2021年
 つぶやき

6/1
◆ さすらい
 ひとりでふらふら、バス旅行でもしようかな。
 いきあたりばったりの旅をしてみたい。
 自分は高齢者だとアピールするため杖をついていこう。
 6月中にワクチン注射しちゃうので、行くのはそれからだね。

6/2
◆ たれ流し
 昼から頻尿が激しくなった。
 尿意をおぼえたら、もう出始める。
 尿漏れPADをつけてるけど、それでもズボンを濡らす。
 自転車で泌尿器科に行くあいだにも出つづける。

6/3
◆ 薬石
 いやあ、抗生剤って効くもんですねえ。
 頻尿はおさまりましたが、用心のためパッドはつけてます。

6/4
◆ 『分解の哲学』
 藤原辰史の本(青土社、2019)を読むとしびれるぞ。
 掃除のおじさんについてのエッセイから始まる。
 廃物・ゴミ・排泄・腐敗についての考え方を一変させる。
 すごいなあ。

6/5
◆ スポーツジム
 トレーナーから電話で「いつから来られますか」と問われる。
 いやあ、ジムが再開したとは知らなかった。
 あちらも苦しいだろうから、熱心なお誘いは当然だ。
 が、ぼくは目の手術をしたんで、1ヵ月は「静養」したい。

6/6
◆ 石橋秀野(ひでの)
 1947年に没した俳人(女性)を、さだまさしがほめちぎる。
 それをテレビで見て感心し、彼女のことを調べてみた。
 彼女は山本健吉(文芸評論家)の妻で、墓は八女市にある。
 だが、それは山本家の累代の墓が八女にあるからにすぎない。
 彼女にとっては迷惑な話かもしれん。

6/7
◆ 私設図書室
 団地の裏の小さな商店街に古本屋ができた。
 その2階には、退職した大学教員が自分の蔵書を並べている。
 そこは閲覧自由ということなんだが
 似たようなことをしている退職教員をぼくは二人知っている。

6/8
◆ 「カルミナ・ブラーナ」
 舞踏家・熊川哲也が振付・演出したバレエを映画館で観た。
 シニア料金1300円だと思ったのに、これは一律3500円だと窓口で知る。
 引き返すのもシャクなので、はい、いちおう中に入りました。
 ぼくの感想:高校の文化祭レベル。なんだか、頭悪そう。

6/9
◆ パンク
 自転車で夕食の総菜を買いに行く途中、前輪に異常。
 自転車屋は1キロほど先にあるので押して歩く。
 ひょえ〜、あたりは暗いうえに雨がぱらついてきた。
 でも、こうやって歩けるのは、なんだかうれしい。

6/10
◆ 二度寝
 夜1回(朝6時)にトイレに行くのは頻尿とは呼べまい。
 問題は、それからまた寝て、9時に起きること。
 このごろは、そのときの夢がやたら理屈っぽい。
 そんなの理屈にならない、と憤って目を覚ます。

6/11
◆ 矜恃(きょうじ)
 退職後に上京して、もう何年も経つ。
 隣町のアパートで一人暮らしをしようかな、と
 当初は考えたけど、ずるずると家族の家に居る。
 それでも、自分一人だけ玄米を食べ続けてます。

6/12
◆ ビーンズ
 西部劇のカウボーイは野宿して豆料理ばかり食ってる。
 ぼくも豆の缶詰をたくさん買ってるので
 週の大半は豆料理だ。(少しずつ変化をつけながら)

6/13
◆ 粗食
 昼は冷や麦、夜は玄米と焼き油揚2枚。
 それを見ても誰も何も言わない。

6/14
◆ ミニマリスト
 元新聞記者・稲垣えみ子はアフロヘアと「買わない生活」の実践で有名だ。
 洗髪にシャンプーなんか使わなくてもいい、という。
 これはぼくの同郷人五木寛之も力説し、実践していることである。
 しかし、ぼくはこの家に住むかぎり、そんなことは許されない。

6/15
◆ ワクチン2回目
 折りたたみイスに座って順番を待つ。
 前席の婆さん、床に落ちた紙を拾おうとして
 バランスを崩し、大きな音をたてて床に倒れる。
 周りの老人たちはみな息をのんで見つめていた。
 まったく「他人事じゃない」って感じ。

