心
 ちょっとした興味で手に取った本が
 意外におもしろく,巻末の参考文献にも手を出してる。
 県立図書館に日参してます。
 2年前,図書館の近くに越してきたのは
 こういう生活パターンを求めてのことだった。
 ここを去る間際になって初心に帰った。

2/12
◆翻訳進行
 再校ゲラが届いた。
 出版の実現にまた近づいたが
 出るとしてもやはり夏頃なんだろうな。
 と,前進した分だけ悩みも贅沢になる。

2/13
◆農薬
 玄米も減農薬のはキロ7〜8百円。(鹿児島値段)
 「普通」の玄米ならキロ4百円強。
 いちおう減玄米をベースにしているが
 高齢者には無意味な努力かもしれん。
 第一,ガキの頃から農薬漬けだったし。

2/14
◆隠れ家
 退職後は家族宅で暮らすことになるのだろうか。
 ず〜っと居る分には窮屈かもしれん。
 (奧さんも「あなた これからず〜っと居るの やだ〜」と言う)
 だから,近くにアパートを借りて「勉強部屋」にしようか。
 隣町なら隣町の市立図書館も利用できるぞ。

2/15
◆カード決済
 クレジットカードの利用明細を見ると
 怪しい引き落としが2件あった。
 2万9千円と2万円だ。
 2万9千円の方は,すぐに同額の入金があって,チャラ。
 2万円について、カード会社に問い合わせてみた。
 回答:支払い代行業者と自分で交渉せよ。
 それで電話したら,案外あっさり解決した。
 誰かが「動画」をダウンロードした代金らしい。

2/16
◆スピーチ
 入試の試験監督をする教員たちに学長が訓示する。
 ミスなく,しっかりやりましょう,というものだが
 ああいう訓示がぼくにはできないなあ。
 自分の子どもの結婚式の挨拶だってダメだった。
 定型の文句を並べることさえ ろくにできない。
 ましてや、しゃれた文句を吐けるはずもない。
 つまり,無教養な田舎のオヤジのレベル。

2/17
◆気のせい?
 左足で何かを踏んづけているような気がする。
 ごく小さな異物を足の裏で感じる。
 でも,足の裏には何もない。
 足の裏を手で押しても,変な箇所はない。

2/18
◆革ジャン
 フランスの田舎町でアナキストグループと
 ちょっと つきあったことがある。
 かれらは一様に黒い革ジャンを着ていた。
 アナキストに「制服」ってのもおもしろい。
 以来,ぼくもマネして着てます。

2/19
◆ドゥルーズ Deleuze
 難解という評判なのでずっと敬遠してたが
 いま ものの弾みで読んでいる。
 自分の頭脳が哲学向きでないことを
 あらためてヒシヒシと実感する。
 でも それでとくに痛痒を感じないのが年の功。

2/20
◆ドゥルーズ(2)
 伝記によれば,彼は肺活量が普通人の1/8。
 それでいてヘビースモーカーだし
 一日中ウィスキーを飲んで,ほとんどアル中だった。
 七十すぎてアパートの窓から投身自殺したが
 むしろ,そこまでよく長生きしたな,とも思われる。

2/21
◆街の本屋
 国立市の増田書店に行く。
 思想・哲学関係の本は品揃えがなかなか良い。
 本棚を眺めているだけでも勉強になる。
 アマゾンはもちろん大型書店にはない魅力。

2/22
◆街の自転車屋
 お買い物用の自転車を買う。
 その店は,ぼくが昔住んでいた学生寮の対面にある。
 中卒で上京した住み込みの小僧がいまは店の主。
 いまでも毎日,店先で働いている姿が泣かせる。
 自転車はこういう店で買わなきゃいけないと思うのである。
 それでいて,ちょっと値切ってみたりするぼく。(鬼)

2/23
◆学生寮
 大学1〜2年は「一橋寮」、3〜4年は「中和寮」
 そして大学院では4年間「院生寮」で過ごした。
 あわせて8年間 寮で暮らしたわけだ。
 貧乏人にはありがたい施設だった。
 いまの一橋大学にはそのすべてがない。
 中和寮は国際学生宿舎なるものに変わった。
 通りがかりに見上げれば 人影まばら。

2/24
◆メンズ・シューズ
 奮発して「高い」靴を買うべく新宿伊勢丹に行く。
 あれこれ履いてみるが,どれもしっくり来ない。
 けっきょく買わずに外に出たら
 目の前に安売り店「ABC Mart」があるではないか。
 ふらっと入って,いつものとおり安物を買う。

2/25
◆斜陽
 フランスから帰ってきたばかりの人と会う。
 その人がいうには、シャンゼリゼもシャッター通りになりつつある。
 本当かな,とも思い,ありそうだな,とも思う。
 人の洋行談を感心して聞くだけの田舎者になった。

2/26
◆スーパー銭湯
 国立市のはずれに大型銭湯ができた。
 内容は鹿児島の大型銭湯と同程度だけど
 料金は、土日は9百円、平日は8百円だから倍以上。
 しかも,芋の子を洗うような(?)繁盛ぶり。

2/27
◆翻訳のしごと
 4月からはたっぷり時間があるような気がする。
 しかし,しごとの話はない。
 昨年訳したものは6月に出る予定だというが
 新しいしごとの話はなかった。
 こうなれば,「原点に回帰」して
 既訳のないプルードンの大著に取り組もうかな。

2/28
◆賃貸更新
 いま住んでるアパートは2月末で契約が切れる。
 したがって少なくとも1ヶ月余計に借りねばならぬ。
 火災保険料も更新手数料も余分にかかる。
 しかも、また連帯保証人を探さねばならぬ。
 が,これは同僚があっさり承知してくれた。

2/29
◆初代 Mac Pro
 5年前は高性能だったデスクトップPCのリースが切れた。
 リース会社は所有権を放棄した、
 だから,ぼくの所有物にしてよいのだが
 マシンの性能はいまの安いノートPCより劣る。
 図体もでかいので,むしろ邪魔っけ。

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