6/16
◆ ふれあい
 またぞろ、どこかの哲学カフェに行ってみたくなった。
 このごろは飛び入り参加は不可で、予約をしなければならない。
 このさいだから、と続けざまに二つの会に予約のボタンを押す。

6/17
◆ じっと腕を見る
 腕は細く、しわしわで、身はつまってない。
 ただ、体重はあまり減らない。
 むしろ、散歩のとき足どりを重く感ずる。

6/18
◆ 消化試合?
 終わりの日まで、ただぼんやりと過ごしている感じ。
 一瞬一瞬を大事にする、ってことがない。
 やんなきゃいけない「しごと」があるにはあるが
 やんなきゃ誰かが困るってもんでもなさそうなんで。

6/19
◆ 読書会
 國分功一郎『はじめてのスピノザ』を読む会に行く。
 若者7名、老人3名で、若者が中心だ。
 若者がそろって「この本に感動した」と言うもんだから
 最初は静かにしていた老人たち、ガマンできず爆発。
 で、いつも後悔することなんだけど、後味悪い。

6/20
◆ 哲学カフェ
 男4名、女4名の集まりだった。
 物知り風の男性が「三島由紀夫によれば」と長広舌。
 ぼくはたまらず、それをさえぎった。
 しかし、長広舌も、それをさえぎるのも、どちらもルール違反。

6/21
◆ 立ち話
 昔の知りあいと夜のスーパーでぱったり出会う。
 ぼくは、会ったら聞きたいと思ってたことを、しゃべりまくる。
 ともに退職老人だが、あちらはそれなりに忙しい人間だ。
 なにしろ、一橋の名誉教授だからね。
 ぼくの幼稚な問いを聞かされるのは、とんだ災難だったかも。

6/22
◆ 自己診断・自己治療
 足がつったり、腕のつけ根が痛くなったりするのは
 熱中症のせいらしいので、そのたびに水を飲む。
 じっさい、水分摂取によって、たいていの不調は解消した。
 たとえ気のせいでも、ご利益があるなら、それでいいのだ。

6/23
◆ すっぱい葡萄(イソップ童話)
 眼鏡屋でサングラスを装着してみる。
 おっ、けっこういい感じじゃないか。
 女性にバカもてする自分を一瞬想像するが
 いまさら女性にもててどうする、と自分でつっこむ老人。

6/24
◆ 350円弁当
 ロピアというスーパーで「トルコライス」と「キムパ」を、昼と夜のために買う。
 トルコライスは、一皿にカレーピラフ、スパゲッティ、トンカツをのせたもの。
 キムパは韓国風の海苔巻き。
 はい、ご想像のとおり、どちらもチープなお味です。

6/25
◆ 匿名性の喪失
 隣の図書室(図書館の分館)に本を借りに行く。
 中に入るなり名前を呼ばれ、「三冊届いてますよ」と言われた。
 あちゃ〜、顔も名前も把握されちゃってるんだ。

6/26
◆ スクーター
 もう何年も乗らずに放置してるが、税金は払ってる。年額2000円。
 いつか遠くへ逃げるはめになったとき必要だからね。
 でも、なあ、中のガソリンはもう腐っちゃってるかも。

6/27
◆ 炭酸
 フランスにいたときは飲みもしなかったペリエ。
 いまは箱買いなどしているカブレ者。

6/28
◆ 純化?
 難しげな本を読むとすぐ眠たくなる。
 ぼくは図式的なまでに愚鈍な人間になってしまった。

6/29
◆ 格差
 ぼくはスーパーの弁当を夕方割引で買って食う。
 家族は寿司屋に配達させた上寿司を食う。
 ま、ぼくは寿司をさほど好まないので、これでいいんです。

6/30
◆ 腰痛
 あれれ、腰というか脇腹が痛い。
 ずっとイスに座っていて、立ち上がったときにひねったみたい。
 また座れば何てことないが、歩こうとすれば厄介だ。
 スポーツジムに復帰して、体を動かすべきか?

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